今日のメモ、いろいろ

考古学デーに参加した時まで暑かったのに(25℃くらい)、その後はずっと降ったり曇ったりでひんやりしています。

窓を開けていると勝手に暖房が入っちゃうくらいひんやり。

今週末くらいから20℃くらいにはなるようですが。

 

コロナ禍の方の数値、ICUの患者数が183人、Rtが0.80です。

今月末にはベルギーはグリーンゾーンになるそうです。

ピークの頃のICU患者数900越え、っての、こうやって振り返ると、やはりタイヘンな数字です。

変異株が怖いので、ワクチンは2回目もしっかり受けてください、と専門家が強調していました。

今ベルギーでは、18歳以上の7割近くが少なくとも1回目の接種を済ませたそうです。

 

 

さて、ここ数日の一番のニュースはハンガリーのこと。

今朝も朝のラジオで繰り返し繰り返しこの話題が取り上げられました。

外務相(コロナ禍の臨時政府で首相だったソフィー・ウィルメス)や学者さんたちもスタジオに招かれて、です。

6月15日にハンガリーの国会で承認された法律は、性的マイノリティを差別するもので、EU内で抗議の声があがっているのです。

オルバンの政党による「18歳以下の者に同性愛やトランスジェンダーに関する情報を提供したりその方向へ向けるようなことをしたら罰せられる」って法律らしい。

映画なんかもその対象です。

同性愛カップルが仲良く一緒に出歩くこともできない。

 

昨日はその法律について、EU委員会のトップ、ウルスラ・フォン・デル・ライエンさんが「恥」だと、とても強い言葉で批判しました。

EUの核となる価値観に反している、と。

今日の午後はEUサミット、テーマの中心は気候問題などですが、ハンガリーは強い圧力を受けることになるでしょう。

なんといってもEU加盟国のひとつとして、さまざまな経済的利益を得ていますから。

(しかもそれを自分の懐に入れているような人たちです。)

でも、各国が法治国家としてリスペクトされなければならないという決まりがあるので、罰則を与えることはできない。

 

昨日はミュンヘンでユーロ杯Fグループのドイツvsハンガリー戦が行なわれたんですが、それに際してスタジアムを虹色にライトアップするはずだったんだけど、UEFAが政治的行為はNGだと禁止してきて、一昨日それに怒ったミュンヘン市長が抗議のスピーチを行っていました。

結局スタジアム以外の建物を虹色にライトアップ、観戦者には虹色のフラッグを渡す、という方針に変わったそうですが。

(ユーロ杯、試合はあっちこっちのスタジアムで行われているんですが、コロナ禍を考慮して観戦者数等制限がなされているのに、ハンガリーはそういう制限を設けてない唯一の国です)

昨日はブリュッセルのグランプラスも虹色にライトアップ。

FBにブリュッセル市がフォトをアップしていました。

実際には見てないんだけど、美しいいなあ、と思いました。

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www.rtbf.be

政治学者の人が言ってましたが、ハンガリーって人口がどんどん減っていて、移民が入ってくるより、移民として出ていく人が多いってのが深刻な問題らしい。

もし私がハンガリー市民のひとりだったとしたら、こんなトップのいるところには暮らしたくないし、そりゃ出ていくわ、と思うんだけど、そうやって人口が減ることもこういうトップが生まれる理由の一つ、ってことなんですね…。

 

 

 

あと、ベルギーのコロナ禍後の経済再生計画にEUがGOサインを出したという話題も大きく取り上げられています。

全体で7500億ユーロのうち、59億ユーロの助成金が出されます。

( ↑ 数字が1000を超えると脳内に混乱が起こされ、毎回数字を書きながら、これでいいのか?と自信ナシ…。750x10億ユーロと5.9x10億ユーロです。)

この助成金は、気候問題・教育・デジタル化の分野のプロジェクトに利用されることになります。

www.rtbf.be

 

 

 

さて、考古学デーの後のイヴェントについて。

 

22日、フェミニズムの視点からのマロール地区めぐり、ですが、集合地点その他がすごく曖昧で、申し込んだもののどうやって参加すればいいの?って感じだったので、これを教えてくれた長女クンにSOS発信。

で、これはガイドとともに歩く、ってんじゃなくて、長女の友人であるその主催者がアップしてくれた地図と音声ガイドのアプリでもってそれぞれが勝手に歩く、というやつだと判明。

「ちょっとわかりづらいインフォだったね」と長女クンは老いた母をフォローはしてくれましたが…。

そういうわけで、これからしばらくの間、自分の好きな時に出かければいいわけです。

それはそれで都合がいい、です。

実は22日は、突然やらないといけなくなった事務処理に追われ、とてもイヴェント参加の気分ではなかったんでホッとしました。

近いうちに行くつもり。

 

こういう方法で、モーレンベーク地区を散策したことがあります。

モーレンベーク地区って、テロ事件が世界中で話題になった頃、まるでテロの巣窟の怖いところ、って感じで有名になっちゃった地区。

確かにテロリストたちはこの地区に集まっていたんですけどね、知らない人たちが偏見でもってイメージしているようなところではない。

文化センターに行って無料のオーディオガイドと地図を借りてめぐるんです。

自分のペースで回れるし、いろんなことを知ることができ、いいアイディアだと思いました。

 

 

昨日23日は王立アカデミーとOECD共催のWebinarでした。

 タイトルが « La vague délibérative en Belgique » です。

 

発言者がけっこう多いのに、時間は12時30分から14時までのわずか1時間半というプログラムを見て、短すぎるんじゃないのか、と思ってはいたんですが、はい、短すぎました。

発言者たちも「これだけは絶対言いたい」ってのがあるので、機関銃のように早口でしたよ。笑

そういうわけで、とてもゆっくりメモなんかしていられなかったのですが、ふむ、と思ったことでちっちゃい脳みそにわずかに残った記憶を、消え失せないうちにここにメモ。

 

進行役はルーヴァン大学の社会学者さん。

1975年生まれの社会学者。

自分と比べて年下の人はみんな「若い」って思っちゃうんですが、今は彼女の世代が政治的にも学問の分野でも中心にいて、世界を引っ張っていこうとしている印象。

がんばって!と思っちゃうなあ。

王立アカデミーの人文セクションのトップも務めているのね。かっこいいなあ。

en.wikipedia.org

発言者は以下のとおり。

コピペだけしておきますが、連邦政府の大臣、ブリュッセル首都圏の議員、ドイツ語圏の議会長、学者、OECDの市民参加プロジェクト関りの人。

 David Clarinval, Ministre fédéral des Classes moyennes, des Indépendants, des PME, de l'Agriculture, des Réformes institutionnelles et du Renouveau démocratique
- Karl-Heinz Lambertz, Président du Parlement de la Communauté germanophone
- Magali Plovie, Présidente du Parlement francophone bruxellois
- Isabelle Ferreras, Présidente de l’Académie royale de Belgique, Professeure UCLouvain/FNRS
- Justine Lacroix, Membre de l’Académie royale de Belgique, Professeure ULB
- Min Reuchamps, Professeur UCLouvain
- Alessandro Bellantoni, Chef de la Division pour un gouvernement ouvert et innovant à l'OCDE
- David Van Reybrouck, Écrivain et auteur de Contre les élections
- Claudia Chwalisz, Responsable du programme de travail sur la participation citoyenne innovante à l’OCDE

 

ブリュッセル議会の5G導入に関する委員会に、市民から無作為に選ばれた人たちが参加した話は前に記しましたが、↑ のリストのマガリ・プロヴィさんがそれを実現させる中心にいた人のようです。

無作為に選んだ16歳以上の10000人に連絡、その12%がこの件にポジティヴな反応をしてくれたのだそうです。

その人たちの中からさらに無作為に16歳以上の45名を選んで議会に参加してもらった。

うち諸事情により抜けた人がいて、最終的には43人が参加した、という経過だったのだそうです。

彼女が、この方法を定着させるためには以下の配慮が必要だと言ってました。

・仕事を休めるように仕組みを整えること

・文化が多様なブリュッセル、仏語・蘭語をうまく解せない人のためにそれを助けるアシスタントをつけること

・小さな子供を抱えている、など、家庭の事情によりリクエストに応えられない人のための仕組みを整えること

 

 

↑ のように、議会に市民が参加した、ってのは世界初でしたが、市民の中から無作為に選んで委員会をつくり、あるテーマに関して学び話し合ってもらう、っていう試みはすでに1986年より世界のあちこちで行われていて、2019年10月まで289例あるそうです。

OECD加盟国では18か国。

グラフを見ると、最も事例が多かったのはドイツでありました。

 

ベルギーでもドイツ語圏がすでにいろいろ試みているようで、↑ のリストの発言者、ドイツ語圏議会長のカルル=へインツ・ランベルツさん(昨日の参加者で一番年長、67歳)は、かなりこの件に関わってこられており、こういう方法を取りさえすればいいってもんじゃない、と強調されました。

実は私もそこんとこが一番気になっていて、すでにもう結果が決まっているところに「市民も参加した」っていう形だけを残した、みたいになったらイヤだなあ、と。

5Gに関するニュースを聞いた時に最初に頭をよぎったのがそれ。

 

David Van Reybrouckさんは、このテーマにOECDが関わってくれているのを喜んでいました。

 

機関銃Webinarについては、メモしておこうと思い出せたことがこれくらい。

 

脳みその容量がねえ…、ほとんど残ってないから。

少しでもメモしておかないと、次のインフォが入った際に自動消去されちゃう。

 

 

今後のアジェンダというんで前に記したことに、やっぱり漏れがありました。

申し込んでいたのに忘れていたイヴェントが一つ、今日の夕方です。

メヘレンやルーヴァンの歴史の中で避けて通れないブスライデン家は、ブリュッセルともかかわりが深いのにあまり知られてない、ということで、その「関り」の話。

ブリュッセル市博物館主催。

us02web.zoom.us

 

 

夏至をすぎ、これからは日が短くなっていきますが、それでも10月くらいまではまだなんとかエネルギーが保てますからね、社会にあるいろんなツールを利用させてもらって、楽しくいこう、と思うちびころなのである。