前回の日記に記したとおり、連立政権が崩壊したベルギー。
首相は中道右派のMRという政党
(前回も中道右派と書いたけど、右派ってのが正しいか、自信ない。リベラルな政党、フランス語でリベラルと言うと、英語のリベラルと違って、経済リベラルって感じかな?左翼じゃない。同性婚とか、そういうのにいっさい抵抗を表明しない政党です。ってか、首相を見る限り、そういうのは賛成だと思う。← 賛成ってのもヘンなくらい、同性婚などはベルギーでは当たり前化しているんだけど。)
なんだけど、N-VAが連立政権を降りたので、この政党だけではマイノリティというわけで、単独でやっていいのか、という問題が起こったわけです。
一昨日の議会、19時30分のニュースでライブで国会中継していて、おもしろかったのでずっと見ていました。
結局首相はその場で辞任を表明、その足で王様のところにその旨伝えに行きました。
ベルギーでは、政府が混乱するとき、王様のところに行って報告する、というのは、皆が落ち着くための時間稼ぎとして、これまでもお決まりの行動らしい。
連邦議会の建物とブリュッセル公園を挟んで真向かいにある王宮は、王様が執務を行うところ。
ニュースでは、そこに向かっているようなことを言ったので、ええええっ、王様ったらこんな時間にもお仕事?と驚いたら、それはやっぱり間違いで、住まいであるブリュッセル首都圏の北にあるラーケン宮でした。
そりゃそうでしょ、そういうことになるとはじめからわかってたならともかく、20時ごろとなると王様もご自宅よね。(笑)
その辞任を王様が受け入れれば、辞任が決まり。
決まっても決まらなくても、これからどうなるか、全く不明。
今のところ、王様の方では保留ということで、昨日から、各政党のトップがひとりずつ、王宮に赴いて、王様と話し合いをしています。
来年の5月26日は選挙、あと半年だから、それより前に選挙をやるってのは、だれも望んでないと思うのだが…。
マラケシュでの国連の難民問題に関する協定(協定だの指令だの、適当にいろいろ訳してますが、本当は日本語ではどういう表現にしないといけないのか、私はよくわからないので、このへんまちがってたらごめんなさい。)については、議会では過半数が賛成だったので、いくらN-VAが脅かしても、そんな脅しには負けられないところ。
そこまでは当然なんだけどね。
極右に近いN-VAと組むのが悪い、と、10月の地方選で大躍進した極左政党のPTB(トロツキストだったと思う)とエコロ(緑の党)は、とても強気で攻撃していました。
選挙が早まらないととすると、今のどの政党がどの政党とどう組むか、ですよね。
たとえば、今日の19時30分のニュースでは、CDH(キリスト教民主党)の党首がゲストで、PTBとは絶対組まないと言ってました。
彼らは反レイシズムを謳ってるので、当然極右とも組まない。
ベルギーでは前々回の選挙後、なかなか合意に至らず、1年半も内閣が組めなかったこともあるぐらいだし、このドタバタが5月の選挙まで続くってこともあるかも…。
ニュースでは、このままの混乱が続けば、予算関係で大きな問題が出るようなことを言ってましたが...。
さて、もう2019年まであと10日ほどですね。
もしかしたら、この日記が今年最後になるかもしれません。
どうぞ皆さん、よい年末年始をお迎えください。
追記・30分くらい前のニュースによると、王様がシャルルミシェルの辞任を受け入れたとのこと。(ベルギー時間12月21日13時)