2021年に突入(追記あり)

2021年に入りました。

昨日元日も普通の日々と変わらず過ごしたことでした。

実は少し、断食でもしようか、なんて思ったんですけどね。笑

 

というのも、昔々、たぶん10代の頃見た昭和の家庭ドラマで、そのファミリーのお父さんが毎年元日は断食するというシーンがあって、「へええ」と思ったのを今でも覚えていて、お正月の度に思い出してしまう。

なんというドラマだったか、誰が出演するのか、どんなお話だったか、そういうことは全部忘れているんだけど、それだけは覚えているんです。

そのお父さん役は船越英二だったような気がするが…曖昧。

餓死した戦友のことを思って…という理由だったような気がするけど、これも曖昧。

 

でも、冷蔵庫にある食材をムダにはできないという貧乏性と、お腹が空いてくると断食どころじゃないという卑しさゆえに、結局実行できませんでしたわ。

 

 

2020年はコロナで閉じ、2021年もコロナで明けましたね。

コロナで暮れないことを祈ります。

 

 

コロナ禍でレストランは閉まっているし、結婚式のようなセレモニーやパーティーもできないというんでシャンパンが安い、とニュースで言っていたのは11月末くらいだっけ。

おお、そうか、と、翌日買い物に出たときに、シャンパンでも買っちゃおうか、と思ったのですが、やはり安くても高い、そういうわけで同様に安くなっていたカヴァを購入して帰宅。

 

でもクリスマスが近づいたころ、誕生日も近いし、と買っちゃいましたよ、シャンパン。

とはいえ、買うどころか買おうと思ったこともないので、もともとの値段を知らない。

そういうわけで、ホントに安く買えたのかは不明のままなのである…。

 

 

クリスマスには子供たちが食事を作って届けてくれました。

コロナで誕生日祝いのパーティーどころじゃないから、何でも落ち着いてから、みんな一緒にまとめてパーッといこうぜ、ということで話がまとまっていたので。

そのとき赤ワインとアルザスのクレモンも持ってきてくれました。

 

 

クリスマスにはカヴァを独りで空け、元日は、断食どころか、Clémant d'Alsaceを独りで空け、おいしゅうございました。

シャンパンはまたの機会に空けることにします。

 

 

 

年末に読んで、へええ、と思った記事。

natgeo.nikkeibp.co.jp

統一し共有することで正しく情報を伝え合うって、そもそもカンタンじゃないんですよね。

メートル法ひとつとっても、革命の思想であったユニヴァーサリズムが背景にあるというのも興味深いし。
この革命時のユニヴァーサリズムと人権という発想、人が勝ち取ったもののうち、最も尊いのではないだろうか。
 
 
秋からちょいと聴講したブリュッセル自由大学の比較芸術史の授業で「へえええ」と思ったことのひとつが、17世紀、ルイ14世の時代に記されたテキストが、ものすごく稀に「今はこんな意味では使われないよね」という単語はあるものの、21世紀の今のフランス語と同じように普通に読めるということでありました。
長女クンにそれを言ったら、「アカデミーフランセーズがあって統一されてたからね」との返答。
なるほど、と思ったことを思い出しました。
 
 
「言葉」ってのが、2020年における自分自身のテーマでありましたが、2021年のテーマでもあります。
一見共有されているとみえて、実は言葉の意味を共有していないことって多いですよね。
 
 
 
晦日に読んだこの記事もおもしろかった。
 

natgeo.nikkeibp.co.jp

私はアニメが大好きなんで、Netflixでもアニメばかり観てるんですが、そのうちFateシリーズも大好きでした。

この手のアニメに出てくる暗殺集団アサシン。

フランス語で殺人者のことをAssassinアササンというんで、そこから来てる名前かな、と勝手に思っていたらば、逆なんですね、もともとアサシンという暗殺教団があって、そっちの方が言葉としてはうんと早い。

うちにある仏語歴史辞典で調べてみると、ヨーロッパではダンテが14世紀初めにアッセシーノと記したのが最初で、仏語にはイタリア語から来てる、最初に使われたのは16世紀に入ってからだと。

この言葉、この記事に書かれてる「ハシシを吸う人」というのが語源だという以前の考えは既に専門家に批判されていて、警備する人を意味するアラブ語のアッサ、複数だとアッサシンが語源、という考え方に取って代わられたそうです。

 

 
去年読んだ日本語の論考で一番おもしろいと思ったのが、岩波の世界8月号から11月号まで4回に渡って連載された吉見俊哉氏の「ポストコロナの大学論」でした。
いろんな人に薦めたい論考です。
このうち3回目と4回目を知り合いがシェアしてくれたんで、私が読むことができたのはこの2回だけなのですが。
この学者さん、私が知っている日本の今の学者さんの中で、一番好きかも。
 
 
 
とまあ、例によって自分の備忘のためだけのテンテンバラバラな記事でございますが、どうぞ皆さん、本年もよろしくお願いいたします。
 
よい年にしたいですね!
 
 
あ、元日にFB上で観たarteのビデオも貼っておこう。 

www.facebook.com ヌーヴェルバーグの代表作として、ゴダールの「勝手にしやがれ」についてのカンタンな解説でありますが、id:yonnbabaさん、ここではっきりベルモンドのことを(ジーン・セバーグのことも!)「それまでの美の基準にあてはまらない」って言ってます!笑

なんのこと?と思われた方もおられるかも、ですが、しばらく前によんばばさんのブログでフランス人のハンサム基準が話題になったのであります。

 

 追記・今ニュースで知ったのだけど、今年でダンテ没後700年ということで、ウフィツィ美術館のサイトでオンラインエグジビションだそう。

www.uffizi.it