アントワープに行ってきた


久々の日記です。

聖カルルス=ボロメウス教会と、国鉄ベルヘン駅の近くのアールヌーヴォー建築が集まっている地区を、ちょいと下調べする必要があったんで、アントワープまで行ってきました。

イエズス会の聖カルルス=ボロメウス教会は、ルーベンスファサードや内装を手がけており、アントーン・ヴァン=ダイクもそれを手伝ったりしたという教会で、創建当時は内装がほとんど大理石で、この世の楽園とまで言われた豪華なものだったらしい。
しかもルーベンスは、教会のために39点もの絵画も仕上げるという契約で、当時はすでに名声を確立していた彼にこれだけの注文をするなんて、すごい、と思う。

教会のすぐ近くに、ニコラス・ロコックスの住居だった家が、今はミュージアムとして公開してあります。
ロコックスというのは、ルーベンスの友人でありパトロンでもあった人、当時はアントワープの市長を務めたりもした人で、ずっと前からこの家を訪ねてみたいと思いつつ、いつも時間がなくて行けないままだったのですが、今日は時間がたっぷりだったんで、ついでに行ってきました。

客は私だけ、入場料もわずか2.5ユーロ。
ルーベンス、ヴァンダイク、ヨ−ルダンスなどの作品が、所狭しと置いてあり、誰もいないし手は届くし、持って行ってしまおうと思えばできる感じでした。
こういうの、贅沢と言わずになんと言えばいい?

先日は人の案内で、アムステルダム国立美術館で、レンブラントフェルメールの作品を鑑賞したのだけど、平日の朝一で入場したんで、他には誰もおらず、私たちだけだったんですね。
そのときいらっしゃった日本人のご婦人が、やはり「これはすごい贅沢だ」とおっしゃっていましたよ。

ありがたいことであります。