いろいろ


昨日は急にブリュッセルで済ませないといけない用事ができ、ちょっくら出かけてきました。

いくつかの用件のうち、1時間ほど時間をつぶさないといけない場面があり、グラン・プラスの近くの広場で、噴水のそばに腰をかけ本を読んでいたところ、ルーマニアからやってきたらしいジプシー一家が物乞いをしていました。

赤ん坊を抱いた女性がひとり、わたしのところにお金を求めてやってきたので、手持ちの小銭を少しあげたら、それを見ていたもうひとりの赤ん坊を抱いた女性も、さらにもうひとり、やっぱり赤ん坊を抱いた女性と、全部で3人。

あのね、あなたの家族の彼女にあげたから、もうお金ないのよ、と言うんだけど、しつこく求めてくるんです。

けっきょくあとのふたりには、何もあげなかったんだけど、そのようすを見ていたジャーナリストがインタビューしてきました。

「あんなにしつこくされて、いやじゃないですか?」
「はあ、いやだけど、暴力振るわれたりしないなら、まあ、彼らもダメモトで求めてくるんでしょうから」
ブリュッセルにお住まい?」
「いいえ、モンスです」
「今日はどうしてここに?」
「用事があるんだけど、あとしばらく待たないといけないんで、ここで時間つぶしています」
「モンスでも物乞いの様子は同じですか?」
「いいえ、街自体がそれほど豊かじゃないからでしょう、うんと少ない印象です」
「彼らのことをどう思う?」
「みんなそれぞれに生きる権利があるでしょうから」

ブリュッセルのカピタルという新聞の記者さんでした。

午後モンスに戻り、駅でバスを待っていたら、「10セントいただけませんか?」と、いつも駅あたりで物乞いしているホームレスのおばさん、子供たちが名づけるところの「マダム・10セント」がやってきました。
早朝など駅のベンチで横になっているのをよく見かける、ニコニコと愛想のいい人。
50セント渡すと、後ろにいた、やはりバスを待っている女性が、「あげたらダメよ、どうせアルコールを飲むのに使うだけなんだから」と言うんです。
そうなのかなあ・・・・。
いつかどうしてそういう生活になったのか、聞いてみたい気がしますが、失礼かなあ・・・。

長女の通うブリュッセル自由大学には、使われていない校舎に、不法移民の人たちが住み着いていて、その人たちを強制的に退去させようという動きがあるんだけど、それに反対しての学生・教授のマニフェスタシオンが行われ、一昨日のニュースで放送されていました。
うちの長女くんもボーイフレンドと一緒に行進していました。
マニフェストの代表者の教授は、68年の世代の人。

なんだか、せちがらい世の中になっちゃいましたねえ・・・。
みんなが好き放題に暮らせないのはしょうがないとしても、ひどい目に遭う人がいっぱいいるのはやっぱりおかしいですよねえ・・・。



しばらく前にこの日記で記した、ニッポンからこちらに戻るとき、フクオカ-ソウル間の飛行に乗り合わせた、気のいい若者Kくんからメールがきました。
フィリピンでのインターシップ、とても充実した体験だったようすで、ちょっと無断でメールをコピペしちゃうと、

「この島は夜11時以降は電気が消えて真っ暗になります(ランプはありますが)。水も限られた量しか使えません。この島では水は大変貴重な資源です。ですので、雨が降ると島民は大喜びです。もちろん、スーパーマーケットなどもなく、食材はその日海で獲れた魚介類が中心です。野菜や飲料水などは別の島まで取りに行かなければなりません。ほぼ自給自足の生活です。しかし、島民たちはその限られた生活環境の中で、お互い助け合いなが生活しています。物質的に貧しく、最新情報や便利なものは何一つありませんが、島民たちは毎日笑顔を絶やすことなく活き活きと暮らしています。世界のどの国にも劣らないほど豊かな生活を送りながら、日々ストレスを感じている日本人とは大きな違いです。」

1日に4時間くらいのカンタンな労働と島の人々との交流、とても心に残ったそうで、「食費や宿泊代も払うの?」なんていうくだらないおばさんの心配など、まったく意味がないくらい、とてもいい体験だったようです。
よかったね。


今朝読んだおもしろかった記事。

http://spinou.exblog.jp/9779231/