ちょっと贅沢をしてしまった

10月に入りました。

 

アムステルダムに住む知り合いから、アントワープに行くからどこかミュージアムにでも一緒に…と誘われ、昨日はアントワープに行ってきました。

 

晴天で気温も20℃足らず、非常に快適なウィークエンドだったので、街はけっこうな人出でにぎわっていました。

 

アントワープに向かう電車の中で、そういえば・・・と思い出したのが、聖ヤコブ教会のこと。

ここにはルーベンスが眠っています。

そこに飾られているルーベンス自身による「聖家族」、修復はもう終わったんだっけ?と考えた。

文化遺産の日」の記事に記したIRPAで、去年か一昨年から修復されていたはずで、

(↑ の時にも記したように、毎月少し寄付しているんで、この件に関してもニュースレターで知らせてもらった。そのときの記事には、お葬式にどれだけお金を使ったか、参列者にどんな料理がふるまわれたか、みたいなことまで記されていて、ものすごく興味深かった。)

よく考えればそんな簡単に修復が終わるわけでもないのだけど、この機会にちょっと見てこようかな、と思いました。

 

それで電車の中で聖ヤコブ教会を検索。

ルーベンスと仲の良かった当時の市長ニコラス・ロコックスのファミリーの多くが、やはりその教会に眠ることを知りました。

でも、そのニコラス・ロコックス本人がそこに眠るとは書いてなかったので、じゃ、彼はどこに眠っているの?とも思いました。

 

それで、今日訪ねるミュージアムは、ニコラス・ロコックスの家にしませんか、と提案することに決めました。

待ち合わせの場所→ロコックスの家→聖ヤコブ教会→どこかカフェ→駅 というのが合理的な動き。

 

 

非常にスムーズに待ち合わせの場所あたりに到着してしまい、約束の時間まで1時間もの余裕ができちゃった私。

ついフラフラとイッセイのブティックに入ってしまったのである。ははは。

 

いくつか「欲しいな」と思うものがあったけど、値段を見ると当然ながら高い。

今度ニッポンに行ったときに買えば・・・などと根拠もなく欲望を抑えたのであるが、そんな中に「お、いいな」と思うコートがあった。

「いくら?」とたずねると、意外に安い。

このブティック、イッセイじゃないものもいくつか置いていたんです。

で、買っちゃった。

でも、後でよーーーーく考えたら、ちっとも安い買い物ではなかったんですよ。

他のが高かったんで脳みそがバカになってたのよね。

 

とても気に入ったし、これから寒くなると大活躍するのは間違いないので、「ムダ使い」ではないけど、「ぜいたく」ではあったと思うのである。

こういうときはいつも、明日死ぬかもしれないしケチケチしてもしょうがない、と思うことにしている。

 

思えば9月は外食の回数も多く、パリに行ったりもしたし、ちょっとお高いコートを買って締めくくるという、贅沢な月となりました。

 

 

さて、ここ数日のことをメモしておく。

 

水曜日、コンサート。

会場は Cirque Royal でした。

昔はサーカスだったところで、地下には動物を入れておくためのおりがまだ残っているそうです。

 

天井。

UFOの中にでも乗り込んだ気分。(って、UFOに乗った経験はないが)

 

コンサートはなかなかよかった。

ベンジャミン・クレマンティンとオーディアンスとのコミュニケーションがとても楽しくもあった。

しかし、である。

英語がヘタな私、半分どころか3分の1も理解できなかったんですよねえ…。

 

 

木曜日。対Covidのワクチン接種。

今回も副作用はひたすら眠くなることだけだった。

ファイザーでした。

ベルギーではもうファイザー以外のワクチンは使わないそうです。

ベルギーで作ってるしね。

 

 

金曜日。友人との月1回のランチ。

先月はひと月ヴァカンスで閉まってたので、2か月ぶりのいつものレストラン。

何も言わなくとも、友人を待つ私に泡を出してくれる。快適。

 

スターターは前回他のレストランでも食べたシュクリーヌ。

これはブリゼでなく焼いたもの。

やはりおいしかった。

メインはとりのシュープリーム、きのこソース添え。

このソース、カカオでも入れたのかな、という味で、ものすごくおいしかった。

この店はワインもけっこうおいしい。

いつもはシャルドネを飲むのだけど、この日はオーナーさんが「とてもおいしいピノ・グリが手に入ったんで試さない?」と言うので、それを飲んだ。

すすめるだけあって、おいしかったです。

 

 

そして土曜日。アントワープ

 

ニコラス・ロコックスの家は久々にたずねました。

(この1月から修復のために閉まっているルーベンス・ハウスのコレクションのうちの何点かがここに展示されていた。)

 

コレクションのうちの1点、Quinten Matheys による聖母子像。

この画家、ルーベンス以前のアントワープで最も有名な人なんだけど、作品はどれもとても優しいんです。

この小さな作品もそう。

そういう人柄だったんでしょうね。

デューラーアントワープに滞在した時も、彼にいろいろ相談に乗ってもらったとどこかで読んだ記憶あり。

 

ヴァ―ジナルの背。

ロコックス家の紋章が描いてある。

クラヴサンやヴァージナルの制作でも、アントワープはとても有名だった。

 

1570年代の暖炉。

 

女性用の小ぶりな弓。

 

庭と庭の敷石。

 

ロコックス家は代々アントワープの名士で、この家のあるあたりは全てこのファミリーが所有していたらしい。

このニコラス・ロコックスも何回も市長に選ばれていて、大金持ちで、ルーべンスの友人でも注文主でもあり、メセナでもあり、貧しい人々への心配りもあった、という人。

 

でも結局彼がどこに眠っているかは私はまだわからない。

うちにある本やネットで、もうちょっと調べないと…。

どこかに書いてあるはず。

 

次に聖ヤコブ教会へ。

4月に立ち寄った時、修復工事中だったことをこの時点で思い出した。

(このブログにも書いたではないか!ボケか?!)

だから当然ながら、主祭壇後方にあるルーベンスのお墓は見られませんでした。

工事にはあと3年はかかるそうな。

 

 

お目当てのカフェは休業中だったので、駅のカフェでビール&軽食。

駅のカフェは昔の一等車を利用する人のためのラウンジだったところで、その店内はちょっと豪華なんですよ。

 

 

 

さて、SNS上で見かけたフォトなど。

 

When you just want to play your guitar, but your dad is that dude from Pink Floyd.

 

 

Little kid talking to the locomotive crew, Waterloo Station, London (1924)

 

Giulietta Masina nel film "La Strada" (The Road) di Federico Fellini, 1954.