変わらず夏のような良いお天気。
日陰では涼しく、日向では少し暑いくらい。
日も長いし、最高の季節です。
昨日は会計士に2019年度の税申告の書類を届けに、トラムの停留所3つ半くらいの距離、散歩がてら徒歩で行ってきました。
ブリュッセルは19世紀に人口がものすごく増えたんで、比較的裕福な層が旧市街から周辺へ移動しました。
その頃の洒落た建物が今でもいっぱい残っていて、私が暮らすあたりも、旧市街から南に伸びたそういう地区です。
会計士のところからの帰り道、少し写真を撮りました。
うちのすぐ近くのアノン邸(左)とフクロウの家(てっぺんにフクロウの飾りがついている)。
特にアノン邸はアールヌーヴォー建築の建物としてとても有名です。
でもずっとゆっくり修復中で、今のところ中を見るチャンスなし。
wikiには日本語の記事はありませんでしたが、↓ には内部の写真もあります。
ソルヴェの会社(ソルヴェさんもものすごく有名な実業家ですが、長くなるのでまたの機会に…)のエンジニアだったエドゥアール・アノンの屋敷だったもので、この方、画家でもあり写真家でもあったのだそうです。
で、写真の博物館として使われていたのだけど、そのミュージアムは引っ越しして、その後ずっと修復中。
中に入ってみたいものです。
これは別の家のものですが、ちゃんと手入れされていませんね。
あきらかに第一次大戦以前のもの。
なにげに素敵なモリエール通り。
↓ これはうちの向かいの建物。
第2次大戦前の建物。
中2階のところで、3代目の王妃さまエリザベートがユージン・イザイ(やはりうちの近所に住んでいた家が残ってます)にバイオリンのレッスンを受けていたんだそうです。
うちの大家さんが「窓から王妃さまのレッスンの様子が見えてね、小さい頃のとても素敵な思い出だよ」と言ってました。
今はこの建物の人たちとは、まだ続いている20時の拍手の時に、手を振ってご挨拶の私です。
この道を少し進むと、こういう感じ。
左側にちょっと入ると、人気作家エリック=エマニュエル・シュミットが住んでいるそうなんだけど、まだお見かけしたことはないです。
さて、ベルギーのコロナ関係のニュースでは、ずっと学校のことが話題となっていて、昨日は長い時間をかけて政府の話し合いが行われていたんですが、夜になってようやく決定事項が報道されました。
来週から幼稚園、再来週から小学校・中等学校が再開されることになるようです。
あとは、前の記事に貼り付けたように、6月3日に行われる会議で、HoReCa、文化のセクター、そしてスポーツ施設などについてどういう決定がなされるか、注目です。
昨日届いたニュースメールにトマ・ピケティへのインタビュー動画があり、おもしろそうだったので視聴しました。
ロックダウンの中、自分はとても快適に過ごせていて、今の状況で苦しんでいる多くの方たちの中、不平を言うようなことは何もない、という前置きでインタビューに答えていました。
現在起こっていることは、ものすごく短期間で世界の経済がストップするという、どの為政者もかつて経験したことのない事態、エピデミー自体は初めての経験ではないが、これだけの負債を負うことになるのは初めて。
しかし解決法はあるし、その方法はひとつではないが、何より富裕層が努力しないといけない。
実際のところ、ロックダウン自体がものすごく暴力的な不平等であり、これはイデオロギーの問題ではなく、社会を守っていこうとするかどうかの問題。
真の平等というのは、社会にダイナミズムを生んでいくのだ。
環境問題について、コロナ禍後のあり方が大きな話題の一つだが、一挙にすべてを変えていくことは難しい、段階的にいくしかない。
そのためにはまず公正な社会でないといけない。
フランスで言えば、人口の50%が何も持っていない人たち、持たないどころか借金を抱えている、そういう人たちはネゴシエートができない、全てを受け入れざるを得ない、つまり「持っている人」と「持っていない人」の違いは、単に所有物の話ではないのだ。
(マクロンは、公共の予算を削ることと市民の負担増への批判に、お金は天から降ってこないから仕方ない、と言ってたけど、ほら、お金使えてるじゃないか、とも 笑)
ちゃんと配分をし、教育の機会を与えていけば、彼らもモノを言うようになり、社会にダイナミズムが生まれる。
などなど。話は1時間近く、もっといろいろ話していました。
EUと中央銀行のあり方や、大戦後に成長を果たした日本とドイツの例もあげていました。
でも、まとめるエネルギーが…、ごめんなさい。
↓ のリンクに、彼の話は全部文字化されているんで、もっとちゃんと知りたい方、Googleの翻訳を使えばかなりわかると思います。
で、EUですが、デンマーク、スウェーデン、オランダ、オーストリアがマクロンーメルケル案に代わる提案をしたと、前回記事にニュースを貼り付けましたが、昨日EU委員長のウルスラさんが、今こそEUの団結をと訴えています。
この記事も ↑ もっとちゃんと記そうと思ってたんだけど。
重要問題山積みですもんね。
私のちっちゃな脳みそでは皆さんのお役に立つように書くのは、やっぱりムリだわ。泣
さて、友人が主催しているニュースサイトから、スウェーデンの話。
さっき読んだニュースだけど、J.K.ローリングが自分のサイトに、子どもたちに読み聞かせするためのお話を公開していくそうです。
昨日うちの3女が、前の«本7冊»みたいに、映画10本アップするってバトンを渡してきました。
で10本上げていこうと思うんだけど、誰かに振るのはめんどくさいので(どこまで怠け者なんだ!)アップするだけしようかな、と。
昨日と今日の2本ですが、まずトリュフォーの「突然炎のごとく」。
なんで邦題ってこうなんだろう。
原題だとインパクトがないからかな?
原題の方がずっといいと思うんだけど。
この映画、初めて見たときは、もうかっこよくてかっこよくて、大好きでした。
カフェでテーブルに落書き、それが気に入ったんで店の人にテーブルを譲ってもらおうとしたり、とかね。
仏語でわかるようになったら、細かいところもわかってますます嬉しくなったり。
天使が通るのは12時8分(だったと思う)なんだよ、というジムのセリフとか。
ざわざわしているところで、意図したわけでもないのに急にしーんとなるときがありますよね。
仏語では、そういうとき「天使が通った」っていうんです。
そして、今朝アップしたのがパードレパドローネ
これも素晴らしい映画でした。何回も観ました。
アコーディオンをきっかけにガヴィーノの世界が拡がっていくいくところもなんともいえない。
タヴィアーニ兄弟の作品には、他にもカオスとか、大好きなものがいくつもあります。
明日はどの映画作品をアップしようかな…。
追記・ちょうど今「青い鳥」がソルヴェの話をアップしてました。
おお、なんというタイミングの良さ、ということでリンクをペッタンコ。