お祭り、ヴァイオリン、モーリシャス

モンスの街は、今、年に一度のお祭りです。
ドゥードゥーと言われるお祭りで、1週間に渡って飲んだりはしゃいだり大騒ぎ。

ビールなどの消費量は、この1週間で、年間の半分くらいだそうです。

今年はイースターもキリスト昇天も、暦が全部早くて、やはりこの暦に従うドゥードゥーも早め。

いつもなら試験にぶちあたる学生たちも、まだ勉強に追われる時期に少し間があるので、今年のお祭りでのビール消費量は、もっと増えることでしょう。

今日は特に大切な日曜日、サン・ジョルジュがドラゴンを倒す見世物です。

一応、お祭りの公式サイトのアドレスなど。

http://ducassedemons.info/


さて、私には嬉しいことがあります。

次女には安いヴァイオリンで我慢させていたんですが、なんとか少しはよいものを買ってあげられる運びになり、ヴァイオリン職人のお兄さんと相談、ふたつ借りてくることができました。
ひとつはストラディヴァリウスのコピーで1891年のもの。
もうひとつは、このお兄さんが作ったばかりのもの。

数日間比べさせてもらって、センセにも相談して、どちらかに決めさせてもらいます。

このお兄さんはブルガリア人。
何年か前に、一度店に入った時、彼は電話中で、何語を話しているんだろう、と思ったので聞いたのです。
ブルガリア語で話していたんだけど、おもしろいことに、電話の相手はチェコの言葉で話していたそうで、彼はフランス語圏に暮らすのでフランス語はわかるけれどオランダ語はわからない、電話の相手のやはりヴァイオリンつくりの職人さんは、オランダ語圏に暮らしているのでフランス語はわからない、で、彼らの「共通語」がお互いの言葉、話すことはできないけれどわかる、とのことでした。


先日ここで貼り付けた、ガンジーの番組のヴィデオですが、他にもいろいろあるようなので、今日はこれを

http://video.google.com/videoplay?docid=3425926508216485449&q=&hl=fr

今から見ます。

モーリシャス出身の作家がガンジーの塩の道をたどる、という内容らしい。

モーリシャスには、インドから渡った人がたくさん住んでいるんですね。
次女を妊娠しているとき、クマがマラリアにかかって死にかかったりとたいへんな日々が続き、流産しかかって長いこと入院したんですが、同室にモーリシャス出身のインド系の女性がいました。
まだ18くらいの若い妊婦さんで、彼氏は17歳くらいの高校生でした。
もうすぐおばあさんになる、彼のとてもおしゃれなお母さんはまだ40歳くらいと若く、よくお見舞いに来ていましたが、生まれた赤ちゃんは男の子、次女と同い年のはずだから、この10月で17歳、どうしているかしら。

モーリシャスと言えば、ル・クレジオを思い出します。
この人、お父さんはイギリス人、お母さんはブルターニュ出身のフランス人、モーリシャス生まれでマルセイユで育ったんだっけ。

イラク戦争が始まる直前、ブリュッセルの本祭りにやってきたので、長女と行ってきましたが、第二次大戦中、マルセイユの港に面したアパルトマンで窓から外を眺めていたら、港に爆弾が落ちて爆発したと、戦争とはそういうフィジックなものだ、というようなことを語っていたと記憶します。

ミーハーな我々は、持っていった「メキシコの夢」にサインしてもらいました。
うちの子供たちにはマヤ文明の神様たちの名前をつけているんだけど、それを話すとマヤの言葉で、「また会いましょう」と記してくれたのでした。

長女には、本物の作家と接する初めての機会で、たいへん素敵な思い出になったことでした。

というわけで、今からヴィデオを見ます。