ファン・アイクからデューラーまで展


という展覧会がブルージュのグローニング美術館で始まったんで、観に行ってきました。
15世紀フラマン絵画に関する論文を書くためにブリュッセル自由大学に勉強に来ているのNさんと一緒だったんで、いろいろ興味深い説明付き、おもしろかったです。
今まで観たことのない、遠い国にあるメムリンクの作品やファン=アイクの作品や、本でしかみたことのないデューラーの作品なども鑑賞でき、幸せな気持ちになりました。

とはいえ、国鉄はなぜか朝から大混乱。
Nさんと待ち合わせていた南駅の掲示板を見ると、ブルージュ方面へ向かう電車が全部キャンセルされている、あらまどうしましょ、とインフォ窓口に行くと、ゲント―ブリュッセル間で何か事故が起きたらしく、迂回しないといけないんで南駅でなく北駅から電車は出る、と言われました。
それで、Nさんやその他大勢の同じ方向へ向かう人々と北駅へ。
でも北駅では、スカールべーク駅へ行けと言われたんで、ホイホイと素直にさらに一駅北にあるスカールべーク駅へ。
そこで降りたホームに係りの人がいて、11番乗り場に待っている電車に乗るように言われ、みんなして乗り込んだんですが、いつまでたっても出発しません。
そしたら「この電車は運転手の都合で出発しませんから、4番乗り場へ」と放送が流れたんで、またまたみんなでぞろぞろと降り、4番乗り場へ行ったんですが、そこにやってきた電車は2両編成の小さな各駅停車の電車で、車掌さんが「この電車じゃありません、自分はブリュージュ方面への電車のことなど知りません。」と、非常にベルギーらしい返事です。
そんなやりとりをしている間、さっき降りた電車がやっぱり動きますとのことで、みんなしてぞろぞろと11番乗り場の電車に戻りました。
ところがやっぱり出発しない。
今度は「同じホームの向かいの10番に来る電車に乗り換えてください」というんで、またまた大移動。

それでようやく出発、ブリュージュ着は予定より2時間ほど遅くなってしまいました。

しかも展覧会はものすごい作品数でけっこう時間が経ち、絵の解説を聞かせてもらうかわりに街を案内してあげようと思っていたのに、帰りも同じように時間が予想以上にかかるとたいへんなんで、鑑賞後すぐに国鉄駅に向かいました。
着いたらすぐブリュッセル行きの電車が来たんで、これはスムーズと喜んだんですが、今度はNさんと別れた後のブリュッセル南駅で、待ち合わせの時間もわずかに乗り込んだモンス行きの電車が、いつまでも出発しない、その上にストーンとエンジンも停止。
今度は電車自体の故障です。
で、結局さらに1時間待つことに・・・。

いやはや、ベルギーでございますねえ。
ニッポンだったら、駅の係員の人々が真っ青になる事態でしょうが、こちらではのんきなものです。

ただこういう異常事態になると、そこらへんの乗客同士になんともいえないソリダリティが生まれ、なんだか楽しいんですよ。
私は故障したモンス行きの電車で隣に座ったフランス人の女性とすっかり仲良くなり、エクザンプロヴァンスに暮らしているという彼女、いつでも大歓迎よ、と電話番号までいただいちゃいました。