今月末まで長いバカンス

前回ブログを更新した頃は、日が短くなるスピードは1日につき3分でした。

でももうその後すぐスピードアップ。

今は毎日4分ずつ日が短くなっています。

何回計算し直しても、ひと月で120分=2時間!

いやだなあ…、寒いのは我慢できるけど、暗いのは本当にイヤです。

自然の定めですから、仕方ないのだけど。

ルノワールは冬をペストだと忌み嫌い、冬の絵は絶対描かなかったそうだし、フリーダ・カーロもパリの冬にうんざり、もう二度とヨーロッパには来ないと言って去ったそうです。

(フリーダは、アンドレ・ブルトンが展覧会を開いてあげるという約束はそっちのけ、エキゾチックな彼女を見せびらかすためにあっちこっち連れまわすばかりで、マルセル・デュシャン夫婦が動いてくれるまでフランスに来た目的を果たせなかったことにもうんざりしたようですが。)

毎年冬が近づくたびに、わかるわかる、その気持ち、と思い出してしまいます。

 

あの猛暑がまるでウソだったかのように、今は最高気温も20℃を超えなくなってしまった。

 

今年は仕事をした最後の日が2月21日。

今月の21日に、「半年も経っちゃった!」と思いました。

その後はコロナ騒ぎのせいですべてキャンセル、これからその状態がどれだけ続くことになるのか、目途も立ちません。

連邦政府の援助があるので、今のところ生活には困りませんが、これではいけない、と大いに反省。

なにせ籠る生活が嫌いじゃないもんで、本気で生活のリズムを変えようとしないことには、たぶんずっと同じようなダラダラ状態が続くことでしょう。

前回のブログにちょっと記した、久々に再会を果たした友人からもハッパをかけられ、しみじみ反省、今月末までを長ーいバカンスだと日にちを定め、9月からキリっと(笑)しようと決めました。

私は自分に甘い軟弱者、ここで書き記しておかないとまためげそうなので、この記事を読んでいただいた方にも証人になっていただこうか、と。(なにげに弱気)

 

そういうわけで、ブリュッセル自由大学のCEPというシステムに登録しました。

これは誰でも大学で学ぶことができるように、ということで、年に24回のコンフェランスに加え、100時間まで学生さんたちに混ざって講義を受けることができる、というシステム。

その他にも、図書館が使えるなど、いろいろな特典があります。

 

よくこのブログでも記す王立アカデミーの講義は、今までもできうる限り聴いてきましたが、これはほとんどが1回こっきり、長いものでも3回でおしまいですが、大学では1年間ですから、もうちょっと深いかな、と期待しています。

 

コロナ禍ゆえに、講義はハイブリッド方式で、つまり、教室とオンラインを組み合わせてやるそうです。

本来は9月3日に大学で詳しい説明会が行われるはずだったけど、コロナのせいでそれもキャンセル。

 

コロナ禍のせいでいろいろめんどくさそうですが、でもそれがなければ仕事で忙しくてお勉強どころではなかったわけだし、これも、仕方ない、です。

 

 

コロナといえば、いったんまた増えていた感染ケースが、また減り始めました。

たぶん猛暑の影響で、死亡者数が少し増えたり(一日2~4人が8人くらいに)もしていたんですが、それも減ってきた。

でも、これからバカンスから戻った人たちの感染で、また増えるかもしれませんね。

 

 

さて、この10日間ほどで、オッと思ってチェックしていたニュースのうち、いくつか貼り付けておこう。

 

20日のニュース。

メルケルさんが、グレタ、ドイツ人のルイザ、ベルギーのオランダ語圏のアヌナとフランス語圏のアデライドの4人と面会する、というニュースです。

4人は、気候問題について各国の首脳がなんらかの方策を撮ってくれるようにという12万人が署名した手紙を持っていき、その動きのリーダーになってくれるよう頼みます、とのこと。

www.rtbf.be

グレタについては、「彼女は原子力発電に賛成している」と批判する人をネット上でよくみかけます。

私は「原子力発電についてどう考えるか?」と聞かれ、「個人的には反対だが、CO2排出を抑える効果がある、という意見があるのは知っている。それについてちゃんと勉強していないので答えることができない。」と言っているのを聞いたことがあるんですが、なんでそれが「賛成している」ってことになるの?と思っています。

世界中には、ありとあらゆる「もういい加減にしようよ」ということがあります。

そのうち自分のできることを一生懸命やっている人に対して、他のことをやってないからダメ、なんて言えない、と私は思います。

 

そういえば、グレタはこの9月、サバティックイヤーを一応終了、学校に戻るらしいです。

 

 

 

ドイツが、120人を対象に3年間ベーシックインカムを導入、そうでない1380人と比較する、という実験をやります、という話。

そのもとになるお金は、プライヴェートな寄付金によるということなので仕方ないかもしれないけど、対象者が少なすぎる気がしてしまう私。

ベーシックインカム、これがあることで、よいと思ってもなかなか生活資金につながらず躊躇していまうようなことに不安なくトライできるし、特に若者にとっては、とてもいい方法だと思うのだけど。

www.businessinsider.fr

 

あとこういうインタビュー記事も。

d4p.world

ティーヴ・バノンが国境の壁キャンペーンのお金を着服した疑いで逮捕された話。

これも20日のニュースだった。

edition.cnn.com

 

ほとんど同じ歳だし、共感することの多い小田嶋隆さんのコラム。

今回は同じフリーランスの身なので、ますます共感。

business.nikkei.com

 

もう亡くなってしまったアッペルフェルドのビデオ。

もう35年くらい前、まだ日本にいた頃、新聞で読んだこの人の記事が、もう絶対忘れられない。

目の前で家族を殺され、収容所へ連行されたとき9歳。

たまたま電流の流れていない鉄線のところから逃れ森へ。

そこで盗賊に助けられて生き延びたのだそうですが、「やはりまだ子供だったんですね、森で遊んだ記憶があるんです」という話が、ものすごい衝撃でした。

↓ のビデオでも、生きるという動物としての本能、インテリジェンスではなく直観、そして希望ゆえに生き延びた、と…。

www.facebook.com

 

最後に、フラテルニテ(日本だと友愛と訳される)とは?という問いに答えるビデオ。

私は、この言葉が表すものが、全てのイデアルだと思っています。

いろんな人がこの言葉について自分の思うところを述べていて興味深いのだけど、ロマン・ガリィが「男女の間でフラテルニテの実践は難しい」と言ってます。

ニーチェも確か似たようなことを言っていたような…。

もうちょっとロマン・ガリィの言っていることを正確に言うなら、「男女の間で愛を超える最も美しい共生のあり方だが、その実践は難しい。下品な表現で申し訳ないが、なぜならそこには«穴»がないから。」

ロマン・ガリィと言えば、ついジーン・セバーグと対で思い出してしまう私…。

www.facebook.com

ベルギーでもマスク義務に反対のデモ

最低気温が20℃を切り、雨も降って、ようやく少しは涼しくなりました。

でもまだぬくもった建物がちゃんと冷えきらない…。

もう少し涼しくならないかなあ…。

 

8月も中旬に入り、バカンスから人々も少しずつ戻りつつあるみたい。

うちの向かいの並びの家の数々も、暗くなったら明かりがともるようになりました。

ここんとこずっと夜になっても暗いままだったんだけど。

9月まであと2週間ですもんね。

夏至を過ぎてから、1日3分ずつ日も短くなって、太陽の位置もずいぶん変わってきました。

 

2020年、こうやって何もしないまま、すごい勢いで過ぎていきます。

 

学校は9月にちゃんとスタートするらしい。

Covid-19についてはできうる対策をした上で、ということですが。

子どもたちにとって学校に行かないことで生じる問題の方がより重い、不安を感じる親もいるだろうが、子どもたちを学校へ行かせてください、とのことです。

 

 

ブリュッセルでは、公共の空間でのマスクが義務となりました。

道を歩く人も、自転車に乗る人も、です。

それでついにブリュッセルでも、「マスク義務」に反対する集会。

今現在行われている最中です。

今のところ、参加者は数百人。

17時に終わるらしい。

ニュースで見る限り、マスクをして集まっていましたが。

マスク義務、ディスタンスに気をつけろ、といったことを厳しく言う専門家に対する不信感もあるようです。

こうやって市民の不安を煽るのは、ワクチンで儲けたい人が裏にいるからなんじゃないの?と考えている人もいるようです。

ワクチン、開発に成功しても、受ける人は+/-50%くらいでしょう、きっと。

ワクチンに懐疑的な人は、Covid-19と限らず、私の周りにもけっこう多いですし。

ああしろ、こうしろ、と、命令されるのがとにかく大きらいなんですよね。

公共の空間どこでも義務、というんで、ついにプッツンしたんだと思う。

www.rtbf.be

 

ベルギーの政府、まだできません。

南のPS(社会党)と北のNV-A(ナショナリストで極右に近い)がようやく妥協点にたどり着いたみたいなんだけど、それにキリスト教民主党なんかを加えても過半数にならない。

エコロかMR(リベラル)を加えないといけないんだけど、NV-AはさかんにMRを攻撃してるし、エコロは方針がどうしても合わないと言うしで、まだまだ見通し立たないみたいです。

8月中旬には…、と言ってたんですけどね。

 

 

 

ヒロシマ原爆の日ナガサキ原爆の日、そして敗戦記念日が過ぎましたね。

id:cenecioさんが紹介しておられた小川洋子さんの文章を読みました。

www.nytimes.com

美しい文章だなあ…。

 

 

うちの母が被爆者だったという話は先日記しました。

彼女がいつも自分が見たことを話してくれていました。

運ばれてきた人たちの傷にウジがわいていたこと、とか、アイゴーアイゴーと泣きながら亡くなっていった人たちがいたこと、とか。

 

母方の祖父が、原爆投下数日後、徒歩で長崎に向かい、戻ってきて言った最初の言葉は、「あんな爆弾を落とされるのなら、日本はもう終わりだ」だったそうです。

 

 

原爆を落とさなくとも日本の敗戦はもう決まっていた、最初に出された無条件降伏の条文に、天皇制が維持されることが記されていれば、もっと早く降伏、原爆は落とされなかっただろう、というのはよく知られていますが、実はわざとその条文をトルーマンが外させていた、というのは、昨日視聴したビデオニュースドットコムで初めて知りました。

私の考えは宮台さんの考えに近く、有馬氏のおっしゃることに全面的に共感できるわけではなかったんだけど、知らなかったことをいくつか知り、興味深かったです。

 

 

www.videonews.com

ナガサキ原爆資料館、新しくなってから1回も行ったことないです。

母に会えるので、一度は行っておきたいとは思っているんですけどね。

 

ずっと前、まだ日本にいた頃、長い旅行に出て、そのうちスペインはグラナダに数日滞在していたとき、グラナダ大学の学生たちとワインを飲みに行きました。

Casa de Vinos という、その名前そのものが「ワイン飲むところ」って場所、ワインは水より安いですからね、ワイワイと。

(そこで初めてパコ・デ・ルシア聞いて、それ以来夢中になったんだった)

学生の中に、ドイツ人の女の子がいて、たしか名前はスサナだったと思う、そのとき原爆の話になり、うちの母は被爆者だ、って言ったら、「なんでそんなに嬉しそうに言うの?」と聞かれたのが忘れられない。

嬉しそうに言ってるなんて知らなかったから。

けっこうショックだった。

え?え?え?私、嬉しそう?と。

うん、この問題に関しては、現在も考察中なのである…。

 

 

さてさて、ネットのおかげで、しばらく音信が途絶えていた友人と数日前に再会!

嬉しいです。

私はオトコ運はないけど(笑)友人運は最高級。

数は多くないけど、いつもとても良い友達に恵まれます。

日常の生活におわれ、うっかりその居場所を見失ったものの、ネットのおかげでまたコンタクトできるようになったっての、何回か経験しました。

 

しみじみありがたいことです。

 

 

www.youtube.com

 

 

 

まだ続いている暑い日々の中で

天気予報では今日から少しは気温が下がるようなことを言ってましたが、そうだとしても建物がぬくもってるんで、ちっともそんな感じがしない…。

今日の午後は雨がしっかり降ってくれるらしいので、それを期待してます。

 

「まだ続いている暑い日々の中で」なんてタイトルで始めると、まるで何かしてるみたいですね。

あいかわらず、ひたすら怠惰な生活を送っているのみです。

ブルージュに行った時と先日の友人のランチで、お出かけもまた楽し、と思ったものの、いずれもその翌日からの暑さで、勢いを削がれてしまった…。←言い訳

(個人的には、これが今回のコロナ禍の最も大きな影響です)

 

私は夏バテとか経験したことないし、食欲もおちません。

しかし、ちゃんとした食事を用意する気持ちや、買い物に行く意欲は全く湧いてきません。

そういうわけで、冷蔵庫も冷凍庫もほとんど空っぽになってきました。

でも、それはそれで気持ちのいいものです。

「これを早く食べてしまわないと…」と、食べ物に追っかけられるのはイヤですもんね。

 

 

暑いと言っても、日本の猛暑とは比べ物にならないと想像します。

(オリンピックやってたらタイヘンでしたね…)

私はもう日本の夏がどうだったか忘れてしまいました。

日本を離れて34年目だし、離れる前の数年は、職場の顰蹙をかいながらも、夏はけっこう長い旅行に出ていたので。

 

おそらくもう日本の暑さは耐えられないでしょう。

 

 

 

今朝またFBで、雑学用の短いビデオを視聴したのですが、そこに一例として上げられていたベルギーはナミュールのアーティスト、フェリシアン・ロップスの作品。

 

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タブーとしてのキリストの磔刑図に関するビデオだったんですが、この作品と ↑ ほとんど同じ表現が、最近Netflixで視聴したアニメ«BERSERK»で描かれていたので、おおおおっと思ってしまいました。

こういったタブーを、さらにはロップスの作品を意識して描かれていたとしたら、それはとても興味深いなあ。

 

これ ↓ がその短いビデオ。

 

 

 

モーリシャスでは、日本の三井商船「わかしお」が座礁し、そこから流れ出た石油でたいへんなことになっていますが、Twitterでは「日本ではほとんど報道されない」という嘆きをいっぱい見ました。

そうなんですか?

 

Twitterでは、Karyn Nishimuraさんもフォローしているんですが、(というのも、仏語と日本語と両方で発信されるので) 彼女、今回の黒い雨訴訟で控訴すると言ってる政府に、ものすごく怒っておられます。

そして、この報道の仕方は ↓ 間違っているばかりでなく、誠実さを全く欠いたものであると。

Abe vows continued support for 'hibakusha' | NHK WORLD-JAPAN News

(あの顔を見たくないのでタイトルのみ貼り付けておく。)

こういう発信、どんどんしていただきたいと思う。

 

 

 

さて、前回の記事で触れた竹下さんのブログの記事ですが、これ ↓ でした。

やはり私の記憶とはちょっと違ってました。

spinou.exblog.jp

同じブログの別の記事で、

メトロのミュージシャン : L'art de croire 竹下節子ブログ

「マスクを着けさせるには

アメリカ政府は「マスクをつけたらヒーローだ」と言えばよくて、
ドイツ政府は「マスクをつけるのがルールです」と言えばよく、
イタリア政府は「マスクをつけたらモテます」と言えばよく、
日本政府は「みんなマスクをつけてます」とだけ言えばOK。

と 先週のNews Weekのコラムにあった」

と読んで笑ったんだけど、2~3日前、FBで【日本人1000人に「何故マスクをつけるか」というアンケートを実施した結果、大多数の人が「みんなしてるから」と答えた。】という記事を読み、あらま、ジョークじゃなかったのね、と思ったことでした。

 

 

スウェーデンの政策について語る現地で暮らす方のビデオも教えていただいたので貼り付けておきます。

www.youtube.com

 

日本の報道が、現地に暮らすものから見ると「ちょっと違うんじゃない?」と感じることが多いのは、記者さんたちがそこの社会にインテグレートしていない、する間もなく去っていく、はじめから現地に足を運ばず英語で書かれた他の記事を読むのみ、というのも大きな理由のいくつかだと思うんだけど、このビデオを見て、きっとこのおふたりも同じように感じておられるんだろうな、と思いました。

 

 

 

雷が鳴り雨が降った

予報通り、昨日が一番暑い日だったようです。

今日で暑い日4日目だけど、朝から曇っていて日が射さないし、そうこうしているうちに、雷がゴロゴロと鳴り始めました。

この勢いで一雨来て欲しいなあ…、と思っていたところ、めでたく雨。

これで外気で熱くなった建物が少しは冷やされるでしょう。

よかった。

 

今日も30℃超えるようですが、うちにいるぶんには汗もかかなくて済む程度です。

 

海沿いはいつも少し気温が低く涼しいので、昨日なんてものすごい人出だったそうです。

クノックの市長は、日帰り観光客お断り、なんて言ったり、

(この街は、別荘を持ち長期間過ごす人が主なので、日帰りの人が来ても混雑するだけで街の利益にならない、いっぽうオーステンドは、観光客相手の商売人もいっぱいなんで、日帰りお断りなんて言いません)

ブランケンベルグでは、マスクしてる・してない、距離を保ってる・保ってない、なんてことがもとで、取っ組み合いのケンカになって大騒ぎになったみたい…。

なんだかなあ…。かっこわるいね、こういう人たち。

 

 

さっき読んだスウェーデンに関する記事が、とても興味深かったです。

webronza.asahi.com

方針がこれだけロジックだと、なるほど、という感じです。

もちろん、もともときちんとした方針のもとに取られた政策とは思っていましたが、もし私がスウェーデンに住んでいたら、納得して方針を支持しただろうな。

同時に、ベルギー在の私としては、ここの政府の方針に、納得して従っていました。

 

まだまだ渦中にあるわけで、それぞれの政策の評価については、ウィルスに関する研究結果も含めて、まだまだ時間がかかるでしょうが。

 

私の尊敬するパリ在の竹下節子さんが以前、私がいつも読んで参考にさせもらっているブログ ↓ で、

spinou.exblog.jp今回の欧州でのロックダウン政策、武漢のロックダウンの報道がなければ行われなかったのでは、と記されており、私の友人ジャーナリストも「ポーランドに住む知り合いも同じことを言ってた」と言ってました。

ちゃんと引用しようと、竹下さんのブログ記事を探すも、いつだったかも思い出せないので見つけられず…。

でも私が思うのはちょっと違っていて、武漢からの報道よりも、イタリアの医療機関の混乱の様子に、恐れをなしたからだったのではないかしら。

 

 

 

今日の雑学、「青」の話。

ラピスラズリを使った青の顔料しかなく、たまたまミスで生まれた人工の青ができるまで、「青」は超高価なものだった、というところまでは知っていたんだけど、1706年まで、聖母マリアと王様以外に使用してはいけないことになってた、とは全然知りませんでした。

そういえば…と、青を使った絵画を思い起こせば思いあたるのだが、そんなら17世紀にラピスラズリを使ったフェルメールの«牛乳を注ぐ女≫や«真珠の耳飾りの少女»って、やはりオランダだったから初めて可能だったのね、と。

おもしろいなあ…。

www.facebook.com

 

 

 

 

外は暑いです

一昨日くらいから気温が上がり、昨日から30℃超え。

天気予報によると、明日土曜日が一番暑く、場所によっては38℃くらいまで上がるらしい。

この暑さ、水曜日まで続くそうです。

私のうちは、昼ちょっと過ぎまでカーテンで日陰にしておきさえすれば、外が暑くとも全然平気なんですが、でも2~3日ならともかく1週間も猛暑が続くとなると、さすがに建物自体が外気で熱くなるでしょう。

イヤだな...。湿度が高くないからまだ救われますが…。

 

 

昨日はヒロシマに原爆が落とされた日でしたね。

こちらのニュースでも話題の一つでした。

どの国がどれだけ兵器を保有しているか、どのような状態にあるか、などなど。

www.rtbf.be

Twitterで、「いつも原爆の被害者であることばかり強調され、加害面については話に上らない」といった批判を目にしました。

しばらく前まではそうだったかもしれないけど、そういう発想は日本の中ではまだ主流なんですかね?

慰安婦問題なんかもそうだけど、今やこういう問題は、「国」とかを超えた「人類」のレベルで話されているような気がするのだが…。

もちろん、まだ国家として責任をはたしていない場合は、それはそれでなかったことには絶対できないはずなので、きちんと事実関係をはっきりさせたうえで謝罪・補償するべきだとも考えるし、どういう事実関係の上で、既にどういう謝罪・補償をしたのか、そういうこともはっきり国民に知らせることが重要だと考えます。

 

そして、9日はナガサキの原爆投下の日。

私の母は被爆者でした。

直に被爆したわけではなく、直後に運ばれてきた負傷者の看護にあたって被爆した2次被ばくです。

お酒も飲まないのにずっと肝臓が悪かったんですが、それはプルトニウムのせいだと思っています。

(いろいろとがんばりすぎたのも関係あると思うが...)

長崎の原爆病院で、肝臓の機能不全で亡くなりました。73歳でした。

原爆手帳を持っていたので、入院費や治療費はかからなかったと思います。

(ちなみにこの手帳は、海外での治療はカバーしてくれません。)

この手帳、取得する条件を満たしているのに、手続きが難しいと取ろうとしない人たちがけっこういて、うちの母がよく取得の手続きを手伝っていました。

 

その母がよく言っていたことが、国の言うことを何でも鵜呑みにするのではなく疑ってかかりなさい、自分の子供を守るためにも、でした。

オンナだからこうしろ、ああしろ、みたいなことも、小さい頃から一度も言われたことがありません。

そんなの当たり前だと思っていたけど、今にして思えば、ありがたいことだったなあ、と。

同じような意味でよく覚えているのが、中3の時の担任の言葉。

社会の先生だったんですが、「民主主義というのは多数決ではなく、少数の意見をないがしろにしないことだ」と教えてくれました。

こういう言葉って、ちゃんと忘れず心に沁みついています。

この先生の言葉で心に残っているのは、まだいくつもあります。

その頃まだ30歳くらいだったと思いますが、今もお元気かしら。

 

こうやって大人の言葉をちゃんと覚えているって、私って自分で思っているより案外素直な性格なのかも。笑

 

 

 

話は変わってコロナの件。

今だに陽性者はいっぱいです。

でも、入院数や死者数は増えていないし、有効再生産数Rtが国全体で0.98。

ただブリュッセルアントワープといった都市では、この数値は1を超えるはずだ、とのこと。

今日は専門家その他によるコロナに関する特別委員会が初めて開かれ、専門家が政府の対応を強く批判したことがニュースになっていました。

しばらく前のニュースで私が理解したところによると、まず専門家が状況を分析、それによるアドヴァイスを紙面で政府に提出、それを参考に政府が対策を決定、という仕組みのようです。

で、今日なされた批判というのは、H1N1ウィルスを教訓に、パンデミーに備えたプランが存在したのに、そこから何も学んでいない、ということ、コミュニケーションのまずさ、そして、一部の専門家の意見のみを政策に反映させていること、などなどであります。

www.rtbf.be

政策と言えば、もしかしたら日本では誤解されてるかも、と今日気づいたのが消費税のこと。

ベルギーでも、カフェやレストランでの消費税が、食事12%→6%、飲み物21%→12%と下げられていますが(今年度末まで)、これは消費者の負担が減るのではなく、カフェやレストランが国に治める消費税が減る、ということです。

メニューの金額はすでに消費税込み、客は同じ金額を払うので、店の利益がアップするという、事業者への援助のひとつです。

 

 

 

ベイルートの港の爆発はすごかったですね。

本当に驚きました。

もうずっと前から政府がきちんとしていないことで国民の不満は大きく、経済危機の真っただ中にあるところへコロナ禍、そこに更なる追い討ちをかけるかのようにあの爆発。

穀類などを始め必需品があの倉庫群の中に備蓄してあったそうだし、食料なども不足しているでしょう。

30万人が住まいを失ったそうです。

ただでさえ必需品の不足に苦しんでいた医療機関だってタイヘンです。

さっそく翌日にはマクロン大統領がベイルートに行き援助を約束しましたが、到着してまず第一声がレバノン政府への一喝だったらしい。

そして、レバノンの市民は援助するが政府の援助はしない、と。

ベルギーの援助隊は、何が必要かきちんと見極め、早速入ってる他国の援助とだぶらないように、ということで、今日出発しました。します。

現地の病院で対応しきれない患者さんたちを、こちらに連れてくることもするそうです。

 

何故あんな重要かつ市街地に近い場所に、6年間に渡って、きちんとした安全対策もないまま、2750トンもの硝酸アンモニウムが置いてあったのか、調査はレバノン政府から独立した国際機関がやるということになるようです。

レバノン政府は政府で調査をスタート、今日早速16人の港湾職員が事情聴取されてるらしい。

なんでも、もう去年6月に、危険物だから別の場所に移すように言われていたとのこと。

で、その建物自体にひび割れができてたのを修理させたのが、今回のカタストロフの直接の原因だったらしい。

特に二つ目の爆発…。ものすごい破壊力だったですね…。

恐ろしいことです。

一瞬にして生活も何もかも、全てが破壊された人々の絶望を思うと、言葉もないです。

ベルギーに住むレバノン人は1万人だとニュースで言ってました。

私の行きつけの美容師さんも、お父さんがレバノン人です。(ちなみにお母さんはアルメニア人)

www.rtbf.be

RTBFのニュースで、オランダ語圏のニュースを紹介するコーナーに登場するジョイスアザールさんという方がいます。

同じ国でありながら、なかなか何が話題になっているのか何を感じているのか、フランス語圏ではオランダ語圏のことをよく知らないので、こういうコーナーが設けられたわけです。

オランダ語もフランス語も完璧。

このジョイスさん、レバノン人なんです。

私は彼女をTwitterでフォローしてるんですが、「今回の事故で援助したいが信頼できる機関を教えて」と多くの人から訊ねられる、いろいろあるが例えばここ、と彼女が紹介していたところのサイトを貼り付けておきます。

offrejoie.org

 

 

最後に、今日、やはりTwitterで、そうだよね、と思う言葉を見かけた話。

«三浦崇宏さんの名言。 「リーダーって上に立つ人じゃなくて“前に立つ人”なんだよ」≫

というもの。

 

しばらく前に、日本語に訳するときに私の脳みそが抵抗するんで、言葉がどんどん消えていくキョーフを味わってると書きましたが、その関りで上述の言葉が目に留まったのです。

 

まったくそのとおり。

フランス語でも各国の首脳たちのことを dirigeant と言います。

方向を決め引っ張っていく人のこと。

 

日本語では敬語というのは主に上下関係をもとにした表現ですもんね。

そんな言葉で話しかけられるのに慣れちゃうと、市民のことを「下々のもの」なんて表現するニンゲンになっちゃうんですかね。

市民を踏みつけて上にふんぞり返っている連中、市民がエイッとばかりに水平移動したら、きっとドスンと落っこちますよ。

その図を想像して笑っちゃった。

 

 

 

久々にレストランでランチ & 入店の際の注意事項

今週もまた金曜日から日曜日まで、30℃を超える暑さがやってくるそうです。

でも今日は20℃ちょっとの心地よさです。

 

モンスに住んでいた時のお隣さんはブリュッセルでお仕事なので、毎月1回一緒にランチをしてたんですが、ロックダウンで中断してました。

レストランは閉まってるし、彼女はテレワークだしで仕方ない。

で、今日そのランチタイム復活。

私たちがいつも行くレストランは彼女の職場のあるBoisfort(ボワフォー)にあるBAM'sというレストランで、ランチメニューは2種類の中から選びます。

毎回期待通りでおいしいし美しい。

今日はスターターは牛肉のカルパッチョ、メインはカモのチェリー添えを選びました。

食事が出てくるまでオリーヴをつまみにカヴァを1杯いただき、食事中は白ワイン、締めくくりにコーヒーをいただきます。

ランチを選ぶ以外はいつものパターンなので、お店の人は黙っていても出してくれるし、メニューの選択肢もふたつしかないので、なかなか決められない私にはラクチン。

 

 

いつもはフォトを撮ったりはしないんだけど、通り道にあるリック・ワウテルスの作品(ボワフォールに暮らしたことがあるので置いてあるんだと思う)や、お食事のフォトなんかも撮ってしまった。

 

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食事の後、彼女はオフィスに戻り(今、奇数日がテレワーク)、私はトラムで我が家よりちょっと先のルイーズまで行き、おなじみの服屋さんでバーゲン品1点ゲット。

数か月ぶりの不要不急な買い物。

 

そのとなりの石けん屋さんの入り口にこんな掲示がありました。

気に入ったのでシェア。

レイシズムホモフォビア、ミゾジニーの症状のある方はお断り、って、素晴らしすぎるじゃないですか!

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必需品補給の買い物と違って、こういうお出かけをすると、やはり気持ちが明るくなりますねえ。

 

 

 

弘田三枝子が亡くなったそうですね。

ニュースを読んで寂しい気持ちになりました。

整形する前の頃、うちの父親は私が彼女に似てると言って、彼女がTVに出てるのを見るたびに、「ヒロコの姉ちゃんが出てる!」と喜んでいて、私たち家族は勝手に身内の気分でしたから。

そういや、オーストラリアを旅行した時、シドニーのホテルのバーで、彼女の夫さんと一緒に飲んだこともあったなあ、と思い出したり。

うんとちっちゃい頃は、町内会の温泉1泊旅行の宴会で、彼女の≪ヴァケーション≫と村田英雄の≪王将≫をジェスチャーまじりで歌って(歌わされて)、お年寄りたちにばかウケしてました。(おかげで今でも歌詞を覚えてる…)苦笑

(注・私が彼女に似てると言ったのは父親だけ、今だにどこが似てるかは不明です。彼は「鼻が上向いているところが似てる」と言ってましたが…。)

www.youtube.com

 

というわけで、今日は石けん屋さんの掲示をアップしたくて更新しました。

 

 追記・夕方のニュースで、ベイルートの港で大爆発があったと言ってました。

ものすごい爆発で、その爆風が10キロメートル先まで及んだと…。

これ ↓ が今の時点で一番最新のニュース。

www.rtbf.be

追記2・ベイルートの爆発ですが、硝酸アンモニウムが原因らしいです。

www.rtbf.be

マスクをする・しないは、個人の自由か?

金曜日は天気予報のとおり暑い日で、ブリュッセルも最高気温は37℃くらいまで上がったらしいです。

その日はちょっと食品を補給しないといけなかったんですが、午前中のまだ涼しい頃に済ませましたし、うちは直で日が射すのは午後1時くらいまで、その間カーテンを引いて日陰にしておけば、うちの中まで暑くなることはないので大丈夫。

で、今日はもう最高気温も20℃ちょっとというところまで下がりました。

今のところ去年ほど暑くないです。

 

 

コロナの方ですが、感染者はまだ増え続けています。

外務省は8月1日から、48時間以上国外に出ていた人は、どこに行ったか、どういう交通機関を使ったか、などなど、帰国後48時間以内に報告することを義務付けました。

 

実は3女が今フランスはカルカッソンヌの近くの友人のところに遊びに行っていて、よくこんなめんどくさい時に遊びに出る気になるよ…と、母はあきれています。

 

travel.info-coronavirus.be

 

私がもらっている政府の補助金ですが、12月まで支給されることが昨日発表されました。

もしかしたら対象にならないこともありえますが、とりあえず、よかったな、と思ってます。

 

 

コロナ感染者が増加する中、いろんな国がマスクを義務化しています。

ベルギーではマスク着用義務の場所で違反したら250ユーロの罰金。

フランスでは135ユーロ、ベルギーより安いけど、やっぱり罰金。

 

そんな中、米国に次いで、マスク着用を義務化するなんて許せない、というデモがドイツで行われました。

マスクするしないは個人の自由だろう、強制するなんて独裁だ、我々は奴隷ではない、というデモ。

 

私はマスク着用は個人の自由の問題ではないと思っています。

今回のCovid-19、感染しても発症する人の割合が少ないこと、感染から発症までの時間が長いことが特徴で、マスクは自分を守るためにはあまり期待できないが、接触する人に感染させないためにはある程度有効、だから距離を取りマスクをすることがお願いされているわけで。

人を感染させる自由なんてないでしょ、と思うわけです。

それと医療体制を確保することも重要で、「自分は病気してもかまわない」という問題でもない。

 

どんなラクチンなことでも、自分の納得のいかないことを強制されると奴隷の気分になりますが、納得のいくことなら、けっこうタイヘンなことでも奴隷の気分にはなりません。

 

皆いい加減ストレスが溜まっているでしょうし、自分の聞きたい言葉を吐いてくれる人がいたら、「そうだ、そうだ」と言いたくもなるんでしょうが…。

 

「エリートたちが我々に強制してくるなんて許せない」と言ってる人もいて、ああ、またそういう構図か…、と思ってしまった。

 

いくつか甘い政策を取ってる国もありますが、だからといって経済がばっちり、というわけでもなく、等しく経済的な問題を抱えるなら、とりあえず健康優先でいいんじゃないのかな、と思っています。

 

ただこの状況の中、メンタルをやられる人も多いそうで、精神科にやってくる患者さんの数がものすごく増えたそうです。

産婦人科では、妊婦さんが仕事に出ないで済むせいか、早産の赤ちゃんが過去にないほど減った、とも言ってました。

 

 

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≪ミッドナイトエキスプレス≫のアラン・パーカーが亡くなりましたが、この方が≪小さな恋のメロディ≫の脚本を書いていたとは知りませんでした。

小さな恋のメロディ≫を見たのは中学1年生か2年生かだったような…。

私の故郷には、当時映画館が3つあり、そのうちのひとつ(もしかしたらみっつとも?)はヤクザさんが仕切っていて、仲良しの友人のお父さんがその子分のひとりだったので、彼女と行くとタダで観れたんです。笑

ああ、なつかしい。

この映画の中、運動会ではみな好き勝手に競技に参加してるし、隠れてタバコは吸ってるしで、うわあああ、私たちの運動会と全然違う!と、それが一番記憶に残っています。

この映画を観てトレイシー・ハイドのファンになっちゃった兄から、メロディ・フェアのレコードを買ってきてと頼まれて、近所の楽器屋さんに買いに行ったのも思い出すなあ…。

https://cinemore.jp/jp/erudition/376/article_381_p1.html?fbclid=IwAR2XH5vpBDFA7r-95cPf-Ly-OZ-7G-v-L7kz6DrOpSJKOKbGzUUXez9oeMI

 

 

というこで、今日はコレ↓ 貼ってオシマイ。

 

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