昨日、一昨日と、二日にわたって王立アカデミーで行われたQuand la Belgique devient durable というワークショップに参加してきました。
エネルギー、サーキュラー・エコノミー、モビリティ、食といった分野で、新しいビジネスを展開している若者たちを招待し、そのヴィジョンや事業内容を紹介してもらう、というもの。
オーガナイザーは、ブリュッセル自由大学の教授で、AIを専門としている方。
初日の午後のサーキュラー・エコノミーに関するプレゼンテーションは、抜け出して映画(Jojo Rabit)を観に行ったんで聴いていないんですが、なかなかおもしろいイヴェントでした。
中には、環境問題にきちんと対処しているところは評価できても、そのビジネス・モデル自体は旧来のものと何も変わらず、「何か新しい形が生まれるまで、とりあえずこれでやっていこう」というものだな、と感じるものもありましたが、とても面白い試みもあり、おばさんとしては良い勉強になりました。
私自身も具体的なことは何も思いつかないんで、偉そうなことは全く言えないんだけど、何か根本的に新しいものが必要だと思うんですよね、そういう片りんみたいなものを感じさせてくれるビジネスを見たいな、と思っているわけです。
印象的だったのは、中等学校の6年生(日本でいうところの高校3年生)を担当する先生が、子供たちへの情報提供のために参加していたこと。
彼が担当する子供たちの多くが、将来的には新しいエネルギーを生む仕事をやりたい、と言ってるんだそうです。
去年は、子供たちの環境問題に関するアクションが、社会に大きな影響を与えた年でした。
同時に、あれだけのアクションへと発展したのに、政治のレベルではほとんど動きが見えなかったことに、失望もありました。
でも、また今年も子供たちは動き始めています。
また、銀行に置いていても、減ることはあっても増えることのない今、こういうことに投資するって悪くないなあ、と思ったのがこれ。
energiris.coop投資したお金を失ったとしても、全然後悔しなさそうな分野だし、また後悔しないで済む額でもあるし、ちょっとサイトをよく見てみようと思ってます。
一番気に入った事業がこれ。
terre-en-vue.be今ワロニアでは、毎年2000ヘクタールずつの勢いで、農地が無くなってるんだそうです。
いっぽう、農業に従事したいという気持ちはあっても、土地をゲットする経済的余裕のない人たちもいる。
そのつなぎになる活動だと理解しました。
土地というものを皆の財産とみなし、そこで生まれる農産物を、皆の食糧だととらえる、というヴィジョンです。
この地球、本来は誰のものでもないはずですもんね。
紹介されたエコロジックなエネルギーを生む技術やビジネス・モデルについても、そのコストは、どこかで何らかの犠牲を強いているという意味で、はたしてバランスが取れているといえるのか、そういうこともしっかり考えていかないといけないという話もありました。
そういうわけで、忘れないようここでメモしておこうと思った次第。
さて、最近のニュースで、へええっと思ったものをふたつ、またまた貼り付けておきます。
妻子持ちのイゴール神父の話。
環境問題について国内の政策では「優等生」と見せながら、実は石油の産出国として大きな利益を得ている、それって偽善者じゃん、と、ノルウェーの若者たちが自国を批判。