久々にいろいろ


カタマリで仕事が入り、めちゃくちゃ忙しかった時期もようやく終わり、後はまたポツポツとしたペースとなりました。

というわけで、これから友人たちと始めようとしているムーヴメントの一環として、初めてブリュッセルのヴィンテ−ジマーケットに進出する6月2日に向け、放ったらかしにしていたことなど、ちょいと気合を入れてやらなければ・・・、というところです。

サマータイムに時計の針を1時間進めた頃も氷点下の寒さでしたが、この春は春じゃないみたいな日々、さすがに氷点下ということはないものの、もう5月も終わりにさしかかったというのに、雨も多いし、ちっとも暖かくありません。

Tシャツだけで過ごした日なんて、1日くらいしかなかったと思う。
外出するときは、セーターを着た上に、コート、スカーフが必須。

春が来なくとも、秋と冬は間違いなくやってくるのだから、1日でもよけいに春・夏らしい日々を味わいたいものです。

この忙しかった日々に、レ・ミゼラブルを読了。
何本も映画を観て、ずっと心に引っかかっていた、ジャン・ヴァルジャンとジャヴェルの関わりや、マリウスの態度に関するいくつかの問題も解消。
めでたい。
それにしても、非常におもしろいお話。
ユーゴーの思想もしっかりこめられていて、その思想が今にしてもちっとも古ぼけていないところがすごいし、でも同時に、ちょっとしたところに、まだまだ19世紀の古臭さもあり、そういうことも含めて、ものすごく読み応えがあったと思います。
また読み直したいと考えます。

レ・ミゼラブルを読み終えたんで、今は黒岩比佐子さんによる「パンとペン 社会主義者堺利彦と売文社の闘い」を読んでいます。
あちこちのブログで、この本を褒めてありましたが、やはり非常におもしろいです。
レ・ミゼラブルを読み終えたばかりなので、この2冊の共通点なども、そういうつもりはあらかじめなかったにもかかわらず、いろいろと感じることができました。
それに、改憲だなんだと阿部さんが騒いでいる今、こういう記録を読むと、ますますいろいろと考えさせられます。

大逆事件で死刑を宣告された24人のうち、12人が明治天皇の恩赦で無期懲役減刑され、3つの刑務所にあわただしく移送されたのだそうだけど、そのうちのひとつが諫早刑務所だとは全然知らなかったので驚きました。
私が通った諫早中学校のすぐそばで、毎日その前を通ったのですが、今は古い建物は門だけ残して取り壊されていたように思います。
数年前子供たちを連れて帰郷したとき、私の生活圏だったところを一つ一つ訪れて彼女たちに見せたのだけど、そのひとつが刑務所の古い門。

私が生まれるずっと前に、そこで大逆事件の当事者の人たちがいたとは・・・。


昨日arteの+7のサーヴィスで、Centrales nucléaires, démantèlement impossible ? という番組を視聴しました。

http://www.arte.tv/guide/fr/046961-000/centrales-nucleaires-demantelement-impossible?autoplay=1

原発廃炉と廃棄物に関する番組。

この問題、考え始めると、経済だなんだと言っておられないことははっきりしていると思うのだけど・・・。
これこそ最初に議論すべきことじゃないのかしら。

番組の中で、「建設する人々はとても大事に扱われるけれど、廃炉・解体といった後始末に関わる人々やものごとに、誰も注意を払おうとしない」と言った人がいましたが、本当にそうだなあ・・・と思いました。

それにしても、原発にまつわる権力の構造って、程度の差はあれ、世界中どこも同じだと感じます。


今また日本から、フランドル初期派の絵画の研究をしているのぶ子さんがやってきています。
おみやげに宮下規久朗著「カラヴァッジョ聖性とヴィジョン」を持ってきてくれました。
「パンとペン」の次のお楽しみであります。