寒さも本格的になってきた中、用事といえば医療関係のみ (追記あり)

最低気温は零下、今日は最高気温も3℃か4℃。

当たり前だけど、冬でございますねえ…。

 

そんな中、私のアジェンダの中味といえば、今年はあと歯医者に1回(3女が自転車で事故にあった頃はずれちゃった歯冠、くっつけ直してもらったけどまた取れちゃったんで、抜本的解決することになった)と、膝のケガの経過確認のためにオルトぺディストのところへ行く、と、医者関係のみ。

 

ガン専門医のところでのコントロールは終了、ホームドクターをまだ決めてないことについても叱られずに済み(笑)、めでたい。

 

この医者、去年引っ越をして、同じモンスでも公共の交通機関が皆無なところなので、国鉄の駅からはタクシーを使います。

こちらではタクシーの運転手さんはほとんどが移民です。

私は運転手さんとおしゃべりをするのがけっこう好き。

往路の運転手さんは、ベルギー生まれの若いタイ人でした。

コロナ禍の中、仕事どう?って訊ねたら、僕の場合は大丈夫、変化ないよ、とのこと。

大きな都市より影響が少ないんでしょうね。

地方都市は公共の交通機関が大きな都会より少ないので、もともと自家用車で動く人が多いですし。

 

それが一昨日の話。

 

そして、昨日の朝、長女からSOSの電話です。

何でも家を出るとき慌てていたら、玄関の2段ある石の階段を2段とも踏み外し(!)捻挫して歩けない、ママのところにある松葉づえが必要、とのこと。

私の膝の次は彼女の足首、母子して何やってんでしょうね。

 

そういうわけで、彼女のところまでタクシーでひゅーんと出かけることになりました。

(タクシーばかり使うとお金がいっぱいかかりそうだけど、車の維持費や保険や燃料費や税金をを考えると、通常は公共の交通機関、どうしても車が必要な時はタクシーを使う、という方法がよほど安上がり)

 

このときの運転手さんはモロッコ人、コロナ禍ゆえに収入は激減したそうですが、私と同様に、国の毎月の援助金のおかげでどうにかなっている、と言ってました。

収入が通常の売上高の60%以下に落ち込んだ場合、この援助金がもらえるのです。

この運転手さん、ベルギー政府はこういう風にお金をくれるので助かる、モロッコではこうはいかないから、と言ってました。

 

長女のところから病院の救急セクション(土曜日でしたから)に向かう時も、運転手さんはたぶんモロッコ人だったと思います。

この時は長女とおしゃべりしていたので、運転手さんとはそういう話はしませんでしたが。

 

病院の急患セクション、コロナ禍ゆえにちょっとしたことでは人が来なくなってますから、広い待合室に人はまばらでありました。

通常だったらものすごく待たされるのを覚悟しないといけないんですが、そういうわけであまり待たされずに済みました。

 

長女が診察から出てくるのを待っている時、背の高い痩せた70代と思われる男性が、入院の準備と思われるバッグを持って入ってきました。

で、受付の人に、「呼吸がとても苦しいんです」と…。

 

待合室にいた人全員が、それを聞いて思わず顔をあげそちらの方を見つめちゃいましたよ。

皆同じことを思ったんですよね、Covid-19だ、と。

受付近くに座っていたポルトガル語で話していた人(たぶんブラジル人)は、離れたところにすーっと場所を変えました。

 

まだ自分ひとりで来られる力があったんでしょうが、急激に重症化することもあるようだし、このおじさん、無事に回復するといいけど…。

 

長女くん、骨は折れてないことが検査でわかり、1週間は松葉杖をつかってね、ということでありました。

 

彼女と二人で、用事といえば医療関係ばかりだね、と笑ったことでした。

 

彼女は再びそこからタクシーで自宅へ戻り(やはり運転手さんはアラブ人でした)、私は最寄りの停留所から今度はトラムで帰宅。

 

 

税金をこいつらのためにいっぱい取られると、移民・難民の人を非難する人はいますが、移民の人の多くがちゃんと働いています。

取られる税金のうち、移民・難民の人たちの生活保護や失業保険に使われる額って、それほど大きいとも思いません。

こうやって批難している人自身の生活に還元されているものも大きいはずですし、国の支出のうち大きなものは、軍事関係と高齢者の年金のはず。

それに、こういう批判が、うまいこと税金逃れをしている超大金持ちにはあまり向かないのも不思議です。

タックス・ヘイヴンにお金を置くことで合法的に脱税している人々がちゃんと税金を納めたら、世界中の問題が一挙に解決すると言われてますからね。

 

そういえばコロナ禍の初期の頃、デンマーク(だったと思う)が、タックス・ヘイヴンで税金逃れをしている企業には国の援助はしない、という方針を決めたとき、ベルギーでもそうするべきという話が出ていたと思うけど、その後いっさいそういう話が聞こえなくなりました。

その後のニュースによると、ベルギー自身、EUでは第二のタックス・ヘイヴンなんだそう。

 

 

 

ということで、いつものようにいくつかニュースを貼り付けておこう。

 

日本語ではスコッターと言うと、今ここに記しておこうと思って調べて初めて知った、スコッターの話。

使用されていない家屋に不法に住む人々。

これって一つの社会運動で、使用されていないものが山ほどある中、住むところがなくて困っている人がいるってヘンでしょ、というもの。

昨日のニュースでスコッターの話が出て、こういう風に紹介するのも珍しいなあ、と思ったので。

 

ここで紹介しているのはリエージュのスコッター4人組。

もうすぐ取り壊されることになっている家に、それまでの間住むことにしています。

必要な水と電気も自分たちでうまいことゲット、食品は廃棄されるはずのものをゲットしたり、寄付してもらったり。

それでもかかる全員の費用は、働いて収入のある一人が負担。

学生は収入がないのでできることで参加、というわけです。

ここで紹介されている不動産の持ち主はリエージュ市です。

市長にもインタビュー。

誰も住まず放置されている建物がある一方、住む場所を必要とする人がいる、破壊行動などをせずきちんと住んでくれるのであれば、違法とはいえ、放置するより誰かが住んでくれた方がいい、と言ってます。

これはもうずっと以前から言われていたことですが、市長が言うのは初めて聞いたかも。

ブリュッセルでも、そういう住居をその持ち主と契約して整えたうえで、住むところのない人に無料で提供したり、学生のための安い住まいにしたり、ということが、少しずつ行われてるようです。

ブリュッセルとワロニアで、誰も住まないままの住居が45000件から60000件あるらしい。

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コロナ禍で経済的困難に直面しているEU、今後7年間に渡って180億ユーロの予算をその解決に当てるという対策が、ポーランドハンガリーが反対することで前へ進めない状態なんですが、こうなったらこのふたつの国なしで進めるわよ、という話。

しかもこのふたつの国、文句言ってる本人たちがEUからの援助で自分の懐を肥やしていますからね。

まったく不愉快。

そういえばつい最近、ハンガリーのオルバンと仲良しこよしのEU議員が、ブリュッセルでコロナ禍無視の夜の破廉恥パーティを開いたってのが話題になってました。

ったく、ろくでもない人って、どこまでもろくでもないのね。

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イギリスはオックスフォード郊外にある、トールキン一家が17年間暮らしたという家が売りに出されているんだそうです。

この家でビルボ誕生したんだそうですが(チビな私はホビット族に親しみを感じるのである 笑)、なんとか買い取ってミュージアムにしたいというんでクラウドファンディングがスタート。

指輪物語に登場した俳優さんたちも寄付しているそうですが、それでも足りない、というんで。

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ブリュッセルに暮らした歴史上の人物や作家たちについてエピソードが盛りだくさんらしいこの本、欲しいかも。

けっこういろいろ調べたので、すでに知ってることもいっぱいだと思うけど、例えばこの記事にに出てくるデュマ父、ブリュッセルに暮らしたことがあるとは知らなかった。

こういう雑学っぽい本、ミーハーなオバサンは好きです。笑

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ゴダールの勝手にしゃがれとジャズの話。

本来即興音楽であるジャズでありますが、この映画、逆にその音楽に合わせて即興で作られたのよ、みたいな話。

音楽もすごくかっこいいけど、ジーンセバーグも美しいし、ベルモンドがかわいい。

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追記・今オンラインでおもしろい記事を読んだので貼り付けます。

上述のハンガリーEU議員、このスキャンダルの後辞職しましたが、今コロナ禍対策で禁止されているパーティーをやっているというんでポリスが乗り込んだ時、側溝から逃亡しようとしたのでありますが、そこに英語で「この側溝からEU議員Szájer Józsefは逃げようとして議席を失いました」って≪記念≫プレートがつけられてウケてるそうです。

ただのパーティーでも禁止なのに、ドラッグ使ったりしてたそうですしね。

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