ブリュッセルの王の広場あたり

FB上で見かけたブリュッセルのフォト、これ ↓ ≪1974年のブリュッセルの思い出≫という人(?)がアップしていたんだけど、1974年ってことはないんじゃないの?と気になってしまった。

王立美術館の一部とロワイヤル広場が映っているんだけど、自動車が一台も写っていないし、歩いている人の服装ももっと昔にしか見えないし、トラムももっとうんと古い時代のものに見える。

ものすごく気になったんで、いろいろ調べてみた。← ヒマ人

 

Bruxelles, rue de la Régence n°1, Compagnie des Indes (manufacture de dentelles), n.d.

まずフォトに写ってる Companie des Indes というレース屋さん、今はここは王立美術館のショップです。

(王の広場を囲んでいる建物は、すべてこういうネオクラシック、18世紀末のもので、マリアテレジアが作らせた。今も外観はそのままです。)

で、この建物は1965年頃にはもう美術館のものになっているので、はいやっぱり、このフォトが1974年ってことは絶対ない、です。

へええ、レース屋さんだったんだ、と思いました。

で、この建物の側面、フォトで見るところの右側にいくとそこにも入り口があって(テロ事件以降、王立美術館には正面の入り口からのみ入館、そこは出口、というシステムに変わった)、そこから入るとすぐに〈オテル・グラアム〉というアール・ヌーヴォー・スタイルのレストランがあります。

ここで食事をしたことは何回かありますが、残念ながらもうかなり前に閉じちゃって、今も閉じたまま。

味はフツーにおいしいってくらいでしたが、とても美しいスタイルだし、美術館に行ったついでに食事ができるし、とても便利だと思うので、復活してくれると嬉しいのですが…。

今までは私にとっては美術館の一部だったこの建物、古いフォトを見たことで、その歴史を少し学んで嬉しくなった。

Wikiのフォト ↓ を見ると、側面の入り口も見えます。

fr.wikipedia.org

 

広場の真ん中に立っている像は、第1次十字軍のリーダーだったゴッドフロワ・ド・ブイヨン。

ブイヨンにある自分の城を担保にお金を調達して「聖地」に赴いた人。

この ↓ 記事に、今も残るそのお城が写ってます。

今はミュージアム、ずいぶん前に訪ねたましたが、拷問器具がいっぱい展示してあった。

「おしゃべり女を拷問する器具」ってのもあってビビりましたわ。笑

fr.wikipedia.org

 

ゴッドフロワ像のある所に、昔はシャルル・ド・ロレーヌの像があったという話は聞いたことがあったので、今はシャルル・ド・ロレーヌの宮殿(上の建物のすぐ奥にある)だったところに立ってる像かと思ってました。

でもWikiの記事を読むと、そこに立っていた像のその後は不明、溶かして他のことに使ったと思われる、だそうです。

だよね、仏革命軍が大事に取っておくはずがない、売り払うか溶かすか、だわ。

 

トラムについてもいろいろ検索してみた。

最初はプライヴェートな株式会社だったのを、公共のトランスポートとして国が買い取った。

さっき何年に買い取ったのかどこかで読んだのだが、もう忘れてる…。

今の会社の創立が1954年だから、その年かな?

 

数年前に、トラム誕生150年記念ということで、上述の王の広場でいろんなトラムが展示されましたが、その時の動画を見つけたので貼っておこう。

youtu.be

古いフォトって、見るだけでいろいろと知ることができておもしろいものですねえ。

 

 

さて、今朝のニュースで話していたことで、ほおお、と思ったのがこれ。↓

10月に「法成立反対」のデモが行われたことはここにも記しましたが、法成立阻止が叶ったそうです。

「壊し屋」を取り締まる新法のテキストから、「マニフ禁止」の文章が取り除かれた、と。

詳しいことはちゃんと聞いてないし、まだこの記事 ↓ も読んでないけど。

www.rtbf.be

shohoji.hatenablog.com

 

「大人はわかってくれない」の撮影時のフォト。

(このニッポン語タイトル、私はイマイチだと思う。)

ハンナ・アーレントの言葉が添えてある。

"La acción es la única facultad humana de hacer milagros".
Hannah Arendt
🎬"Les quatre cents coups", François Truffaut (1959)

 

Goodbye Elliott Erwitt (26 juillet 1928 - 30 novembre 2023) !
Elliott Erwitt (American, 1928-2023), "Photographer Robert Frank and his wife Mary", Couple dancing, Valencia, Spain, 1952

 

 

 

日曜日の朝、8時15分。

ようやく明るくなり始めた頃、我が家の窓から空を見ると、ちょっとだけ朝焼けだった。

 

 

ガザの様子は変わらず悲惨…。

一昨日だったか、亡くなった小さな弟を抱きしめた10歳くらいの男の子が、がれきの中から自分が探し出したんだと、泣き叫んでいるのをニュースで見ました。

 

映画「ミッション」の最後のシーンを思い出しました。