教室の若者たちと初めてちゃんと会話した件

月曜日の午後から、この時期らしいお天気になってきました。

ちょっと湿った風が吹いて、おおお、さむい、という感じ。

 

月曜日のお昼。

この時点 ↓ では風がなかったので、冷たくとも気持ちよかったんですけど。

 

 

この日は仕事が入っていたんで当然ながらそれを優先、美術史の講義は受けず。

EU議会に行ってきたんですが、久々に行くと、以前は外にポンと置いてあった≪べルリンの壁≫がガラスのケースで守られていました。

どの方向からも、お日さまのせいでちゃんと撮れませんでしたが ↓ 。

逆光だけど、こっちの方がまだよく見えるので、今さらだけど今日18日、追加。

 

 

 

 

昨日火曜日は哲学の講義でしたが、今回はただ先生の話を聴くだけじゃなくて、4人1組になってのエクササイズをさせられました。

ゲーッ、そんなことなら来なかったのに…と人見知りな(これを言うと、ウソでしょと笑われることが多いのだがホントです)私はビビってしまいました。

ま、でもそこはオバサンですからね、恥じらうのはそれはそれでバカみたいなので(笑)一応参加しました。

同じ列に座っていた3人の女の子たちと一組になりました。

ベラ(ギニア出身、仏語が母語、フラニ語もわかる)、エリザベート(ちょっとツンデレ風、金髪で細身の白人、母語フランス語で、英語、蘭語OK)、エレオノーラ(おとなしそうな白人、母語フランス語、その他に蘭語、英語、独語、加えて最近中国語と韓国語を学び始めた)、こういう3人、うちの子たちよりうーんと若い、私の年齢なら、このくらいの歳の孫がいてもおかしくないくらいです。

 

どんなエクササイズかと言うと、Tétralemme 。

ニッポン語だとテトラレンマというようです。

fr.wikipedia.org

 

命題を決め、その説が正しいかどうかを論議するんですが、その際それぞれが ↓ の立場のひとつを選ぶことになります。

A (肯定)

-A   (否定)

A&-A(是でもあり否でもある)

-(A&-A) (是も否も、両方否定)

 

先生は、学生が予期せぬ要求に「えええええっ」とガヤガヤしているのを見て、めちゃ嬉しそうでした。

 

ちゃんと文章にして提出したら、試験の際のボーナス・ポイントをあげます、とのことなので、ツンツンいやがるエリザベートと、おとなしくて自分から言い出せないエレオノーラと、ひとりで考えるのは好きなんだけど…と戸惑うベラを、引率のオバサンという感じで説得。(私は試験は関係ないので、実はどうでもいいんだけど)

オバサンの特権(笑)で、命題を決めさせてもらい、さらにオバサンの特権でポジションも最初に選ばせてもらいましたわ。

私が選んだのは -A です。

(後で -(A&-A)の方がおもしろかったかも、とちょっと後悔)

 

というわけで、命題は私が最近考えまくっている Traduire について、「(言語Aから異なる言語Bへの)翻訳は可能である」であります。

実はね、と自分の今の関心について説明し、彼女たちが理解できる言語についてもその時点で確認したので、上述したように知った次第。

ラニ語という言語の存在を初めて知りました。

 

ある地点から別の地点へ向かう時、どういう道筋をとるか、もうすでにそこから異なると思うのだよ、と言うと、エリザベートは英語で文章を書くときにはそれを感じないと言ってました。

 

文章は2週間以内に提出しないといけません。

私にはよい練習になるかもしれません。

仕事じゃないので、私の考えた文章をネイティヴの誰かにチェックしてもらうつもりはありませんから、それを読まされる先生はちょっとかわいそうですが…。

 

というわけで、いつもはコソコソと教室に入り、講義が終了するとまたコソコソと出ていくだけなので、学生たちとお話できて、オバサンはちょっと楽しかったかもしれない。

 

 

 

 

またFB上で見かけたものを貼ってオシマイにする。

 

カミーユ・クローデルポール・クローデルに宛てた手紙です。

苛酷すぎて泣けた。

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ボリス・ヴィアンジュリエット・グレコ

かわいい。