旅の道中 その2 復路


ニュースを見ると、世界中どこも天災・人災で、たいへんですね。

ハイチのハリケーンもですが、ヨーロッパもあっちこっちで水害。

ニッポンから戻って以来、毎日悪天候の上に寒くて、今年は夏を通り越していきなり秋、このまま暗い冬へとまっしぐらなんでしょう。

寒いので、昨日からちょっと風邪気味です。
ニッポンは暑かったからねえ、その差がこたえたのかも。



さて、昨日に続いて、今日は復路。

考えてみると、いろんな言葉で知っている「ありがとう」すら朝鮮語では知らないのだと気付いた往路、復路では福岡ーソウル間で一緒の飛行機に乗り合わせた韓国人の女子大生に教えてもらいました。
「カムサムニダ」(と聞こえた)
を覚え、あとは例によってヘラヘラ笑と「カムサムニダ」であらゆる場面をクリアしたことです。

この福岡ーソウル間、我々の席のすぐ近くにいた青年が、うちの子供たちにさかんに話しかけてきました。
ややオッチョコチョイ風の明るい青年Kクン。
大分に2000年ころできたという国際大学の学生さん、授業は英語で行われるそうで、英語が達者、ソウルで乗り換えてフィリピンへ向かうところでした。
フィリピンではインターシップ、報酬ナシで働くのだということで、どこかの施設でヴォランティアでもするのかな、と思ったら大間違い。
「ここに行くんです」と文庫本を見せてくれました。
タイトルを失念したけど、フィリピンの小さな小さな島を買い取り、ホテルをつくってリゾートにしたニッポン人男性がいて、それを本にしたんですね。
そのホテルで無償で働くんだそうです。
そこまでは、あっそう、と聞いていたんだけど、なんと、労働に携わる2週間の宿泊費・食費も自己負担なんだそうですよ。
ええええっと思わず驚いた私。
夏休みはその旅費稼ぎのために、アルバイトでお金をためたのだそうです。

いくら経験のための無報酬労働とはいえ、食費や宿泊費まで取るっての、せこくないっすか?
貧しい地域でのヴォランティア、というならまだしも、利益をそれで上げるホテル・リゾート業だし・・・。

おばさんとしてはちょっと気になるんで、彼のこの体験、あとで報告してね、と頼んだことでした。


ソウルでは20時間も乗り換えの待ち時間があったので、いったん空港を出てマイミクさんちにお邪魔させてもらいました。
今まで乗り換えたことはあっても、空港から出るのはこれが初めて。
ワクワク・ドキドキでありました。
ものすごく立派なインチョン空港、マイミクさんがお迎えに来てくださり、高速バスでもってソウルの街へ。
東京に似ていますねえ、ソウル。
うちの子供たちも、パスポートにスタンプは増えるし(EU内では味わえませんから)、初体験のニッポン以外の国にはしゃいでおりました。

翌日はどしゃ降り。

韓国ではタクシー代がそれほど高くないんですね、そういうわけでタクシーで空港へ。
インチョン空港では、パラリンピックに参加する韓国チームと一緒になり、子供たちが喜びました。

フランクフルトまでは機内でも往路同様快適、ずっとスムーズでしたが、乗り換えの時間が1時間しかないのに空港職員の応対がむちゃくちゃ不親切だったフランクフルトでは、あやうくパリまでの乗り換え便に遅れそうになり冷や汗かきました。

アジアの人々は、ヨーロッパの人々と比べ、ほんとうに親切だなあ、と、ヨーロッパ人の態度のでかさにむかついたことでした(笑)。

遅れるか、とあせったこの飛行機、結局40分も遅れて出発、パリのシャルル・ドゴール空港国鉄駅で、ブリュッセル行きの最終のTGVのチケットを入手しRERで北駅へ、そしてブリュッセル、さらにブリュッセル南駅で電車を乗り換えモンスへ、という、長ーい道のりでありました。

ブリュッセル発の安いチケットでもあれば、もっとラクチンだったんだけどね。