今週初めに、パリのルーヴル美術館にレオナルド展を観に行ってきました。
パリの公共交通機関、一時期よりは動くようになりましたが、まだまだストの影響があるので、あらかじめちゃんと調べて、なんとか無事に北駅-美術館の往復もクリア。
(いざとなれば、徒歩でも可能な距離です)
なんとか無事に、と書きましたが、実は帰りの際、シャトレ駅でRERに乗り込むとき、ホームと電車の間の隙間に、足を踏み外して体半分落っこちるという、キケンかつ滑稽なことをしてしまいました。
既に乗り込んでいた黒人のお兄さんが、ひょいっと助けて上げてくれたので救われましたが。
ストで本数が減っている上に、ちょうど人々の帰宅時間にかかっていたので超満員。
助けてもらえなかったら、体半分の私がそこにいるということが見えてない後方の人々に、踏みつぶされることだってあったかもしれませんね。
アブナイ、アブナイ、聞いたことはあるけど、こんなことが自分に起こるとは…。
最近は歳のせいか、そそっかしいのに拍車がかかっているので、ほんとに気をつけないといけません。
というわけで、本題のレオナルド展ですが、やはりすごい人気ですね、覚悟はしていましたがすごい人でした。
とはいえ、あらかじめ時間を予約したチケットを持っていないと入ることができないので、おし合いへし合いということはなく、観たいものはちゃんとゆっくり観ることはできました。
ほとんどが、以前どこかの美術館や展覧会で本物を、あるいは本で写真を見たことのあるものでしたが、初めて見ておおおっと思ったのが、ササッと描いたと思われるチェザーレ・ボルジアの顔のデッサン。
とても悲しい表情をしているのです。
レオナルドは一時期、この人の軍事顧問のような仕事をしていたかと記憶します。
もうひとつ、イザベル・デステ上半身のデッサン。
既に何回も本その他で見たことがありましたが、思ったよりずっと大きく、しかも近くでよく見ると、カルトンの技法で本作の油にしたかったでしょう、下半分は、デッサンの線の上に、もうチクチクと針で穴があけてありました。
まだ本作予定の板の上にのっけるところまでは行ってないのだけど、これがほんとはそのまま彼女が欲しかった肖像画の下絵となるはずだったんですね。
今ネット上でイメージを探してきましたが、わかって見てみると、フォトの上にも針であけた穴が見て取れます。
以前、チケットをゲットした時にここで記した記事に貼り付けた、展覧会スタート時に行われたコンフェランスのリンクを、もう一度貼り付けておきます。
https://www.louvre.fr/leonard-de-vinci-3
11時30分のチケットでしたが、11時に入れてもらって、16時までいました。
ついでに、リシュリュー側のプチ・ギャラリーで催されていた『アーティストの姿展』で、大好きなデュ―ラーのアザミを持った自画像を観て、
それからドゥノン側に移り、イタリア美術のフロアでモナリザを見ようと並ぶ人々に圧倒され(昔は並ばなくとも見られたのに・・・)、仕方ないので遠くから眺めた後、フィリッポ・リッピやボッティチェリ、フラ・アンジェリコなどをゆったり鑑賞。
贅沢な時間に感謝。
すごい展覧会が目白押しで、ありがたいやら困るやら、ですが、次の予定はこれ。
話は変わって、昨日のニュースで、おおおお、と思ったのがこれ。
www.rtbf.beバチカンの所有する18世紀の建物を、野宿者さんたちのために使っているというニュース。
ローマで一番きれいなところだよ、と、野宿者さんたち、とても嬉しそうでした。
↓ 上のニュースの記事かと思ったけど、後で見たら11月の記事でした。
バチカンに野宿者さんたちを迎える施設オープンのニュース。