長女のこととゆうたくんのこと


長女くん、大学では芸術史学科の中で、音楽史を専攻しているんですが、3年間のバシュリエール期間(ニッポン語でなんというのか知りません)を終了、今度マスターコースに進級しました。
ヴァカンスが始まる前から、「文字のない文化の音楽」について研究したいということで、自分のルーツの一部であるニッポンとも関係の深い、アイヌの音楽について論文を書こう、と決めていて、いろんな書物で勉強したり、非常に意欲を燃やしていたのであります。

研究テーマの決定は、今存在している教授たちの専門に大きく左右されることで、大学内に指導教官が存在しない場合、どんなに研究したくともできない、という恐ろしいネックがあります。

長女のところには、そういう世界の民族の音楽史研究で、世界的に知られた教授がいたんで、アイヌ音楽研究もゴー、という印象だったんですが、その教授が自身の研究に打ち込みたいというんで、今年度から大学を去ることに・・・。

今日の教授会で、長女くんのやりたいテーマに関して、民俗学を専門とする教授の手伝いを頼むことで認めるか、認めないか、決まるらしい。

いろいろと思い通りにはいかないものですねえ。



長女と言えば、この夏休みに、ボーイフレンドとインド旅行に出かけましたが、旅行中に知り合ったというニッポン人の男の子が、モロッコから船とバスでスペインに入り、そこからまたバスに乗ってブリュッセルまでやってきて、長女のところに泊まっていきました。

私も土曜日はブリュッセルで友人と夕食をとる約束をしていたんで、夕食後彼らと合流、一緒に学生街のビヤホールでビールを飲みました。

岐阜県出身というゆうたくん、大学卒業後、あまりにも居心地のいい自宅に居座っていていいのか、と考え、東京に出るのだって大騒ぎだったくらいなのに、決心してニッポンを出て、タイまでの安い航空券を入手、あとは陸路でインドやいろんなところを回って、ヨーロッパまでたどり着いたのだそうです。
その二日後アムステルダムに向かいましたが、もうお金も尽きたから、というので、ニッポンへ帰るようです。