冬至を過ぎてひと月経ち、日が長くなっていくのを感じ嬉しいです。
クリスマスを過ぎた頃から、毎日1分ずつ、それが2分ずつになり、そして今は3分ずつ日が長くなっていってます。
日に3分ということは、10日で30分、ひと月1時間半ですからね、もうこれははっきり感じます。
気温はけっこう冷たいですが、それでも最低気温ですら氷点下になることはほとんどなく、以前に比べたら全然寒くないです。
昨日政府のコロナ対策会議がまた開かれました。
「状況は安定しており、市民の協力のおかげで、欧州内では最もよい成果が示されている、ありがとう」と、ポジティヴな言葉からスタートした首相の会見でしたが、もし変異株による感染が広まることがあれば第3波の恐れがあるということで、対策が緩められることはありません。
それどころか、観光やレジャー目的でベルギーを出ることもベルギーに入ることも禁止です。1月27日から、少なくとも3月1日まで。
プロフェッショナルな理由で、あるいは、身内の不幸などで家族のもとへ行かないといけない場合などは例外的に許されますが、その際も移動後10日間は人との接触を避け籠ること、移動の前と後にPCR検査を受けることが義務です。
実は年末のバカンスでスイスへスキーに出かけたフランダースの女性が、イギリスの変異株をもらってきちゃって、帰国後の検査でネガティヴという結果だったんで気を緩め、たとえ陰性でも籠っていないといけないのに、それを守らなかったんです。
その女性、しかも学校の先生、仕事に出たり、自分の子供の友人たちとも接触したりで、この人の住むコミューンで多くの人が感染。
本人もタイヘンなショックを受けているらしいですが、後の祭り。
このコミューンの学校も閉鎖になりましたし、住民みんなが検査を受けることとなった。
この地区の町長さん、「確かに彼女のせいだけど、責めることはしません」とインタビューで答えていましたけどね。
たったひとりの思慮浅い行動でこれですから、怖いですねえ…。
本人もちょっとかわいそうだけど、影響を受けた人々は腹が立つでしょう。
ちゃんとキマリを守っていてこうなったんだったら「仕方ない」と言えるけど…。
また2月に入ったらカーニバル休暇に入りますから、前述の移動規制、ということになったわけです。
あと、美容院、エステサロン、刺青やさんなど、人と接する職種の人たち、状況次第では2月13日頃、厳しい条件(マスクはFFP2でないといけない、換気をする、etc)のもとでオープンできるかもしれません。
今回最も話題に上ったのは≪若者の絶望≫です。
首相も、この件、一番強調してしていましたし、話をポジティヴな表現でスタートしたのもそれゆえだったんでしょう。
去年のいろんな規制のスタート時、パーティーもできないなんて若者がかわいそう、という人たちもいました。
私はそういうことはたいした問題だとは思ってなかったんですが(私自身、若い時からパーティーとか好きじゃないのでそう思ったのかもしれません)、学校で、あるいは、大学で、勉強ができない、友達とも会えない、などなど、もう1年近く「普通」だったはずのことができない、たいへんなことです。
しかも私のような年寄りとは、時間の流れ方が全く異なりますから。
「若い人たちの絶望はとても理解できる、不安に苦しむときは外で人に会い、話をして。語り合うことが救いになる。まだ暗いトンネルの中だけど、もうすぐ出口も見える、出口を抜けるというのは、トンネルを抜けるというだけではなく、新しい道の始まりなのだから。」
首相はそう言ってました。
ワクチンは、予定通りに行けば、今年の9月には市民全体に行き渡ることになります。
絶対ワクチン接種はしない、という人もずいぶん減ったみたい。
リスクの高い人々の90%以上、最前線で働く人の80%以上、それ以外の市民の70%以上が、ワクチン受ける、と答えているそうです。(私は聞かれていませんが 笑)
さて、昨日のニュースでオリンピックの話が出ましたよ。
英国の雑誌に「中止」という記事が出たのだけど、日本の反応は?というんで、インタビューを見せていましたが、若者が「開催はムリでしょう、中止を決めて、その費用をコロナ対策に使うべき」と答え、お年寄りの方が「オリンピックやらなかったら日本はどうなるの(つまりやった方がいい)」と答えてました。
リオのカーニバルも今年は中止ですね…。
文化という意味では、すっかりお金の問題になっちゃっているオリンピックの中止より、こちらの方がインパクトが大きいわ。
ここんとこたて続けにAnthropocène人新世という言葉に出会ったので、忘れないためにメモ。
最初はまたまたビデオニュースドットコム。
この回、へええ、と思いました。
ゲストの森正人さんは地理学者。この方の話がすごくおもしろかったんです。
地理学って「場所」の研究なんだ、というのも新鮮だった。
先々週、自由大学のコンフェランスもスタートしたんですが、今週の火曜日はフランスの若い古気候学者さんによるもので、やはり人新世の話に及びました。
人新世というのは1850年から現在までの地質学上の呼び名ですが、それ以前と比べて、気候変化のスピードがめちゃくちゃ速い。
いろんなグラフを見せてくれましたが、ほんとに速すぎる。
天候って日ごとに観るものですが、気候って30年単位で観察されるものなんですね、そういうことすら初めて知りました。
水星・金星・地球・火星の、太陽光による理論的気温と実際の気温の話なんかもおもしろかった。
地球って太陽光の影響だけだったら、平均マイナス20℃なんだそうです。
こんなことも知らなかった。へええええ、と思っちゃいました。
いわゆる温室効果で、実際の平均気温が15℃なんだと。
例によって、ちゃんとまとめて記す能力も忍耐もないので、メモはこの程度でおしまいですが、この学者さんが言ってたことで印象的だったことをもうひとつ。
いわゆるトランプのような「地球の温暖化なんてウソ」という人たちをClimatoseptiqueと呼びますが、彼はその呼び方は間違っている、と言ってました。
Climatonégationisteと呼ぶべきだと。
septiqueというのは疑うことで、全ての科学はそういう態度から出発しているのだから、négationiste 認めない人と呼ぶべきだ、と。
ホロコーストなんてなかった、なんていう歴史修正主義なんかにも、このnégationisteという言葉を使います。
他にもいろいろ忘れたくないことがあったんだけど、今日はこの辺でメモおわり。