モンスの反核セレモニー


先日、8月8日、モンス大学キャンパスにある被爆者パークで行われた反核集会に参加してきました。
5年前に亡くなったモンス大学医学部名誉教授ピエール・ピエラ先生が、学生たちと一緒に1989年に作ったという小さな公園です。
ピエラ先生は、サイエンティストまたパシフィストとして、様々な活動をしてこられた方です。
実を言うと私は、モンスに長いこと暮らしながら、この公園に足を運ぶのは初めてでした。
ずいぶん前に、ピエラ先生とお会いして話をしたというクマに、被爆者パークの話は聞いて知っていたのですが・・・。

3か月ほど前、仕事関係の方と一緒にビールを飲んでいた時、ピエラ先生の話に及びました。
その方、たまたまピエラ先生とは近しくしておられ、毎年その公園で行われる反核セレモニーには参加されておられるとのこと、今年こそは参加しようと、声をかけてもらうことになったのでした。

この公園には、世界のどこかで核実験が行われるたびに、木が1本植えられ、墓標にも見える石が置かれます。

今年の参加者は、20名あまりだったでしょうか。
誘ってくれた方の話によると、やはり参加者の多くが高齢化し、参加者数も減ってきたとのこと。
でも、若い人もいました。
子どももいました。

オランダ語圏から参加し、エコロジストとしてディスクールを行なったのが、以前ルーヴァンで知り合った女性で、予期せぬ再会に喜んだことでした。

この日は、ルーヴァンやゲントでも、おそらくもっと規模の大きい、反核の集会が行われたはずです。

ピエラ先生をしのぶ碑。

反核を願う碑。

核実験が行われるたびに置かれた石。このコーナーは米国による実験のもの。




セレモニーの後は、軽く食事を取った後ディベートが行われるとのことでしたが、私は夕方から仕事が入っていたので失礼しました。
誘ってくれたYさんに感謝、です。



そして週が明け、月曜日だったか、わがアパートの大家さんが直接郵便受けに入れたと思われる封書が1通。
何だろうと思って開くと、長崎に原爆が落とされた9日の日付で、「ナガサキを思う」と記されたカードでした。
うちの母が長崎の被爆者だと話したことを覚えていたのですね。
心にジーンと沁みました。