クスクス

昨日はモロッコ人の友人宅で午前中過ごし、お茶だけの予定がお昼ご飯までご馳走になって、そこから直接美術学校へ行き、焼き物とデッサンをして、帰宅夜8時半。

友人はたいへん料理上手で、お茶菓子もたくさん作ってくれていました。
彼らはお茶を飲む習慣があるから、それにお供するお菓子も、いつもいっぱい作るんですね。
クスクス、おいしかったです。
ロッコ風クスクスとチュニジア風クスクスは違うものなんですね。
うちのクマが作るクスクスのブイヨンもすごくおいしいですが、トマトが入って赤くて辛い、これってチュニジア風なんだそう。
昨日ごちそうになったのは、トマトも入っているけど色が赤くなるような入り方ではなく、キュルクマとサフランで黄色く、干しぶどうなどが入って、甘いブイヨンでした。

仕事が休みで、チュニジア人のダンナさんもいて、3人でいっぱいおしゃべりもし、とても楽しく過ごさせてもらいました。
彼は母国でエンジニアのディプロムを取得した後、ブリュッセルの大学でさらに勉強し、こちらで就職し結婚、その後最初のベルギー人の奥さんとは離婚し、モロッコで知り合った私の友人と7年前に再婚した、ということです。
彼女は工業デザイナー、この仕事で経験も積み、即戦力の腕前なんだけど、敬虔なるムスリムでショールで髪を隠しているんで、仕事が見つかりにくいらしいです。
彼女は今年度はフランス語の教室に来ませんが、この学校、今年度からムスリムのショール禁止の方針なんで、もし入学手続きをしたんだったら、とても不快な思いをすることになったでしょう。

フランスはライシテが国是なんで、ショール禁止というの、ある意味わかるんですが、ベルギーの場合、なんで?という気持ちはします。
ショールをする習慣の人に、取れ、と言うのは、裸になりなさい、というくらいのパワーでしょうから。
私のフランス語の先生たちも、ショールをしているからって、なんの問題もないのにね・・・、と、学校の方針に首を傾げていました、

チュニジアの市民の革命に、彼は誇りを感じていましたよ。
ベン・アリとその一族郎党のモノポリーに、国が支配されていたのだけど、今度のことで、市民は今後何も怖くない、という気持ちになっている、と。
今はカオティックだけど、平和的な革命で、今後はよくなっていくことと思う、と言ってました。


焼き物のときも、デッサンもそうなんだけど、土を睨みつけながら、紙を睨みつけながら、ピクとも動けないときがあるんだけど、何でだかわかっちゃいましたよ。
すごいことしたい、と思っているからなのだわ。
で、当然ながら、すごいことなんてできないんで、結局ピタと止まっちゃって何もできないのね。
できるようにしかできないのだから、とにかくまず土をいじる、描く、しかないっすね。
と、アトリエで悟ったのであった。