ブリュッセルは今日も良いお天気。
最高気温は25℃くらいになるそうです。
でも、こういう夏のようなお天気も今日でオシマイ、これから天気も崩れ、今週末は最高気温も13℃ということです。寒そう…。
ベルギーって≪ミクロクリマ≫っていうのかな、あまり天災に見舞われることがないと感じています。
水不足が深刻になっている地域があるとはいえ、なんとも平和な日々。
南仏のガールでは、たったの2時間で川の水位が9メートルも上昇したとかでものすごい水害でしたし、ギリシャのどこだったか、やはり水害で、羊飼いの人たちが腰まで水に浸かって羊を1頭ずつ抱えて救っている様子をニュースで見ました。
さて、前回の記事で約束したように、arteによるイザベル・ユペールのドキュメンタリーIsabelle Hupper: message personnel ↓ のプロモーション動画3分ちょっとをちょいと日本語にしてみます。
そして、今日のフランス語の勉強は、これをもってヨシとすることにします。笑
フランス語のお勉強といえば、今サガンのエッセイを読んでますが、文化遺産の日で動き回ったりもしたし、ここ数日はさぼってます。
エッセイなのでユルスナ―ルの短編小説よりずっと読みやすい。
でもこれは「お勉強」なので、知ってる単語でもゆっくりゆっくり調べながら読んでいて、先日、ヌレエフとアムステルダムで会った時の思い出を読み終えたところ。
今度は、たぶん明日から、テネシー・ウィリアムスとの思い出を読み始めます。
「私の最も素晴らしい思い出」と題されたエッセイ集、出会った人々との思い出が記されていて、その人々の中にカーソン・マッカラーズもいて、早くそこが読みたい。
彼女との思い出が語られるのがテネシー・ウィリアムスの章なので。
もう中身は全然記憶にないのだけど、マッカラーズの著書は「心は孤独な狩人」は読みました。
でもなんといっても心に残るエピソードは、カポーティの体験談。
彼のエッセイ、たしか「犬は吠える」の中で読んだんだと思うんだけど、彼が街でいつも見かける女性がいて、彼女と初めて会話を交わしたとき、「私は女性作家ではカーソン・マッカラーズだけを評価する」みたいなことを言ったと、そしたらその女性がマッカラーズ本人だった、というエピソード。
こういう偶然とはいえない偶然の話を聞くと、ものすごく感動・興奮しちゃうんですよね、私。
イザベル・ユペールと言えば、たまたま竹下節子さんが2回続けて彼女が出演する映画について記されていましたので、それも貼り付けちゃいます。
と、前置きはこの辺で、前回貼り付けた動画、もう1回貼り付けます。
id:cenecioさん、もし私の解釈が間違ってたら教えてくださいね。
名前は? イザベル。
苗字は? ユペール。
仕事は? 女優。
で始まります。この部分は2002年ものです。
一番上に貼り付けたドキュメンタリーは、彼女にとって女優という仕事とは何か、を描いたもの。
そののトレーラーであるこの短い動画では、
私は絶対に女優になるんだ、という確信を持っていた覚えはなく、もっと無意識なもの、直感的なものだった
という彼女の話に続いて、5つにまとめてあります。
1 コントラストを演じること
それこそが俳優の役割。
ちょっと黒くてちょっと白い、少しこんなで少しあんな、という感じ。
私にはセリフの多い役の方が難しい。
しゃべらず、まなざしや沈黙で表現する、それが映画、映画は沈黙の芸術。
ナレーション→ 女優とは、エクセランスではないものをエクセランスに、強さを脆さに、自信を臆病さにと変化させる仕事
2 演じる役によって自然に導かれること
説明することはできないんだけど、一目ぼれみたいに、ぐいっとつかまれるような役柄がる。
La dentellière や Violette Nozière がそうだった。
親の前ではまだあどけない少女でありながら、家を出るとまるで娼婦という役柄は、ちゃんと演じきれるかと難しいものではあった。
殺人を行うような役柄の場合、自分の中にある正面からはとても向き合えない感情にも向き合わないといけないから。
3 仕事から離れて休むこととのバランスを取ること
仕事から離れることの必要を長いこと感じていました。
家庭を持ち、子どもを持つこと。
何もしないでいることも好きなんです。
長いこと仕事から離れましたが、何もしないことに不安を感じることはありません。
何もしないでいることも心地いいものです。
映画と関係なく、そのまま成り行きに任せて生きるのもいいことです。
4 «登場人物»を演じるというのではなく、ある人物そのもののその時の状態を具現化すること
いったん撮影が始まり演じるとき、私はその「登場人物personage」を演じているのではなく、その「状態états」を演じます。
「登場人物personage」を演じるんじゃなくて「人personne」を演じています。
personage というのは限られたもので personne というのはもっとずっと広いもの。
5 自分自身について絶え間なく問い続けること
作品ごとに自分自身について問うていくことになります。
答えが出ない問いです。
だからこそ人は映画をつくるのだと思う。
私は誰?という答えの見つからない問い、けっして妥協を許さない問いです。
そして、50年近くのキャリア、その間100本以上の作品に出演、彼女は女優という仕事のすべての面を具現化し、止まることをしない、と締めくくってあります。
以上でーす。
自分が聞いてわかるということと、ちゃんと訳して伝わるように記すことって、けっこう違いますよね。
yonnbabaさんが楽しみ待っていて下さったと思うんだけど、お役に立ったかしら…。
さて、今日のところはこのくらいにしておこう。
RBGが亡くなったというニュースは、あっちでもこっちでも話題になりましたが、今朝読んだニュースを貼り付けておきます。
www.bbc.com日本語訳もありました。
先日知ったのですが、グランサブロン広場をちょっと下りたところにあるピザ屋さん、イタリア以外のヨーロッパで5番目に、ベルギーでは1番おいしいという評価なんだそうです!
ちょっと食べてみたいかも。
本格ナポリタンピッツァ ピッツァエベッラ
王立図書館の写本ミュージアム、5月オープンのはずだったんですが、コロナ騒ぎで延びてしまい、今月18日にオープンしました。
落成式はネット上でライブでフォローしちゃいました。
ベルギーの王立図書館の写本のコレクションは世界で3番目か4番目の質と量、900冊所蔵しています。
以前図書館のオープンドアのときに、そのセクションの専門家の人のガイドで見学したことがありますし、もうずいぶん前になりますが、王立図書館のお宝100点というイヴェントでも一部鑑賞させてもらいました。
今後は観たいときにはいつでも観られます。
嬉しい。近いうちに行くつもり。
いやはや、9月になったらやりたいことが目白押し。
大学以外の次の予定は、今月末の王立アカデミーのコラプソロジーについてのコンフェレンスと、10月3日、ARAUによるアールデコガイドツアー、これは3月に参加する予定で参加費用も払っていたのにコロナのロックダウンでボツになった企画の代わり、Villa Empain バロン・アンパンの邸宅をスタート地点としたガイドツアーです。
前回まで、文化遺産の日で見たもののフォトだけで、建築家など詳しいことは省いちゃったので、次に更新するときは、そのあたりアップしておこうと思っています。