カラヴァッジョの絵


先週の木曜日、午前中に次女との約束で、冬物コートのお買い物のためにブリュッセルに出かけたのですが、用事を済ませた後、ちょうど大学でカラヴァッジョの講義に間に合いそうだったので、再び紛れ込んで受講してきました。

いやはや、ほんとうにおもしろい、もう夢中になってしまいます。
なんにも知らないで見ているだけでは、見過ごすし、思いも寄らないことがいっぱいあるものですねえ。

特に魅せられたのが、大戦時に破壊されて現存しないという「聖マタイと天使」(1602年 )。
白黒写真で残っているのがすべてなんですが、その天使の美しいこと・・・。
そこで描かれているマタイは、肉体労働者風で、ペンではなく何やら鉄製のものを握っている、おそらく文盲だと思われ、書き記しるすよう天使がやさしく手を誘導しているのです。
そのマタイの描き方がスキャンダルとなったということですが、この絵に夢中になっている私です。

http://blog-imgs-35.fc2.com/a/p/p/applecrumbles/caravaggio_angelo02b.jpg

それで、帰りの電車に乗り込む前に、王立美術館に立ち寄り、そこのショップでカラヴァッジョの本を購入。
電車の中で広げて読み進めると、最近気になっているフランスのアーティスト、エルネスト・ピニョン=エルネストの作品が・・・。
カラヴァッジョの作品からインスピレーションを得ているんですねえ。

ますます感動。

実は今年度の美術学校のデッサンの授業、2年生になったんでひとりひとりテーマを決めて、自分の仕事を深める、というのが課題なんですが、私はテーマを「天使」と「手」と決めました。
BDのクラスも2年生になったんですが、先生が、「デッサンの授業と連動させたら」とアドヴァイスしてくれたんで、そうだなあ、と思っていたところ、BDのクラスでは今年度「ピノキオ」を共通テーマに、ひとり6ページくらいの作品を描いて、1冊の本を作る、というのが課題なんで、ピノキオと天使を結びつけたなんらかのお話を、カラヴァッジョの絵なんかに触発されながら、なんとか仕上げようと、なんだかワクワクしてきたところです。

いつもとてもおもしろい記事をアップしてくださる、ローマ在住のcuciollaさんのブログで、カラヴァッジョに関する記述のある記事をピックアップしたんで、しっかり読み直そうと思っているところ。

http://blog.livedoor.jp/cucciola1007/search?q=%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B8%E3%83%A7



それと先ほど読んだこの記事。
またまた尹雄大さんによるインタビュー記事、いつもこのシリーズには励まされるのですけど、今回は漫画家のこうの史代さん、私は「夕凪の街 桜の国」しか知らないんですが、この記事にも感動しました。

http://www.mammo.tv/interview/archives/no277.html