5月28日 コロナ危機@ブリュッセル ピケティ EU CINEMA10

変わらず夏のような良いお天気。

日陰では涼しく、日向では少し暑いくらい。

日も長いし、最高の季節です。

 

昨日は会計士に2019年度の税申告の書類を届けに、トラムの停留所3つ半くらいの距離、散歩がてら徒歩で行ってきました。

ブリュッセルは19世紀に人口がものすごく増えたんで、比較的裕福な層が旧市街から周辺へ移動しました。

その頃の洒落た建物が今でもいっぱい残っていて、私が暮らすあたりも、旧市街から南に伸びたそういう地区です。

会計士のところからの帰り道、少し写真を撮りました。

 

うちのすぐ近くのアノン邸(左)とフクロウの家(てっぺんにフクロウの飾りがついている)。

特にアノン邸はアールヌーヴォー建築の建物としてとても有名です。

でもずっとゆっくり修復中で、今のところ中を見るチャンスなし。

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wikiには日本語の記事はありませんでしたが、↓ には内部の写真もあります。

ソルヴェの会社(ソルヴェさんもものすごく有名な実業家ですが、長くなるのでまたの機会に…)のエンジニアだったエドゥアール・アノンの屋敷だったもので、この方、画家でもあり写真家でもあったのだそうです。

で、写真の博物館として使われていたのだけど、そのミュージアムは引っ越しして、その後ずっと修復中。

中に入ってみたいものです。

 

fr.wikipedia.org

これは別の家のものですが、ちゃんと手入れされていませんね。

あきらかに第一次大戦以前のもの。

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なにげに素敵なモリエール通り。

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↓ これはうちの向かいの建物。

第2次大戦前の建物。

中2階のところで、3代目の王妃さまエリザベートがユージン・イザイ(やはりうちの近所に住んでいた家が残ってます)にバイオリンのレッスンを受けていたんだそうです。

うちの大家さんが「窓から王妃さまのレッスンの様子が見えてね、小さい頃のとても素敵な思い出だよ」と言ってました。

今はこの建物の人たちとは、まだ続いている20時の拍手の時に、手を振ってご挨拶の私です。

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この道を少し進むと、こういう感じ。

左側にちょっと入ると、人気作家エリック=エマニュエル・シュミットが住んでいるそうなんだけど、まだお見かけしたことはないです。

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さて、ベルギーのコロナ関係のニュースでは、ずっと学校のことが話題となっていて、昨日は長い時間をかけて政府の話し合いが行われていたんですが、夜になってようやく決定事項が報道されました。

来週から幼稚園、再来週から小学校・中等学校が再開されることになるようです。

www.rtbf.be

あとは、前の記事に貼り付けたように、6月3日に行われる会議で、HoReCa、文化のセクター、そしてスポーツ施設などについてどういう決定がなされるか、注目です。

 

 

 

昨日届いたニュースメールにトマ・ピケティへのインタビュー動画があり、おもしろそうだったので視聴しました。

ロックダウンの中、自分はとても快適に過ごせていて、今の状況で苦しんでいる多くの方たちの中、不平を言うようなことは何もない、という前置きでインタビューに答えていました。

現在起こっていることは、ものすごく短期間で世界の経済がストップするという、どの為政者もかつて経験したことのない事態、エピデミー自体は初めての経験ではないが、これだけの負債を負うことになるのは初めて。

しかし解決法はあるし、その方法はひとつではないが、何より富裕層が努力しないといけない。

実際のところ、ロックダウン自体がものすごく暴力的な不平等であり、これはイデオロギーの問題ではなく、社会を守っていこうとするかどうかの問題。

真の平等というのは、社会にダイナミズムを生んでいくのだ。

環境問題について、コロナ禍後のあり方が大きな話題の一つだが、一挙にすべてを変えていくことは難しい、段階的にいくしかない。

そのためにはまず公正な社会でないといけない。

フランスで言えば、人口の50%が何も持っていない人たち、持たないどころか借金を抱えている、そういう人たちはネゴシエートができない、全てを受け入れざるを得ない、つまり「持っている人」と「持っていない人」の違いは、単に所有物の話ではないのだ。

マクロンは、公共の予算を削ることと市民の負担増への批判に、お金は天から降ってこないから仕方ない、と言ってたけど、ほら、お金使えてるじゃないか、とも 笑)

ちゃんと配分をし、教育の機会を与えていけば、彼らもモノを言うようになり、社会にダイナミズムが生まれる。

などなど。話は1時間近く、もっといろいろ話していました。

EU中央銀行のあり方や、大戦後に成長を果たした日本とドイツの例もあげていました。

でも、まとめるエネルギーが…、ごめんなさい。

↓ のリンクに、彼の話は全部文字化されているんで、もっとちゃんと知りたい方、Googleの翻訳を使えばかなりわかると思います。

www.francetvinfo.fr

 

で、EUですが、デンマークスウェーデン、オランダ、オーストリアマクロンメルケル案に代わる提案をしたと、前回記事にニュースを貼り付けましたが、昨日EU委員長のウルスラさんが、今こそEUの団結をと訴えています。

www.rtbf.be

 

この記事も ↑ もっとちゃんと記そうと思ってたんだけど。

重要問題山積みですもんね。

私のちっちゃな脳みそでは皆さんのお役に立つように書くのは、やっぱりムリだわ。泣

 

 

さて、友人が主催しているニュースサイトから、スウェーデンの話。

www.speakupoverseas.net

さっき読んだニュースだけど、J.K.ローリングが自分のサイトに、子どもたちに読み聞かせするためのお話を公開していくそうです。

www.jkrowling.com

www.theickabog.com

 

 

昨日うちの3女が、前の«本7冊»みたいに、映画10本アップするってバトンを渡してきました。

で10本上げていこうと思うんだけど、誰かに振るのはめんどくさいので(どこまで怠け者なんだ!)アップするだけしようかな、と。

昨日と今日の2本ですが、まずトリュフォーの「突然炎のごとく」。

なんで邦題ってこうなんだろう。

原題だとインパクトがないからかな?

原題の方がずっといいと思うんだけど。

この映画、初めて見たときは、もうかっこよくてかっこよくて、大好きでした。

カフェでテーブルに落書き、それが気に入ったんで店の人にテーブルを譲ってもらおうとしたり、とかね。

仏語でわかるようになったら、細かいところもわかってますます嬉しくなったり。

天使が通るのは12時8分(だったと思う)なんだよ、というジムのセリフとか。

ざわざわしているところで、意図したわけでもないのに急にしーんとなるときがありますよね。

仏語では、そういうとき「天使が通った」っていうんです。

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そして、今朝アップしたのがパードレパドローネ

これも素晴らしい映画でした。何回も観ました。

アコーディオンをきっかけにガヴィーノの世界が拡がっていくいくところもなんともいえない。

タヴィアーニ兄弟の作品には、他にもカオスとか、大好きなものがいくつもあります。

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明日はどの映画作品をアップしようかな…。

 

 

追記・ちょうど今「青い鳥」がソルヴェの話をアップしてました。

おお、なんというタイミングの良さ、ということでリンクをペッタンコ。

www.aoitori.be