コロナ騒ぎをきっかけに、久々に小さい脳みそで「国家」について考え始めた

なんだかソワソワします。

昨日更新したばかりなのだけど、脳内を整理するために今日も記事アップ。

 

なんでソワソワするかというと、「目の前にやっといた方がいいことがある」と思うからなんですね。

目の前のこととはなんぞや、というと、今回の騒ぎで収入ほぼゼロ状態に陥っている私は、利用するべき制度を探し、見極め、権利をゲットせねばならぬ、ということ。

(今日の時点で、4月に入っていた仕事の半分以上がキャンセルと判明、このぶんだと、きっと4月も収入はゼロ)

社会保険料の支払い免除があるようなことをニュースで言ってたんで、さっそくサイトを探し、申請用紙をプリントアウトしたものの、書き込むべきことが多すぎてうんざり(別に紙上でなくてもオンラインでできるようですが)、いずれにしろ今日は土曜日だし、どうせ月曜日まで何も動かないのだから、と思い至り、これは後回し。

まず月曜日にメールで状況を説明し、どういう手続きになるか直接教えてもらうことにしょうと考え始めました。

いろいろやり始めても、何かの勘違いでムダにエネルギーを消費する可能性もありますしね。

なんといっても自他ともに認めるおっちょこちょいなので。

 

昨日は、私が利用している二つの銀行からメールが届きました。

いずれも、今回のコロナ騒ぎに関わるもので、引き続きクライエントには最善の協力を惜しまない、リーマンショク同様の困難であり影響は免れない、自身の行員の健康も守らねばならい、などなど、といったことで、まとめると「確かにたいへんな事態であるが、がんばるからよろしくね」という感じでしょうか。

 

今朝は私が契約しているケータイ・固定電話・ネットの会社からsmsも届きました。

今回の政府の決定で、市民は日常生活にいろんな制約が強いられることになったので、我々にできることとして、クライアントには3月31日まで、以下のサーヴィスをします:

・インターネット使用量制限なし

・TVの契約をしている人には、有料番組無料

・固定電話から固定電話への通話料無料

・ケータイ電話でのダータ使用量無料で10GB増

という内容。

私の契約はいずれにしろネットは無制限だし、他のポイントでも何の変化もありませんが、「自分たちのできることをして協力します」という態度は悪くないな、と思いました。

 

もうすでに誰もが感じているとおり、今回のコロナ騒ぎの一番の困難は、病気より経済。

ニュースでもその点が一番報道されています。

今回最もダメージを受けるレストランやカフェ、観光業、イヴェント関係には、それぞれの地域政府が対応します。

フランダースは2000万ユーロを用意し、とりあえずそれぞれに4000ユーロを支給する、ワロニアは1億ユーロを用意、それぞれの抱える負担に沿って一律に同額を支給するのではない方法を取る、ブリュッセルは2000万ユーロ、支給の方法はまだ不明(私の知る限り)。

(昨夜のニュースでは、フリーランスの人たちのための連邦レベルでの予算が4億ユーロあるはず、と言ってたような。数字に弱いので、聞き間違いかもしれないが…。

と思って聞き直したら、40億と言ったぞ。もちろん、今回のためだけの予算じゃないが。)

 

ちなみに、Resto du coeur も開けることができないので、お持ち帰りできる方法で食事を提供することにしています。

ここに集まる人には、ただ食べ物にありつくことだけでなく、他の人たちと一緒に食事をすること自体、日常の孤独から救われるという重要な側面なので、とても残念だけど仕方ない、と責任者の言葉がニュースで拾われていました。

 

野宿者さんたちのための宿泊施設も閉じられてしまったそうです。

それほど寒くないのが唯一の救い。

 

 

しばらく前から、航空機はほとんど乗客なしで飛んでいました。

それは以下の記事に記してある通り、EUの規則に従わないといけないからです。

www.gizmodo.jpこれはほんとにムダな飛行なので、コロナ騒ぎが落ち着くまでこの規則は採用されない、ということが数日前に発表されました。

が、いずれにしろこの規則は100%経済の観点から定められたもので、環境問題は全く考慮されていないとニュースでも批判が述べられており、これを機会になんらかの変化があるといいかも、と思います。

 

私はプロEUの立場をとりますが、でもたしかにEUの規則にはこういう「でっかい企業の視点のみ」みたいなものもいっぱいありますよね。

英国のBrexit支持を煽った嘘つきの政治家たちとは違う意味で、反省し前進するべきこともいっぱいあると思います。

 

 

今度のコロナの大騒ぎで、久々に「国家とは」なんて考え始めました。

いろんな国の病気への対処の仕方、これから直面する経済的混乱にどのような政策で解決を図るか、国家の存在意義の見せ所って感じもしますから。

メキシコに暮らしていた頃、メキシコ人の友人と話していた時、彼が「アナ―キズムってとても魅力的な思想だけど、弱いものを救うためには無力だと思う」みたいなことを言ったのですね。

その言葉、いくつか心に残っているものの一つで、ここんところまた思い出しています。

そんな話を子供たちとしていたら、長女が最近体験したというエピソードを話してくれました。

彼女、長い旅から戻ったあと、去年の9月から映画を作る勉強をしているんですが、週に1回、オーガニックの食材の市場で売り子さんのアルバイトをしています。

先日買い物にいらっしゃった高齢の女性のお客さんから、支払いのために渡されたカードに記されたその方の苗字がバクーニンだったんだそうです。

長女が「バクーニンってアナーキストの名前と一緒ですね」と言うと、その方ものすごく喜ばれ、「私の名前にそういう反応をしてくれたのはあなたが初めてよ。ミハイル・バクーニンの弟が私の祖父なのよ」とおっしゃったと。

その方いったん帰られた後またわざわざ市場に戻ってきて、「もし本を読むならね、バクーニンよりエリゼ=ルクリュを読みなさい。この人はアナーキストってだけじゃなくて、自然・環境問題に関しても大いに意味のある思想を巡らした人だから」と教えてくれたそうです。

ミーハーの母はこういう話に弱くて、へええええっと感動した後、ちょっとそのエリゼ=ルクリュさんについて調べたりしちゃいました。(笑)

 

 

そんなこんなの私がFB上で見つけた記事

maga9.jp

マガジン9のサイトはずーっと長いこと見てなかったんでこの連載は知らなかったけど、とてもおもしろいと思いました。

第1回まで遡って全部読みましたが、同じベルギーに暮らしていても、フランダースに暮らしたことない私には、とても新鮮な観点もあります。

 

 

というわけで、連日更新しちゃいました。