ブリュッセルの中央駅にある、ボードワン国王のために作られたというサロン・ロワイヤルを見に行ってきたのでメモしておきます。
王宮でトラムを下り、ボザール宮横の階段をトントンと下りて、
ギャレリー・ラーヴェンシュタインを通り抜けると中央駅。
↑ の横断歩道の先、シャッターが下りているところが、本来は王様用に作られたサロンロワイヤルに降りていくためのエレベーターの入り口。
こういう風にいつも閉じられています。
シャッターの左横から駅の構内へさらに階段を下ります。
↑ のフォトの左が、ここからもっと下りていく階段、まずいろんな店舗の並ぶ階があり、もっと下りると1番から6番までの乗り場があります。
サロンロワイヤルは、降りてすぐの階にあります。
インスタレーションを手掛けたアーティストであるミリアムさんがそこにいらっしゃって、詳しく作品を一つ一つ説明してくださいました。
鉄道駅ということで、旅をイメージ、サロンにふんだんにつかってある大理石と金(色)からインスピレーションを受けた、とのこと。
彼女のサイトで見た方がサロンも美しく撮れているので、光の乏しい場所で私がスマホで撮ったピンボケを見るよりマシ、なのでリンクを貼っておきます。
ガラスと大理石を使った作品でした。
おもしろいと思ったのは、大理石の模様を写した紙で作った地図。
この地図の広げてあるテーブル
(金箔を貼った石が置いてあるのは、旅先の山の岩のイメージ、こういうのがあっちこっちにおいてあるわけです)
にある椅子のひとつ。
左の手すりにある金の紋章が右の手すりにもあったんだけど、年月の中で破損してしまっていたんで、彼女はそこに、大理石で作った小さな聖杯を置き、そこにガラスで涙の粒をふたつ置いた。
ボードワン国王は、第2次大戦とその後の父王の不幸ゆえに笑うことがなく、「悲しい王様」と呼ばれていたので。
(彼に微笑が戻るのは、ファビオラ王妃と出会い結婚してから、です。そのあたり、日本の皇室関係のTV番組を作るお手伝いの仕事をしたので、いろいろ勉強しました。この夫妻が日本の平成の天皇と大の仲良しだった。)
シャッターが下りていたところ、内側からだとこういう風。
エレベーターはこんな感じ。
小さなエレベーターで、重量制限140キロって書いてありました。
中には入れませんが、そこにもミリアムさんのビデオアートがありました。
アンギアンにお住まいということで、そのビデオの映像は、国鉄でアンギアンからブリュッセルに来るまでの窓からの景色でありました。
この前も書いたけど、このサロンを見たくて行ったので、正直なところこの手のアート作品はない方が嬉しかったんだけど、とてもフレンドリーな方で感じがよかったです。
またまたピンボケですが、マスクが今の時代らしいので彼女のフォトもアップ。
足元にある大理石の破片は山々のイメージ。
ヒビが入ったり壊れたりしている破片は金継ぎしてあります。
サロン見学後はグランプラス近くでちょいと買い物をして、芸術の丘を上って王立美術館前からトラムに乗って帰宅しました。
夕方から雷雨と言ってましたが、お出かけ中は雨にうたれずに済みました。
振り返ると少しだけ青空。
雷雨がやってきたのは20時頃でした。
今日もまた雷雨らしいです。