ヴァカンスおしまい

今日で冬のヴァカンスはオシマイ。
スタートが早かったんで、まだ1月3日だけど、もう終わり。

外は雪で、一昨日くらいからまた寒さがぶり返してきました。

ネコちゃんが雪に残している足跡が、むちゃくちゃかわいらしいです。

晦日は、半分メキシコ人の友人宅でみんなで食事をし、一緒に新年を迎えました。
半分メキシコ人ファミリー、半分ニッポン人ファミリー、半分ペルー人ファミリー、コンゴ人、半分スペイン人、オランダ語圏ベルギー人、それにうちの長女のボーイフレンド(半分スペイン人)とカザフスタンの若者・・・。
ベルギーを凝縮したような顔ぶれでした(笑)。


昨日はお葬式に行ってきました。
うちの下ふたりの娘のピアノの先生。

長女がアカデミーの最終年度を終わるまでついた先生に、最初は3人ともついていたんだけど、この先生がデプレッションで1年休んだ時、したの2人は先生を変えたのでした。
最初の先生は、とても優秀なんだけど、ものすごく厳しい人で、長女にはそれでよかったものの、下の二人、特に次女とは相性がいまひとつだったんで、それを機会に、同じようにストラクチャーを持った教え方をしてくれるけれど、とても穏やかな性格の、その先生に替わり、次女はのびのびとピアノを楽しめるようになりました。

そうやってその先生から習い始めた2年目の途中、めずらしく先生が連絡もなしにレッスンに遅れてきたことがあったんですね。
ようやくやってきて、「遅れてごめんなさいね、ちょっとお腹の調子がおかしいんで病院に行ったら、いろんな検査で思ったより長引いて・・・」ということでした。
それで大腸がんが見つかったのでしたが。米国で暮らしていたこの先生のお姉さんが、同じ病気で亡くなって、10ヶ月くらい経ったばかりの頃の話です。

その後、先生は手術・治療に臨みました。
代理の先生は、若い男の先生で、とてもよい先生だし、よい人柄だし、おかげでふたりとも、楽しくのびのびとピアノを続けることもできました。
いっぽう先生は、1年くらい経って仕事に戻ることになっていたのに、その直前にまたがん再発、またまた手術・治療に臨み、ぼろぼろになりながら闘病されていました。
ピアノを教えるのが喜びだ、といつもおっしゃっていたし、それを励みに治療に耐えておられたところ、ようやく・・・というときにまたまた手術・治療というのは、精神的にも辛いことだったと想像します。
ものすごい治療を耐えておられました。

12月31日、代理の先生であるファビアンから電話が入り、亡くなった、と。
ついに仕事に戻ることができないままというのが、なんだかものすごく痛いです。

亡くなる2週間ほど前に、がくっと体力が落ち、状態が悪くなったのだそうです。
本人の希望で自宅に戻り、医療スタッフが家に行くという方法をとられたとのこと。

まだ50歳、子供さんが4人、一番下の男の子は15歳です。

昨日ミサに出かけると、教会には入りきらないくらい人が集まっていました。
冷たい粉雪が舞う中、静かにお葬式が終了、私も棺にさようならをさせていただきました。


「すごく上手で練習しない子どもより、器用じゃなくとも努力するこの方が好きです」と言っておられた、とても優しい先生でした。
見ていると、本当にあまり器用じゃない子にも、根気強く優しく教えておられ、そういう子たちが進歩は遅くとも、ちゃんと続けているのです。

またひとり見送り、さびしいことです。