ヤン・ファン・エイク展 その他いろいろ

2月1日にスタートした、ゲント美術館のVan Eyck展に昨日行ってきました。

この展覧会«視覚の革命»と名付けられています。

visit.gent.be

おそらくこの展覧会も、生きている間にもう1回観ることなんてできないよね、という規模のものです。

ゲントで、アントワープで、ブルージュで何回も、そしてウィーン、ベルリンで見たことのある作品がありましたが、もちろん始めて観る作品や当時の資料もあり、それに、もう何百回も観ている「神秘の仔羊」(展覧会に飾られているのは、この祭壇を閉じた際に見える側のパネル)だって、いつもここまで近よって観られるわけじゃないし、何より感激したのが、写本の装飾でした。

 

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ヘタクソなフォトで申し訳ないですが、ものすごく美しかったのです。

下側のキリストの洗礼。

ものすごく小さいのに、ちゃんと色の使い方で遠く景色が続いているその奥行きが描き切ってあって、その観察眼と天才ぶりに驚くしかありません。

この写本はきっと、もう生きている間にまた観る機会はないでしょうね…。

って、展覧会が終わる前に行けばまた観ることができるのだから、また行くこととしよう。

 

 

 

いつも拝読しているパリ在の竹下節子さんのブログで、先日読んでおおっと思った記事がこれ。

spinou.exblog.jp

ブルー・エコロジーなんて全然知らなかったし、これは素晴らしいのでは、と思ったのですが、友人がいろいろ調べてくれて、そんな夢のようなものではないらしい、と思い知らされました。

nereusprogram.org

調べた友人曰く、

ブルーエコノミーを提唱する企業側は、現地の環境破壊など頭に入ってない。廃棄物を再利用という大きなプロジェクトは見せかけの環境配慮だけ。

 

私はまだちゃんとわかっているわけではないのだけど、どうもそうらしいとしか思えない。

私はお金儲け自体に文句はないのです。

問題は、いかに儲けて、その儲けたお金というツールをいかに利用するか、だと思っています。

でも、「放射能汚染物質で学校を建てる」みたいな恐ろしいこととほとんど同じ発想だとしたら…。

ビジネス・モデルが大きすぎるからなのでしょうか、アヤシイ連中がすぐ群がってくる。

やはり、以前アップした記事 ↓ の発想に沿うしかないなあ、と思いました。

shohoji.hatenablog.com

そういうわけで、昨夜は絶望状態に陥ったのですが、

(最近はもういかに死ぬか、なんてことばかり考えています。イヤなニュースばかりだから、生きるのがいやになっちゃって。)

今朝起きて、FBで別の友人が蜜蝋でラップ作ってるのを見て、少しモラル復活。

そういう風に、我々はミクロの世界で自分のできることをやっていくしかないのよね、と。

そして、中村哲さんがおっしゃっているような、それぞれの人が家族で食事のテーブルを囲めるような社会を目指す、そのためにできることをする、みたいな。

 

 

 

数日前、へええっと思ったニュース。

ペットについて、ちゃんと民法で定められた、というもの。

www.rtbf.be

これまで、ペットは民法上はモノであって、家具などと変わらなかったのが、ちゃんと生き物として定められました。

例えば、離婚の際、飼っている犬や猫をどうするか、飼い主が亡くなった際、残されたペットをどうするか、といったことが定められ、違反すると犯罪になります。

動物を守るために活動する人たちにとっては、民法に定めるだけでは不十分、憲法に定めるべきだと、まだ運動を続けるそうです。

ちなみに、ドイツ、ルクセンブルクスロベニアでは、すでに憲法によって動物は守られているそうです。

 

 

これも竹下さんのブログ ↓ で読んで早速視聴したんですが、

spinou.exblog.jpかっこいいな、と思った方たち。

arteの動画を貼り付けますが、これは日本では視聴できないかもしれません。

www.arte.tv

 

それと、日本でもこの方の著作が大きな話題になったと思います。

ユヴァル・ノア・ハラリ氏に、アントワープ大学が名誉博士のタイトルを授与したという話。

www.rtbf.beそれを機会にアントワープで行われた講演には、政治家たちもいっぱい話を聞きに来ていました。

彼が

「私は本物の政治家を求めているのではない、本物の責任者を求めているのだ」

と言うと、会場からワーッと拍手が起こりましたが、限りなく極右に近い政治家は拍手をしてませんでしたわ。

 

ということで、今日はこの辺でオシマイ。