昨日14時30分より、段階的解除、来週からのPhase1bに関する政府の会見が行われました。
それでわかったことを記しておこうと思いますが、その前に、今日発表されたCovid-19の状況を書いておきます。
当初、ICUのベッド使用数を500まで減らすことを目標にしていたのですが、これが今536だそうで、パーセンテージにするとおよそ25%、ほとんど目標達成です。
また、老人ホームでのあらたな感染者がゼロ件、めでたいことです。
医療従事者もホッとできますが、また今いきなり増えるようなことがあるとタイヘン、なんといって疲労とストレスが溜まっていますから。
で、昨日Take care of care というキャンペーンがスタートしました。
ケアしてくれる人たちのケアを、ということです。
彼らは第2波を心配しています。
Phase1bは11日からですが、まずこの日曜日10日より、自分の家に親しい人4人を呼ぶことができるようになりました。
ただこの4人は常に同じ4人でないといけない。
というのも、それぞれがまた別の4人を呼んで集まって、となると、4x4x4x4....と、ものすごい勢いで接触が増えていくからです。
10日から、というのは、この日が母の日だから。
首相が、「愛する人のもとに会いに行くのもエッセンシャルな移動です」と言ってました。
ただ、それでもディスタンスをリスペクトしないといけませんし、大家族だと全員集合というわけにはいきませんし、まだまだ愛する人がいっぱいいる人には我慢が強いられますね。
ちゃんとキマリを守っているかをポリスがコントロールするようなことはない、ベルギー市民の意識レベルは高いと信頼しています、とのことでした。
11日から、規模にかかわらず全てのお店を開くことができます。(美容院やフィットネスセンターなどはまだ、カフェ・レストランはさらにもっと先)
その際、お店の従業員はマスクが義務、従業員の衛生のための方策は事業主の責任です。
お客ひとりにつき従業員ひとり、客ひとりにつき10㎡を確保すること、店内にとどまる時間は30分以内。
助けを必要とする人以外は、買い物は一人で行くこと。
ただお客さんには、マスクは強く推奨するけど義務とは言っていないんですね。
これについては、批判もあります。
感染症の専門医師が、ここは義務でここは推奨みたいに分けるのは好ましくない、これからは市民の行動として、家を出る際にはマスク着用、と、決めるべき、そうしないと習慣として身につかないでしょう、と言ってました。
マスクは、自分を感染から守るのにはあまり効果なく、ひとに感染させないための一助なわけなので、お店で働く人はお客さんにもマスクしてほしいですよね。
やはり服屋さんは、お客さんが触った商品はいったん仕舞って消毒、24時間経たないと店に並べないそうです。
バッグやさんはアルコールで商品が傷むと困るから、手袋作戦で行く、と言ってました。
どんな商品を扱うかによって、工夫もそれぞれです。
週に1回立つような市場は、その地区に食品を売る店がない地区以外は18日までおあずけです。
これも、市場で商売する人が「不公平だ」と不満を漏らしていました。
レストランやカフェ、文化施設や文化イヴェント、室内スポーツなどはまだまだおあずけです。
スポーツのコンペティションは、7月31日まで禁止。
ベルギー市民全てにフィルター2枚、さらに布製マスク1枚を連邦政府が無償で配布すると言ってましたが、これはまだまだ届けられるに至ってません。
でも、コミューンのレベルでは、住民に無償配布し始めているところもあります。
そういえば毎年春に行われるエリザベート音楽コンクール、今年はピアノだったんですが、来年に延期されることになりました。
まだいつ開店できるかわからないカフェやレストランのひとたちが、今日アクションを起こしました。
開店を禁止されて60日、倒産するところも出たそうです。
すでにこのセクターの損失は37億ユーロだと言ってました。
彼らが政府に要求しているのは、早く具体的な対策を示すこと、また今後消費税を減らし、材料費などをすべて控除してほしい、といった注文もしています。
私って数字に弱く、1000€単位くらいまでは想像つくんですが、ゼロが増えると頭が混乱してきます。↑ で37億と書きつつ、以前書いたEUが投入する予算、一桁間違って記したような…。450億ユーロとか540億ユーロとか言ってたような...。でもそれを思うと、上述の損失はけた違いにでっかいですよね。
私の書くことのうち、数字はあまりあてにならないことを前提に読んでいただくと助かります。ごめんなさい。
今のような封鎖状況で、もうかなり前から、連帯の動きとして "Confiné mais pas seuls" (=籠らないといけないけどひとりじゃないよ)というボランティアのプラットフォームが作られています。
困っている人は助けを求め、なんらかの手助けができる人は、その求めに応える、というもの。
代わりにお買い物に行ってあげたり、故障を直してあげたり、などなど。
EU諸国、それぞれのリズムとやり方での封鎖と段階的解除ですが、これから少しずつ国境も開かれていく感じです。
ドイツとの例を挙げて、国境をまたいでの母の日のお祝いも可能だ、と言ってました。
そろそろEU全体のレベルでの市民の連帯の話が聞こえてくるかもしれません。
EUでの経済対策については、まだ聞こえてきていません。
アンテナを張っておかねばいけません。