グザヴィエ・ドランの監督作品


もう9月です。
こうやって、あっという間に2016年も終わっちゃうんでしょうね。

テロの余波で本当に仕事が少なく、フリーランスの身としては、「働いてナンボ」であるからして、のんきにしている場合ではないのかもしれないけれど、のんきにしないからといって状況がかわるわけでもなく、そんならこの自由な時間を利用して、いろいろ楽しんだり、しようと思いながらなかなかできなかったことを片づけたり、という感じで過ごしています。

7月の末には、毎年こちらに遊びに来てくれる友人がまた来てくれたので、一緒にベルリンを訪ねたり、ニースを訪ねたりしました。

今回ベルリンでは、前回行かなかった文化フォーラムにある絵画ギャレリーに行ったのですが、そのコレクションのリッチさには、ものすごく驚かされました。
時間がどんだけあっても足りないくらいのコレクション、2日間そこで過ごしましたが、それでもまだ未練が残るくらいの規模でした。


ニースでは、数年前に出かけた際には、どこまで行っても1ユーロだった乗り合いバスが、1.5ユーロに値上げになってましたが、それでもたったの1.5ユーロですもんね、有効活用するしかありません。

テロで80人以上が亡くなってまだあまり日も経っていませんでしたが、街は落ち着いた賑やかさで、海もきれいでしたよ。

今回は、仕事が少ないおかげで、気持ちの上で完全に自由だったので、なんだかものすごく楽しめましたわ。
還暦間近のおばさん二人組だというのに、まるでお子ちゃまみたいに楽しんでしまいましたよ。
やはり、遊びのときは遊びに徹底した方がいいんだな、と確認。



さて、今日は、久々にブログでも更新しようか、と、映画の話。
でも私は映画の説明が上手にできるわけじゃないので、観たよ、ってことだけですが。

とても若くてかわいらしい、話題の俳優・監督であるカナダ人、グザヴィエ・ドラン
今まで観たくてもなかなか機会に恵まれず、1本も観てなかったんだけど、今ちょうど彼の作品の回顧上映をやっていて、時間もたっぷりあることだし、これは行かねば、と。

全部で5本、続けて上映されます。
まず1本観てきました。

Les Amours Imaginaires(2010)です。

カナダのフランス語なので訛っているんですね。
あ、そうか、ケベックの人だもんね、と…。(笑)
ところどころ、私が慣れているフランスやベルギーのフランス語とは表現の仕方も異なり、そういうところでは字幕スーパーがつきました。

ほとんどが、若い出演者たちの顔のアップ、これもほかの映画とはずいぶん違う印象でしたが、これ以外の作品をまだ観ていないので、なんとも言えませんが。

ドラン監督の美的好み、ってのも伝わってきました。
本人演ずるフランシス、エゴン・シーレみたいな髪形をしているな、そういや少し似てるかも、なんて思いつつ観ていたらば、部屋にシーレの絵が飾られている場面もありました。

特にストーリーらしいストーリーがあるわけでもなく、若者たちのアップと、音楽と…。
もう2度と戻れない、大昔の若い時代を思い出しつつ、ちょっと切ない気分になりましたよ。

さて、これから、J'ai tué ma mère (2009) Laurence Anyways (2012) Tom à la ferme (2013) Mommy (2014) を日曜日までに制覇であります。(笑)



追記・

J'ai tué ma mère を昨日、Tom à la fermeを今さっき観終えて帰宅。
後者は怖かった、とても怖かったです。
どの作品も、音楽がいい、それと色もいい、と思う。

この21日から、今年カンヌでグランプリを受賞したJuste la fin du mondeが上映されるとのこと。
来年公開の作品は、もうできあがっているらしい。これは英語作品だって。

追記2・

今さっきMommyを観て帰宅。
これで4本観たことになるけど、この作品が一番素晴らしいと思った。
すごくつらいけど…。
痛々しさが、ケベック訛りのせいでさらに深く感じられてしまった。