駅で会った人、手紙

先日所用でブリュッセルに出かけたのだけど、帰宅しようと中央駅でモンス行きの電車を待っていたらば、同じホームでやっぱり電車を待っている私と同年輩のアジア人女性がいて、チラチラと目が合い、そのうち彼女の方から話しかけてきたんです。

ヴェトナム人の方でしたが、目的地も同じというんで電車では一緒に腰をおろし、ぺちゃくちゃとおしゃべりを楽しみました。
HONDAの原付を持っているそうなんだけど、笑っちゃったのは、その前日モンスからブリュッセルまで原付で行った、という話。
4時間かかったそうです。
途中で出会う人に、ブリュッセルへの道を尋ねつつ前進したそうですが、原付でブリュッセルまで行く人なんて普通いないんで、道を聞かれた人がみんなとても心配してくれ、親切だった、と。
ある人など電話番号まで渡し、「困った事態になったら、電話しなさい」とまで言ってくれたそうです。
おまけにその日は雨と風の、とても冷たい日だったんですよ。

おもしろい人だなあ、と思いながら話しているうちに、うちの3女の友人である姉弟が、彼女の姪・甥であることが判明。

世の中って狭いもんですね。


マイミクさんちで、「手紙」の話題。

子供さんの中学校の卒業式で、「拝啓 十五の君へ」が歌われたのだそうです。

ちょうどうちの3女が、学校のフランス語の授業で、「手紙」を書くという課題を与えられたばっかりだったので、ほおおっと思ったことでした。

読んだ本(フィクション・2冊のうちひとつ選ぶ)の主人公宛ての手紙 を書かなければいけなかったのですが、うちの子供が選んだのが、マチューという主人公が、友人ニコラをエイズで亡くすことで、生きるということを見直す、という内容の本。

3女は、自分がデプレッションで生きる感動をうしなった経験、死に掛かった経験、そのあと回復することで見えてきた生きる歓び、といったものを手紙に書いたそうで、しかも心にあふれてきたことを書いただけだったから、本人にはいともラクチンな課題だったらしいんだけど、先生とクラスメートが感動したそうで、先生の「非常に感銘を受けた」というコメントつきで戻ってきました。

本を読みながら、自分はマチューであり、同時にニコラでもある、と感じ、この本は胸に迫るものがあったのだそうです。

思春期、心身ともに「生きるか死ぬかの綱渡り」しているくらいのタイヘン な時期、ニッポンの子供たちはどういう感じなのだろう、と思っていたところ、葉っぱさんがアンジェラ・アキの歌をめぐるNHKドキュメンタリー「手紙 拝啓十五の君へ」をブログにアップされたので、観てみました。

http://d.hatena.ne.jp/kuriyamakouji/20090330/p1

おお、そうか・・・、と、おばさんはウルウルしてしまいました。

五島列島の子供たちが参加する県大会が開かれる、諫早の文化会館は、実家のすぐそば、指導にあたる先生の九州訛りもじんわり心に迫ります。

この歌をきっかけに何でも深く考えるようになった、そのせいで悩みは増えたかもしれないけれど、でもよかった、と、15歳の女の子が言ってますねえ・・・。