今月末まで長いバカンス

前回ブログを更新した頃は、日が短くなるスピードは1日につき3分でした。

でももうその後すぐスピードアップ。

今は毎日4分ずつ日が短くなっています。

何回計算し直しても、ひと月で120分=2時間!

いやだなあ…、寒いのは我慢できるけど、暗いのは本当にイヤです。

自然の定めですから、仕方ないのだけど。

ルノワールは冬をペストだと忌み嫌い、冬の絵は絶対描かなかったそうだし、フリーダ・カーロもパリの冬にうんざり、もう二度とヨーロッパには来ないと言って去ったそうです。

(フリーダは、アンドレ・ブルトンが展覧会を開いてあげるという約束はそっちのけ、エキゾチックな彼女を見せびらかすためにあっちこっち連れまわすばかりで、マルセル・デュシャン夫婦が動いてくれるまでフランスに来た目的を果たせなかったことにもうんざりしたようですが。)

毎年冬が近づくたびに、わかるわかる、その気持ち、と思い出してしまいます。

 

あの猛暑がまるでウソだったかのように、今は最高気温も20℃を超えなくなってしまった。

 

今年は仕事をした最後の日が2月21日。

今月の21日に、「半年も経っちゃった!」と思いました。

その後はコロナ騒ぎのせいですべてキャンセル、これからその状態がどれだけ続くことになるのか、目途も立ちません。

連邦政府の援助があるので、今のところ生活には困りませんが、これではいけない、と大いに反省。

なにせ籠る生活が嫌いじゃないもんで、本気で生活のリズムを変えようとしないことには、たぶんずっと同じようなダラダラ状態が続くことでしょう。

前回のブログにちょっと記した、久々に再会を果たした友人からもハッパをかけられ、しみじみ反省、今月末までを長ーいバカンスだと日にちを定め、9月からキリっと(笑)しようと決めました。

私は自分に甘い軟弱者、ここで書き記しておかないとまためげそうなので、この記事を読んでいただいた方にも証人になっていただこうか、と。(なにげに弱気)

 

そういうわけで、ブリュッセル自由大学のCEPというシステムに登録しました。

これは誰でも大学で学ぶことができるように、ということで、年に24回のコンフェランスに加え、100時間まで学生さんたちに混ざって講義を受けることができる、というシステム。

その他にも、図書館が使えるなど、いろいろな特典があります。

 

よくこのブログでも記す王立アカデミーの講義は、今までもできうる限り聴いてきましたが、これはほとんどが1回こっきり、長いものでも3回でおしまいですが、大学では1年間ですから、もうちょっと深いかな、と期待しています。

 

コロナ禍ゆえに、講義はハイブリッド方式で、つまり、教室とオンラインを組み合わせてやるそうです。

本来は9月3日に大学で詳しい説明会が行われるはずだったけど、コロナのせいでそれもキャンセル。

 

コロナ禍のせいでいろいろめんどくさそうですが、でもそれがなければ仕事で忙しくてお勉強どころではなかったわけだし、これも、仕方ない、です。

 

 

コロナといえば、いったんまた増えていた感染ケースが、また減り始めました。

たぶん猛暑の影響で、死亡者数が少し増えたり(一日2~4人が8人くらいに)もしていたんですが、それも減ってきた。

でも、これからバカンスから戻った人たちの感染で、また増えるかもしれませんね。

 

 

さて、この10日間ほどで、オッと思ってチェックしていたニュースのうち、いくつか貼り付けておこう。

 

20日のニュース。

メルケルさんが、グレタ、ドイツ人のルイザ、ベルギーのオランダ語圏のアヌナとフランス語圏のアデライドの4人と面会する、というニュースです。

4人は、気候問題について各国の首脳がなんらかの方策を撮ってくれるようにという12万人が署名した手紙を持っていき、その動きのリーダーになってくれるよう頼みます、とのこと。

www.rtbf.be

グレタについては、「彼女は原子力発電に賛成している」と批判する人をネット上でよくみかけます。

私は「原子力発電についてどう考えるか?」と聞かれ、「個人的には反対だが、CO2排出を抑える効果がある、という意見があるのは知っている。それについてちゃんと勉強していないので答えることができない。」と言っているのを聞いたことがあるんですが、なんでそれが「賛成している」ってことになるの?と思っています。

世界中には、ありとあらゆる「もういい加減にしようよ」ということがあります。

そのうち自分のできることを一生懸命やっている人に対して、他のことをやってないからダメ、なんて言えない、と私は思います。

 

そういえば、グレタはこの9月、サバティックイヤーを一応終了、学校に戻るらしいです。

 

 

 

ドイツが、120人を対象に3年間ベーシックインカムを導入、そうでない1380人と比較する、という実験をやります、という話。

そのもとになるお金は、プライヴェートな寄付金によるということなので仕方ないかもしれないけど、対象者が少なすぎる気がしてしまう私。

ベーシックインカム、これがあることで、よいと思ってもなかなか生活資金につながらず躊躇していまうようなことに不安なくトライできるし、特に若者にとっては、とてもいい方法だと思うのだけど。

www.businessinsider.fr

 

あとこういうインタビュー記事も。

d4p.world

ティーヴ・バノンが国境の壁キャンペーンのお金を着服した疑いで逮捕された話。

これも20日のニュースだった。

edition.cnn.com

 

ほとんど同じ歳だし、共感することの多い小田嶋隆さんのコラム。

今回は同じフリーランスの身なので、ますます共感。

business.nikkei.com

 

もう亡くなってしまったアッペルフェルドのビデオ。

もう35年くらい前、まだ日本にいた頃、新聞で読んだこの人の記事が、もう絶対忘れられない。

目の前で家族を殺され、収容所へ連行されたとき9歳。

たまたま電流の流れていない鉄線のところから逃れ森へ。

そこで盗賊に助けられて生き延びたのだそうですが、「やはりまだ子供だったんですね、森で遊んだ記憶があるんです」という話が、ものすごい衝撃でした。

↓ のビデオでも、生きるという動物としての本能、インテリジェンスではなく直観、そして希望ゆえに生き延びた、と…。

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最後に、フラテルニテ(日本だと友愛と訳される)とは?という問いに答えるビデオ。

私は、この言葉が表すものが、全てのイデアルだと思っています。

いろんな人がこの言葉について自分の思うところを述べていて興味深いのだけど、ロマン・ガリィが「男女の間でフラテルニテの実践は難しい」と言ってます。

ニーチェも確か似たようなことを言っていたような…。

もうちょっとロマン・ガリィの言っていることを正確に言うなら、「男女の間で愛を超える最も美しい共生のあり方だが、その実践は難しい。下品な表現で申し訳ないが、なぜならそこには«穴»がないから。」

ロマン・ガリィと言えば、ついジーン・セバーグと対で思い出してしまう私…。

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