夏はあっちこっちで音楽フェスティヴァル、フランスとの国境を越えてすぐのオールノア=エムリーという町も、もう何年か前から、毎年8月に3日間のフェスティヴァルをやっているらしく、しかも無料、今年は最終日の8月10日に、子供たちがものすごく好きなティケンジャ・ファコリが来るというんで、もう休み前から次女と3女は絶対に出かける勢いでした。
その町は、うちから車で出かけるなら30分かかるかかからないかという、ものすごく近くなんです。
うちの前を通るバスで、あるいはモンスの国鉄の駅から電車でたどり着くことができる、国境のベルギー側最後の町ケヴィというところから、フランスの国鉄で二駅のところ。
そういう公共の交通手段を使っても、けっして遠くないんだけど、なんと、このケヴィからオールノアまでの電車は、土曜日と日曜日は運行していないというんです。
それなら、やはりうちの近くからバスでたどり着けるフランスのモーブージュまで行っても、そこからフランスの国鉄で二駅、そうしようか、と思ったけど、このバス、土曜日は運行しているけど日曜日はない・・・。
で、自家用車のない我々、日曜日にオールノアへ行く唯一の方法が、モンスから国鉄でリールへ行き(所要時間1時間)、リールからオールノアへ再びフランスの国鉄に乗る(所要時間1時間10分)というもの。
絶句・・・。
すぐ近くなのに・・・。
交通費が予想したよりずっと高く、しかも3人で出かけたので、ケチケチおばさんとしては具合が悪くなるほどの出費でありました。
って、3人で58ユーロ。
フェスティヴァルは、無料とは思えない素晴らしいもので、とくに目当てのティケンジャのコンサートは、行った甲斐がありました。
そしてまた、オールノアの町の人たちの親切なことに感動。
アンシン感たっぷりでした。
ティケンジャのステージが始まったのが夜中の0時15分、終わったらもう2時。
テントを持っていき、コンサートの後はひとつのテントで3人、寝袋で寝て(テントひとつにつき設置料6ユーロ)、月曜日である今日はケヴィとつながっているので、戻りは乗り換えても30分でモンス着。
今日は朝からフランスの国鉄、パリ行きの路線になんらかのトラブルがあったらしく、その後始末で切符売り場が混乱、車内でチケットを購入するように言われたんですが、車掌が来なかったので、けっきょく無賃乗車でしたわ。
ケチケチおばさんとしては、往路のショックからこれで少し救われました(50歳にもなって、せこいぞ恥ずかしいぞ・・・苦笑)。
ティケンジャはコートジヴォワールの出身で、彼の作った歌の歌詞はかなり過激なんですが、もうたいへんな人気で、
「俺たちに断りもなく、連中はアフリカを自分たちで分けて手にした」
とか、
「国境をなくしてまえ」
とか、
「左も右も、政治家なんてみんな一緒」
とか、そういう歌詞に、若者達が熱狂してしました。
彼のメッセージは、ほんとうのアフリカを知ってくれ、です。
一番前で観ました。
久々のコンサート、楽しかったです。
ティケンジャのオフィシャル・サイト
ウィキ
http://fr.wikipedia.org/wiki/Tiken_Jah_Fakoly
国境を開いて俺たちを通せという歌のYOUTUBE
パリのアフリカ人という歌