年末恒例の病院での検査や医者とのアポ、加えて今年はインプラントの関係で歯医者のアポもあり、この1週間は仕事や大学の講義も加わり、怠け者でひきこもりの私にはけっこうハードでありました。
まだ医者関係は、モンスのガン専門医とのアポと病院での検査がひとつ、歯医者2回が残っていますが、ホントに今年も終わりって感じです。
すっかり寒くなりました。
今現在の外気は0℃。
今日の最高気温はせいぜい2℃くらいでしょう。
ほぼ毎日曇りだし。日が短くて暗い。寒いよりその方がイヤだ...。仕方ないけど。
昨日は王立図書館(KBR)のミュージアムに、黒い写本を見に行ってきました。
昨日と今日の2日、例外的に展示されるものです。
おそらくこの機会を逃したら、もう公開されることはないのではないかな?
少なくとも私が生きている間にはもう見られないと思います。
以前貼ったけど、今日もこの記事 ↓ をまた貼っておく。
このミュージアム、平日に行くと「私しかいません」みたいな状況で超快適なんですが、昨日はウィークエンドだったし、加えてこの黒い本を見ておこうという人でいっぱいでした。
KBRにはナソー家のチャペル(14世紀のもの)が残されており、その壁の一部がこんな風にしてあります。
1900年頃この図書館が改築されたとき、ナソーの奥様が「チャペルは壊さないで」と願ったんで残された、と聞いたことがあります。
このチャペルには歴史に残る有名人が訪れたはずで、私がしってるひとりにデュ―ラーもいる。
彼はグランプラスでアステカの曲芸師が行ったスペクタクルも観てるので、同じ時だとすると、1520年か1521年の話。
ミュージアムのセクションに入ると、最初のあたりにお目当ての黒い本が置いてあり、それを見たい私のようなミーハーさんたちが並んでいました。
人が並ぶなんて、それだけでもすごい光景。
これ ↓ はもうあと少しというところまで前進したとき。
そしてたどり着いた。
黒い写本は、羊皮紙を黒く染めて作ったわけだけど、その黒い色素が化学的に羊皮紙を傷めてしまうので脆い。
それで世界に7冊しか現存していないそうです。
この本は、19世紀に黒い紙をその周りに貼って補強しようとしたんだけど、強度の違う紙が額縁のように囲み、よけいに傷めてしまったんだそうです。
よい修復方法じゃなかったわけです。
この本の持ち主はマルグリット・ドートリッシュでした。
フィリップ・ドゥ・クレーヴとその妻フランソワーズ・ドゥ・ルクセンブールが彼女にプレゼントしたダンスの教本です。
現存する最も古いダンス教本。
バス・ダンスという、跳ねることなくほとんど床に足がついたまま、高貴な人々の間で踊られたものそうです。
この人たち、マルグリットの父親(神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン1世。息子の美公フィリップとはあまり仲良くなかったらしいけど、マルグリットとは仲が良かったと、以前arteのドキュメンタリーで話されていた記憶あり)の不興をかってしまっていて、なんとか宮廷に返り咲きたく取りなしてもらおうと大枚をはたいたプレゼント。
当時、ただでさえ高価な本、しかも黒ですからね。
黒はブルゴーニュ公爵の世界では高貴な色です。
(ブルージュを拠点にしたマルグリットの曽祖父にあたるブルゴーニュ公爵善良公フィリップは、父親の無怖公ジャンをフランス王に殺されてからは喪に服すため黒い服しか着なくなった。それで黒が高貴な色になった、と、本で読んだことがある。貴族社会の男性たちの間では、黒い服が大流行、というわけです。)
各ページに、銀で楽譜が、金でステップの指示とその動きに関するインストラクションがフランス語で書いてありました。
全部で58種類のダンスの解説が記してあるそうです。
楽譜部分とステップが呼応して記されているわけではないそうです。
ミュージアムの展示物は入れ替えがなされていたので、ゆっくり見たい気もしたけど、人が多かったのでまたの機会に来ようと思いました。
ミュージアムパスがあるんで、いつでも無料ですし。せこいオバサンにとっては魔法のカードであります。
今回は黒い本が見られて満足。
この人 ↓ が本をプレゼントした人。
マルグリットの兄である美公フィリップ。
有名なスペインの狂女フアナが熱愛したという人です。
この方の肖像画はフォトでしか見たことなかったけど、これは誰かが描いたオリジナル。
善良公フィリップが創設した金羊毛騎士団の飾りを掛けてます。
マキシミリアンの後に神聖ローマ帝国皇帝になったカルロス5世のお父さんです。
いろいろと想像力を掻き立てられる、興味深い「黒い本」でありました。
「余は満足じゃ」状態で帰宅したミーハー女王でありました。
月曜日の美術史の講義もおもしろかったんでメモしておこうと思ったけど、ちょっとめんどくさくなってきたんで、それはまた次の機会にしておこう。
先日、早朝、検査のため病院に行く途中、暗く曇ったお天気の中、サブロンのノートルダム教会のそばを通った時、ステンドグラスの光が何気に嬉しかった。
これは仕事に向かう時、たまに通るのに、つまずきの石に初めて気づいた。
レジスタント活動で捕らえられ、銃殺された若者、その時、まだ22歳、いや、誕生日前だから21歳だわ。
つまずきの石のサイトで見たら、このジャックさんに関する詳しい説明が記してありました。
これは2023年のオタノシミになりそう。
一位がベルギーの監督。
ワールドカップではベルギーは敗退。
モロッコ戦で敗れたとき、若い壊し屋たちが暴れてタイヘンだったので、クロアチア戦のときは被害を受けた通りの人たちは初めから店を閉めてました。
ポリスもあらかじめ出てましたし。
ニッポンのニュースの見出しで「ファンが暴徒化」ってのをチラッと見かけましたが、ああいう子たちは別にファンじゃなく、何かを理由に暴れたい子たちなので、こちらでは「壊す者たち」と呼ばれファン扱いはされません。
赤い悪魔の有名選手たち、いっぺんに成長しましたがいっぺんに年も取ったんで、今回の結果にあまり驚きはしませんでしたし、人権問題だなんだもあり、大きく盛り上がることも特になく大会は終了という印象。
トーナメントに進出できてたら、たぶん応援はしたと思いますが。
おお、そうこうしているうちに外気が1℃上昇しましたわ。笑
オシマイにして遅い朝食でもいただくことにしようっと。