金曜日と土曜日のことなど

良いお天気は数日で、木曜日から曇りはじめ、今日も曇り空。

でも今は一日につき4分の勢いで日は長くなってます。

明日から数日間、快晴らしい。

最高気温も14℃だそうで、楽しみなことです。

あと一月半でサマータイムに突入。

そういやサマータイム制度の廃止、コロナ騒ぎだなんだで延び延びになってますが、今度こそ実行されるのかな?

 

 

 

金曜日にもうひとつの哲学の講義がスタートしましたが、早々に脱落しそうです。

センセは若くてかわいいので、眺めている分にはいい。笑
 
しかし…である。
 
今回の講義は2年生対象(講義のタイトルとコードじゃ、これがわからなかった)、こちらの子たちはホントによく勉強しますから、1年目に学んだものがしっかり身についています。
大学入試がないので、1年生から2年生になるときにふるい落とされるわけですが、それをクリアした子たちですからね。
このコースは自分向きじゃないと気づいてがんばれなかったり、中等学校までの気分で勉強に励まなかったら、もう2年生になれません。
大学って学問するところだから当然です。
進級できるのは10%~30%。
私は学生時代に真面目に勉強していない上に、もう昔学んだこともほとんど忘れてる。
で、金曜日の先生はプラトニアン、ガンガン問いを投げかけ、学生もガンガン応じるわけです。
しかも、毎週出される講義に備えて読むべきテキスト(宿題)が、オバアサンには多すぎる…。
気配を消して忍び込むにしても、全部で20人くらいしかいない中では完全にいないことにはならない(笑)ので居心地が悪い。
 
テーマは「concept de différence」。テーマ自体には興味はあるんですけどねえ。
問いかけに対してそれが「真」であるか対話で検証していく、ソクラテスが行っていたようなことをやるわけです。
近代以降のテキストに加え古いテキストも読むので、ギリシャ語の知識も必要、先生と学生は、そういうこともしっかり身に着けています。
 
オバサンは、今さらそこまで努力することができない、のである。
ムリ。
ま、挫折したって誰にも迷惑はかからない、というのが救いではありますね。
ははは・・・(とむなしく笑う)。
 
水曜日の講義で見かけたもうひとりの年寄りであるマダムと、この日はお話をしました。
彼女は初講義のブレークの時点で、概論みたいのを想像していたけど思っていたのと違うからもう金曜日は来ない、と言ってました。
 
彼女はドイツ人で、もうブリュッセル在30年以上、その前はルクセンブルグに何年か暮らしていたそうですが、絶対ベルギーの方がいい、と言ってました。
ルクセンブルグの人たちはお堅い、ユーモアがない、と。
(ドイツ人のあなたが言うの?と心で少し思った。)
 
どこの出身?と聞かれたので、ニッポン、と答えると、ニッポンのどこ?とさらに聞かれたので、ナガサキ(イサハヤなんて言っても絶対にわかりませんから)と答えました。
それで原爆の話になり、彼女が「あれは絶対に国際法違反だよね」と。
私もそう思う、と言いました。
arte でやってたドキュメンタリーで詳しく知り衝撃だった、と彼女。
ニッポンだってひどいことをやったんだけど、と言うと、彼女が「ドイツもね…」と。
 
ベルギーが好きなのでベルギー国籍も取った、と言ってました。
私も同じだけど、彼女の場合ドイツは重国籍を認めるので国籍ふたつ。
 
事業を持っていたけど数年前に引退した、と言ってました。
建設関係の会社で、取引相手には、ニッポン、中国、韓国と、アジアの国々もあった。
ニッポンも中国も何時であろうと何曜日であろうと連絡可能で、いったいいつ休んでいるんだろうと思ってたそうです。
私もニッポンの取材チームのコーディネーターの仕事では、いつも同様に感じていたので、アジアの特色かもね、という話になりました。
彼女は20人くらい雇用していたそうで、その中には中国人や韓国人もいたそうです。
その人たちは日本嫌いだったと言ってました。
 
 
金曜日の夕方は、いつも一緒に月に1回ランチをする友人と、例外的に夕食をしました。
彼女は、コロナ禍以降オンライン業務とオフィスでの仕事との組み合わせで、ブリュッセルに出てくるのは水曜日と金曜日のみ。
それでいつも金曜日にランチしていたんですが、私の大学の講義もちょうど水・金、水曜日は時間的に私にはOKなのだけど、彼女の方が水曜日はハードでゆっくりランチできない、というわけで今回は夕飯を一緒にすることに。
(金曜日の講義は挫折するんで、今後は金曜日のランチはOKである)
 
レストランの夕食の時間には早かったので、場所はノンストップで食事ができるカフェ・メトロポールにしました。

夕食後はメトロポールでやってるスペクタクルを鑑賞。
彼女はいろんな懸賞に応募するのが大好きで、いろんな入場券をよくゲットするんですが、これもそうでチケットが当たった、それで夕食もここに決めたというわけです。
 
くだらないスペクタクルでありました。笑
これ ↓

www.fantasticbrussels.org

17ユーロも払わないといけないなら絶対行かない、と思ってしまった。

 

 

 

 
 
グランプラスにある市庁舎ですが、聖カトリーヌ教会のあたりに建てられた新しいビルに、ほぼすべての業務が引っ越したということで、2月1日から週に何回かこの古い建物が公開されることになりました。
 
今は連邦議会の方で仕事している友人が、以前は市役所の職員で、私はその当時に市庁舎内に入れてもらい見て回り、塔にも上ったことがあります。
だから入るのは初めてというわけではなかったんだけど、この2月からのはガイドが案内についてくれるものなので、昨日のチケットをゲットし行ってきました。
 
特に目新しい説明はなかったけど、おもしろかったです。
ガイドの女性のフランス語、スペイン語母語とする人独特の訛りがものすごくあったんで、「この方、スペイン人かな?」と思ってたらやっぱりそうだった。
もう30年以上もここで暮らしているのに訛りが抜けないのよ、と訊ねるまでもなくご本人が言っておられた。
 
 
最初に入った行政官の間。
ここで死刑執行が決定し、この部屋の窓から、グランプラスで斬首が間違いなく執行されたことを確認していたわけです。
フォトの右側にちょっとだけ映ってる小さな風景画は、ヤン・ブリューゲル1世によるもの。

どこの部屋にも立派な15~16世紀のタペストリーがかけられています。
この ↓ タペストリーも、完成には3年はかかる。

この壁は皮です。
もとは表面に銅紛か何かをかけて加工して、16~17世紀の頃最も豪華な装飾とみなされたものだったはず。




ここを治めた統治者たち、ブルゴーニュ公爵やスペイン王やハプスブルグ家や、代々のポートレートがありましたが、ナポレオンのポートレート、彼の背後にこの市庁舎の塔が描かれているのがおもしろいと思ったのである。

会議室。
公用語がふたつあるブリュッセル、コミューンのメンバーは少なくとも仏・蘭語のふたつはわかるはずですが(たいていのベルギー人は3つは言葉がわかる)、議論が白熱するとそれぞれの母語の方が都合がいいので、フォトには映っていませんが通訳者の席がある、というのが他所では見られない特徴です。

 
もっと撮影したのであるが、今月の許容量を超えるかもしれないのでこのくらいにしておきます。
 
 
市庁舎の見学をする前に、ピーター・リンドバーグの写真展を観に行きました。
石田えりのフォトが何枚かありました。
エリ・イシダって知ってるなあ…と記憶を呼び起こし、あ、遠雷に出てた女優さんだ、と思い出したことでした。




このスペース、王立美術館の近代の部門になるようなことを館長から聞いた記憶があるのだが、そうはならなかったのね。
たぶんブリュッセルブリュッセル+民間企業のものとなったんだと思う。
 
 
 
EU議員のスキャンダル、カタールゲートと呼ばれてますが、このスキャンダルの中心人物であるイタリアのパンゼリが、減刑を条件に全て話すということで、一昨日からベルギーのタラベラも留置されてます。
 
トルコとシリアの地震、昨夜の報道で死者24000と言ってたと思う。
 
 
いつものとおり、FB上で見かけたフォトなどアップしてオシマイにします。
 
Louis Buñuel and Carlos Saura.

François Truffaut et sa fille Laura photographiés par Pierre Zucca sur le tournage du film "L'enfant sauvage", 1969

 
 
PS 今お昼のニュースで、地震による死者は28000と言ってました。
 
PS 2  夕方のニュースでは、33000だと…。