ジャン・ドルメッソンとジャン・フェラ

先日駅でバスを待つ時間がいっぱいだったんで、無料の新聞METROをピック・アップ、読んで時間をつぶしていたら、その中にJean d'Ormessonへのインタビュー記事が掲載されていました。

彼の言ったことに、気にいったところがあったんで、そのページを取っておきました。
ここにメモしちゃうと、

(ジャーナリストと作家という仕事は非常に近しいものだけど、という話から)
Mais je crois aussi qu'il y a une opposition entre journaliste et écrivain. Être journaliste, c'est être dans une équipe. Être écrivain, c'est être seul. Le journaliste cherche ce qui est extraordinaire. Ce qui intéresse l'écrivain, c'est la banalité quotidienne. Je pense que le journaliste aime la vie alors que l'écrivain est un peu hanté par la mort. La vraie opposition, c'est le temps.Le temps fait deux chause:le temps passe et le temps dure. Le journaliste est tout entier du côté du temps qui passe. Son mot est 'urgent'. Et l'écrivain est tout entier du côté du temps qui dure. Son mot est 'essentiel'. Je crois qu'il y a une opposition. J'ai finalement choisi écrivain. Il y a ce mot d'Oscar Wilde que j'aime tellement:'le journalisme est illisible et la litterature n'est pas lue'

私のヘタな訳でもって要約すると、

「ジャーナリストと作家というものには全く正反対の性格があり、ジャーナリストとはチームによるもの、作家というのはたったひとりのもの、ジャーナリストは生命を愛し、作家は死に呪われている。でも、それよりもっと大きな違いは<時間>である。時間には《過ぎ去る》という性格と《持続する》というふたつの側面があるが、ジャーナリストはいつも過ぎ去る時間の側にいて、作家は持続する時間の側にいる。
ジャーナリストの言葉は《緊急》、作家の言葉は《エッセンシャル》。
オスカー・ワイルドによる、私の大好きな言葉がある。《ジャーナリズムは判読されないし、文学は読まれない》」


ジャン・ドルメッソンという人は、レヴィ=ストロース亡くなった後、アカデミー・フランセーズにおける最高齢者となりました。
フィガロ紙のトップにいたこと、とか、小文字のdeが名前にくっついているから貴族だろう、くらいしか知らなかったので、さっきウィキってみました。

http://fr.wikipedia.org/wiki/Jean_d'Ormesson

ふむふむ、お城で大きくなったのね、なんて読みながら、ヴェトナム戦争に関する発言をJean Ferratから厳しく批判された、というところがあったので、このジャン・フェラさんに興味がわき、クリック。

http://fr.wikipedia.org/wiki/Jean_Ferrat

ふーむ、ユダヤ人家庭の末っ子として生まれ、父親をアウシュビッツで失くした人、共産党員ですね。
つねにアンガジェの人だと。
クマに聞いたら、よく知っていて、この人が最初に歌うまで、誰もアウシュビッツのことを歌ったりはしていなかった、云々と、興奮して教えてくれました。

で、歌を聴くならここで。

http://www.jukebo.fr/jean-ferrat

この中のNuit et brouillard(夜と霧)という歌が、アウシュビッツに連れられていく人々を歌ったもの。


保守的な人生と反体制の人生、非常に対照的なふたりのジャンさんたちですねえ・・・。