金羊毛騎士団展

先週の金曜日、Toison d'Or (金羊毛騎士団)展を観に、ものすごく久々にメヘレンに行ってきました。

期待以上におもしろかった。

改修工事でしばらく閉まっていたヴァン・ブスライデン・ミュージアムが、工事を終えて再開、その最初の特別展です。

建物は15世紀~16世紀の典型的なブルジョワの私邸。

最も有名な持ち主がヒエロニムス・ヴァン・ブスライデンで、大金持ちで当時の為政者の政治顧問、ユマニストだった人。

 

私にとってベルギーが暮らしやすい場所であるのは、多様性と寛容という社会で共有される〈価値観〉があるからだけど、そういう価値観って一朝一夕に築かれたものではなく、何世紀にもわたって築かれたものだと、歴史上の人々のことを知るたびに再確認するんですよね。

極右化が激しいドイツのドレスデンで反極右のデモが行われた時、主催者が「歴史を振り返ってくれ。排他主義がそこに繁栄をもたらした例はない。」と叫んでましたが、まさしくその通りだと思う。

決めつけたら申し訳ないけど、極右の人って教養の乏しい人が大半、そんな中でそういう思想を持つほんの一部のヘンに頭のいい人が、その無知につけこんで煽ってると思うんです。

 

話は逸れたが、特別展、ハプスブルクのマキシミリアンとブルゴーニュ公マリーさんの間の二人の子供のうち、お兄ちゃんだった美公フィリップの時代、当時まだ12歳だったフィリップが騎士団の集会をメヘレンで開いたという史実を中心にしてありました(と私は理解した)。

www.hofvanbusleyden.be

Toison d'Or の創設者は、ブルージュに拠点を置いたブルゴーニュ公爵善良公フィリップです。

絵画や史実で見かける騎士たちの紋章を、おお、これが!みたいにおもしろく眺めたことだけど、30人いるはずの騎士全員が、この第15回目の集会にそろったわけでもない。

マキシミリアンは(もうブルージュを追い出されていた頃だからか?)参加してなかったそうだし、数年、長いときは十数年も間が空く集会では、もう亡くなったひともいるし、謀反とみなされ騎士団を追われたものもいるわけで、この時もメンバーは14人不足してたとオーディオガイドが語っていた(と思う←ボケゆえに曖昧)。

ja.wikipedia.org

久々のメヘレンだったんで、街の様子も含めてたくさんフォトを・・・と思ったのであるが、うちにスマホを忘れてしまい撮れず…。

(美公フィリップが若くして亡くなり、その妃である狂女フアナがスペインで幽閉されていた頃、フィリップの妹であるマルグリット・ドートリッシュが統治した期間があり、その拠点であったメヘレンも一時は〈世界〉の中心だったので、いろんな歴史的建造物もあるし可愛い景色もあるのです。)

この展覧会を観に行こうと誘ってくれた友人に頼んで、一番感動した今回訪ねた建物の1室は撮ってもらった。

改修工事で修復されたんでしょう。

(今どきの修復というのは、オリジナルの上に重ねられた後世の装飾を取り除きモトにたどり着くことだそうなので。)

ヒエロニムスの頃のフレスコが鑑賞できるようになってました。

この小さなスペース、招待した友人たちと親密な会話を楽しむところだったらしい。

その友人たちというのは、たとえばエラスムストーマス・モアだったりするわけです。

ミーハーな私は、こういうのを見ると「きゃーーー」とコーフンしてしまいます。

 

メヘレンの市長さんは、その政策から「世界一の市長」に選ばれた人です。

分裂している市民たちをまとめ上げた人。

たしかまだ同じ方が市長さんだと思う。

この方に取材したというニッポンのジャーナリストから、後を継いでくれる新しい市長を見つけたいと言ってたと聞いたことがあります。

この方。

政党は今の首相と同じ、経済リベラルVLD(仏語圏のMRと同じ)ですが、ニッポン的に言えば、この政党も、経済リベラルとはいえ社会民主主義を掲げる政党に含まれると思います。

fr.wikipedia.org

≪He is currently the mayor of Mechelen. In 2017, Bart Somers was awarded 2016 World Mayor Prize as recognition for his outstanding achievements in welcoming refugees during recent years and for the long-term integration of immigrants from different cultures, religions and social backgrounds. He obtained a law degree from the Katholieke Universiteit Leuven.≫

もともとベルギーに住む人たちの多くは穏やかだし、街の規模は小さいしで、どこに行ってもピリピリした感じはありませんが、メヘレンでは特にゆったりした感じがしました。

上述の事実ゆえの「気のせい」かもしれませんが。笑

 

 

 

昨日パスポートをコミューンに取りに行ってきました。

ページを開くと、BDの主人公たちをちりばめていて可愛いパスポート。

で、帰宅後ニッポンへの往復航空券をゲット。

パスポートがないと航空券も買えないと(欧州内で航空券を購入するときは身分証明書のデータを入力しないといけないものだから)思い込んでましたが、大間違いで必要なかった。

1000ユーロ以上の買い物をするのは久々だったんで、クリックするときドキドキしてしまいました。小心者なので。うふふ。

 

パスポートはこれから7年間有効。

もしかしたら次の更新が最後になるかもしれないなあ…、あるいは今回が最後かもしれない。

EU内ならばIDカードでOKですから、ちょっとした遠出にパスポートはほとんど必要ないですから。

ニッポンに行くのも、もしかしたらこれが最後かもしれないし、会いたい人たちにちゃんと会っておこう、姉孝行もしておこうと思ってます。

まだ半年以上先のことなので、詳細は決めていませんけどね。

 

 

 

タヴィアーニ兄弟のパオロ・タヴィアーニが亡くなりました。

パードレ・パドローネ と カオス は特に好きな作品だった。

www.rtbf.be

 

 

微笑まないではいられない可愛いフォトを貼って、今日のメモをオシマイにする。