昨日は夏みたいなお天気でした。
気温も25℃くらい。
さすがに外に出てみたくなり、急ぎでない用事を済ませることにしようと、暑くならない午前中に出かけました。
まだ3月なのに、コートも要らなかった。
用事を済ませるべきところは、歩こうと思えば歩けないこともない距離とはいえ、ムリせず途中まではトラムを使い美術館前で下車。
美術館前のフランドル伯爵の宮殿(今は財務省)は修復中でありました。
来た道を振り返ったところにある裁判所も修復中、って、裁判所の修復のための足場は、私がベルギーに来た頃はもう既にあったもの、なかなか進まず、冗談でなくまず足場の修復が必要な状態。
久々に芸術の丘から街を見下ろしました。
ここからの夜景は、グランプラスの市庁舎がライトアップされて白く浮き上がり、庭は虹色のライトに照らされ、特に晴天の日の黄昏時はものすごく美しいのです。
道端で亡くなった野宿者の人たちへのオマージュという桜の樹もお花がいっぱい。
グランプラスを通って証券取引所へ抜けました。
普仏戦争の頃ブリュッセルで活動していたロダンがかかわった建築物が、ブリュッセルにはたくさんありますが、中でも有名なのがこの建物です。
やはり修復中。
そのすぐ横にある、亡命中のヴィクトル・ユーゴーが毎日お昼ごはんを食べに来ていたというグラン・カフェの建物も、1階部分の外装が修復中。
修復の嵐だなあ、と思いつつグランカフェの反対側を見に行くと、本来はとても美しいアールヌーヴォーのカフェ、ファルスタッフがこんな寂しい状況。
コロナ禍が落ち着いた頃は復活できるのか?と不安を感じました。
近くの映画館、コロナ禍でシャッターが下りていました。
ギャレリーにも行ってみようと向かう途中に前を通ったレストラン、ジョルジェット。
ジョルジェットってマグリットの生涯連れ添ったパートナーの名前です。
このレストラン、オープンしてまだ10年も経ってないんですが、オープン当時はとてもクオリティが高いのに、ランチが安くて、気楽に入れるし、お気に入りでした。
日本でガイドブックを作るお手伝いの仕事の際には、私の推薦で掲載もしてもらった。
でもコロナ禍でやはりこんな感じ。
すぐそばにある、モーリス・ベジャールが暮らした家。
今はミュージアム。
キングのギャレリーとクイーンのギャレリーにつながる、小さなプリンスのギャレリー、その入り口にあるブチック、中が空っぽだった。泣
ここの服も靴も大好きで、服は背が高くないとムリなのが多いのでほとんど買えなかったけど、靴はよく買ってました。
オーナー夫婦はもう高齢だったんで、コロナを機にもう閉店されたんでしょうね…。
プリンスのギャレリーにある美しい本屋さん、トロピズム。
この本屋の上にあるアパートに、ユーゴーと亡命先を常に共にした彼の愛人、ジュリエット・ドゥルエが住んでいました。
彼らはいつも一緒だけど、住むのはいつも別々。
私が歩いたのも、ユーゴーが彼女に会うために歩いた道。
本屋さんの中。
ギャレリーができた頃はここはダンスホールだった。
だから中には鏡が貼ってあって、その分広く見えます。
コロナ対策中、本屋さんは、客数などを制限しつつ、オープンしてもよい業種の一つ。
ギャレリーを抜けて大聖堂方面に上りました。
その途中にある映画館、シネノヴァ。
たくさんあった映画館がどんどんつぶれた時代、同好会が作られて生きのびた映画館。
今はミュージアムになったのね。
大聖堂前の広場。
足元にはサンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道しるべがあります。