昨日かいた記事に追加

仕事の内容については、クライアントの都合もあるだろうからと、ほとんど触れなかったけど、やっぱりこれだけは記しておこうか、と。

 

今回の仕事は、法律上の学びだったのでありますが、視察先が問題解決のために創りあげたシステムのうち、私が「これは興味深い!」と一番思ったことが、古文書のデータ化でありました。

 

保管してある古文書を、2世紀前、1世紀前…と現在に至るまでデータ化してあり、簡単に重ね合わせ、その矛盾や進化がとてもよくわかるようになっていました。

「これって、歴史という観点からも非常に興味深いですね」と言うと、担当の方が「そうなんです。私たちの仕事のために作ったんですが、同時に国民の財産でもあるんです。」とおっしゃいました。

 

自分たちに(あくまでも«自分たちに»)都合が悪いとなると、隠蔽・破棄する某国の状況と比べてしまった…。

 

さ、今日の仕事に出ましょ、っと。

 

ストに嵐 笑

もうあと2週間ちょっとで今年も終わりです。

クリスマスまであと10日、そしたらまた一つ歳をとります。

はやい、はやい。このペースだともうあっという間に死ぬ時も来ます。

だから還暦過ぎてからは余生を決め込んで、「楽しく過ごそう。そして、余分なもの・負担になるものはなるだけ避けよう。」をモットーにしているのだけど、それでも仕事でコルシカに行ってきちゃいました。

ハラハラ・ドキドキの連続でしたが、終わってしまえば、やっぱり楽しかったわ。

 

ご存知の通り、12月5日からずっとストが続いているフランスです。

ベルギーからコルシカまでは、冬の間は直行便は飛んでおらず、パリのオルリィ空港まで行かなければなりません。

で、2か月ほど前に仕事をすることが決まってから、もうパリ・ブリュッセルのタリス往復とオルリィからアジャクシオへの便の往復、そして向こうでの宿、ぜーんぶ予約していたのです。

そしたらスト。ああ、やっぱり…という感じもありましたが(笑)。

 

出発の10日になってもストは続き、というか、さらに深刻な事態になっていきました。

幸いなことに、私の乗るはずのタリスもアジャクシオへの便も、往復ともキャンセルになることはなく、問題はパリ北駅とオルリィの間の移動のみです。(と、その時は思っていた。)

しょうがないんでタクシーを使いました。

ま、なんだかんだで大騒ぎしたものの、無事アジャクシオに到着。

そしたらその頃になってタリスからsms、帰りに乗るはずだったタリスがキャンセルになったと…。

これは翌日の朝、なんとかつながった電話で、2時間遅く出発タリスのチケットにチェンジしてもらえたんですけどね。

smsを受け取った時は、ウッソー――、と思いましたよ。

 

で、肝心の仕事、けっこう難しい内容でしたが、一所懸命準備・勉強した甲斐あってなんとかクリア、なんと地元のプレスの取材までやってきたりして、新聞やTVにも登場する羽目になってしまったのでした。(笑)

 

せっかくコルシカに来たから、というんで、少しだけ残った時間を利用して少し観光も。

コルシカといえばナポレオンですね。

ナポレオンの生家です。忍び寄る影は私。

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私が泊ったのはアパートなんですが、そこの大家さんが言うには、コルシカの人にとっての英雄は、ナポレオンより誰よりパスカル・パオリなんだそうです。

私は全然知りませんでしたが、ナポレオンと同時代の人、コルシカのジェノヴァからの独立運動の中心人物で、非常に近代的な憲法を発布したりもした人です。

ちなみに、私が泊ったアパートは、ジェノヴァ時代の建物を整えたものでした。

 

それにしてもナポレオンってやっぱりすごい人だと思う。

ありとあらゆる今の私たちが適用している法律も、もとをたどればナポレオンが決めた法律にたどり着く…、彼が登場しなかったら、歴史も、今の私たちの生活も、ずいぶんと異なるものになったんだろうな、と思います。

 

帰る日の便は14時、午前中は美術館に行こうと思ってました。

ルネッサンス時代のコレクションがすごいというので楽しみにしていたんだけど、なんと朝から大雨。

おばさんには過酷な天気。

あらまどうしましょ、と思っていたところに大家から電話です。

「午後から嵐だという予報だけど、帰りの便は大丈夫?」と…。

これでもか、これでもか、と問題が降りかかってくる感じじゃないですか。

もし飛行機が飛ばないようなことになったら、もう1泊していいからね、という優しい大家の言葉でしたが、やっぱり帰りたい。

空港へ電話したら、一応飛ぶ予定だけど天気がどうなるかで変わるかも、とのこと。

 

ま、結局飛びましたが。

搭乗を待つまで、同じゲートで待っていた高齢の女性に、「怖くない?」って聞かれました。

「リスクを冒してまでは飛ばないでしょうから、飛ぶってことは大丈夫ってことでしょう」と私。

そこにもうひとり別のご婦人が、私たちの近くにやってきて腰を掛けました。

高齢の方、その人にも「怖くない?」と。

そしたらその返事は、「おっこって死ぬときは一瞬らしいから、全然怖くないです」って。

高齢の方が期待する答えはそういうんじゃないよね、と心の中で笑う私でした。

 

 

さ、明日からまた別の仕事が待ってます。

忘れないうちに、今回のことを記しておこうと思いました。

 

 

 

 

オフ日が増えた

12月に入りましたね。

 

前回の記事に、12月2日までオフ、なんて書いちゃいましたが、3日からと思い込んでいた仕事が、実は11月に終えていた仕事だったと判明。(苦笑)

依頼主さんには、10月にメールで連絡いただいた時点で、これは12月ではなく11月でしょうと自分自身が間違いを発見、指摘したくせに、11月にその仕事を済ませた時点で脳みそ内で仕事とともにそのやり取りまで消去していたようです。

ボケです。

 

というわけで、オフ日が増えました。めでたい。

せっかくの余分な時間、さすがにダラダラと過ごすのももったいないので、今日はEU理事会を見学してきました。

議会の方が見学可能なのは知っていて、今まで仕事でも自分自身の興味からも、すでに何回か見学しましたが、理事会も同様に見学者に開かれていることを先週発見。

議会は少人数なら予約の必要もありませんが、理事会は2日以上前に申し込む必要があります。

早速申し込んで、こういう形ではどのような見学になるのか、知っておくために行ってきた次第。

ヴィジターセンターの受付の、やたら愛想のよいお姉さんが言うには、理事会の方がこういうふうに開かれて1年経ったのだそうです。

全然知らなかった。

 

実は、議会も理事会も委員会も、ジャーナリストの友人が企画した内部の見学に混ぜてもらって、いろいろ案内してもらったことがあります。

その時に比べたら、やはり単なるヴィジターだと入れるところは限られているので、いまひとつ物足りなかったです。

でも、もし今後誰か行きたい人がいるときに案内する場合、どういう仕組みになっているかがわかっただけでも有益でした。

 

それに、EUが広報に力を入れているのが感じられます。

ずっと戦争を繰り返してきた歴史の反省から生まれたのですから、解決しなければならない問題があるにしても、やはり後戻りはして欲しくない。

 

受付のお姉さんに「私も宣伝しておくよ」と言ったらとても嬉しそうだったので、ここに記しておこうと思った次第です。

 

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年に一度の病院ディ、その他 最近のこと

11月も下旬に突入。

もう今年も残すところあとひと月と少しです。

10月はけっこう暖かくて、ニュースによると、平均気温は観測史上最も暖かかったそうですが、11月に入って寒くなりました。

最低気温が氷点下になることもあり、もしかしたら今年の冬は厳しいのかな。

 

私はといえば、11月16日の仕事を終了した時点で12月2日まで仕事が全く入ってなくて、久々にながーいオフが続くこととなりました。

嬉しすぎる。

今夜は3女くんと彼が夕食に招待してくれてます。

よく声をかけてくれるのですが、仕事が続くと、たまに1日・2日休みがあっても出かけるのがめんどくさくて断ってばかり。

(この「めんどくさい」ってのも、老化現象の一つらしい…)

今回は2週間以上オフが続くので、ほいほい出かけることにしました。

ちょうどうまいことゲットしたスパークリング・ワインがあるので、それを持っていこう。

このワイン、Chant d'Eole (シャンデオル)という、以前暮らしていたところの近くでつくられているベルギー産のシャンパンであります。

シャンパーニュ産じゃないのでシャンパンとは呼べませんが、今年の春のコンクールで、シャンパーニュ産を抜いて世界一に選ばれちゃったりした所のもの。

生産量が少ないので、普通のお店では手に入りません。

以前暮らしていたところのお隣の奥さんがブリュッセルで仕事をしていて、彼女の職場の近くで毎月1回一緒にランチをするんですが、その彼女が6本ゲット。

うち半分を譲ってもらうことになり、今月のランチタイムにそのうちの1本を持ってきてくれました。

冷蔵庫で冷えてくれてます。

一人で飲むのはもったいないので、今日は良い機会であります。

嬉しい。

夕食はレオくん(3女クンの彼)が毎回作ってくれるのであります。

ありがたいねえ。うふふ。

 

昨日は年に一度の病院ディでありました。

12年前にガンが発覚、手術と治療を経てもうバッチリ状態なのですが、年に1度、12月にガン専門医のところで診察を受けます。

それに先立って、血液検査やマンモ・エコなどを済ませておかねばなりません。

産婦人科医の検診も受けます。

この産婦人科医は友人が紹介してくれた人気の高い良いお医者さん、予約は1年前に済ませておきます。

で、この日に合わせてそこの病院で、必要な検査を全部済ませられるようそれも予約しちゃいます。

そしたら縛られる日が少なくて済むので。

近所の歯医者の年に1回のコントロールも同じ日に詰め込んでます。

(年に1回の歯科検診は健保組合がカバーします。18歳未満は2回。これをやらないと、来年の検診は一部しかカバーしてくれません。年に1回は絶対行け、ということ。)

それが昨日でした。

私はそれを「病院ディ」と名付けています。

で、それを済ますと「ああ、今年もそろそろおしまいだな」と思うのでした。

 

 

先日、ベルギーの有名なアーティスト(音楽)さんをお手伝いする仕事にあたりました。

某イヴェントのため日本にいらっしゃるということで、空港までのお見送り・帰国の際のお迎えをおおせつかったのです。

もう世界中どこへも飛びまくってる人なので、私の同行など必要なかったのですが、日本の主催者が気をつかったんでしょうね。

役立たずのバーサンだし、せめてお邪魔にならぬよう…、気難しい人だったらどうしましょ、と小心者なので心配しつつも、同時にミーハーなのでなにげにはしゃぎつつ(笑)でありました。

そしたらフレンドリィな思いやりのある方で、いろんな会話を楽しむことができました。

作家の好みも似ていることが判明し、文学の話でも盛り上がってしまった。

こういうところもベルギーの良さで、世界的有名人でも誰も騒がないし、よい意味で「ふつう」なのです。

でも私はミーちゃんハーちゃんなので、その方に勧められた小説を早速はしゃいで買ってしまった。(笑)

 

 

今朝読んだ記事で、ちょっと感動したのがこれ。

www.huffingtonpost.jp

 

私が生まれて育った某国とは、あまりにも違いすぎる。

まともな国だったら3日で首が飛ぶような失言・失態を繰り返し、それでも恥ずかしげもなく居座り続ける首相や大臣たち。

教養もなければ未来へのヴィジョンもない。

申し訳ないけど、もう完全に終わってしまってると思う。

それでもその中で、頑張って活動・発言されている方たちに、心から敬意を表します。

 

 

先日は子供の人権宣言から30年ということで、小学生や中学生がデモクラシィに関する取材をやり、TVのニュースに招かれてそれを発表していました。

ちゃんと意見を述べていて、かわいいやらたのもしいやらで感動しちゃいました。

そして、最近ものすごくよくニュースで取り上げられているのが、パートナーの男性の暴力によって抑圧され、最悪殺されてしまった女性たちのこと。

けっこう大きなMovementになっています。

 

なんだか中途半端だけど、この辺で…。

 

追記: このブログを書いた後のニュースでも、女性たちの被害の実態や対策についての話をしてました。「パートナーの男性の暴力」と上述しましたが、そうとも限らない。Féminicides(フェミニシードゥ)と呼ばれるんですが、ニュースでははっきり定義を述べていて、「女性であるという理由で殺されること」とのこと。ほとんど毎日話題に上ってます。

 

 

レオナルド

昨日更新したばかりだけど、再びメモしておこうと更新。

 

今日は第1次大戦の終戦記念日で休日。

普通は土曜も日曜も祭日も関係ない私もオフ。

というわけで、朝からarteでレオナルドに関するドキュメンタリーを見始めたところ、これもあれもと続けざまに同様のヴィデオを見てしまって、レオナルド三昧。

 

今年レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年ということで、既にいろんな催しがあちこちで開かれていたのだけど、先月末にルーヴル美術館でもレオナルド展がスタート。

かつてない規模の展示というんで、ニュースでも取り上げていましたが、きっとひとがいっぱいだろうと、初めからもう観に行くのはあきらめ常態でした。

 

しかし、ヴィデオを見ちゃうと、ああ、やっぱり観に行こうか、という気分になってしまった。

チケットは完全に時間予約制、今月後半は時間がたっぷりあるんだけど、もう今年いっぱいほとんどチケットは売り切れ。

今のところ仕事の入ってない日で、日帰りできる日程で、となると、来年の1月13日しか取れなかった。

 

やはりすごい人気ですね。

ルーヴルのサイトに、先月31日に行われたコンフェランスのヴィデオがアップされていたんで視聴したんですが、↓ モナリザは通常の部屋に置き、特設展にはおかないとのこと。

https://www.louvre.fr/leonard-de-vinci-3

今回の展覧会、1日に7000人の入場者となるそうで、それにもびっくりだけど、モナリザは毎日3万人以上の人が鑑賞に来るんだと言ってました。

特別展は見なくともモナリザを、という人のために、常設のところに置くんですね。

 

入場券をゲットした勢いで、パリ行きのタリスもゲット。

まだ2か月もあるんで、けっこう安く購入できました。ラッキー。

 

万が一何かの都合で行けなくなったとしても、まあ、仕方ない、と思えるくらいの投資でございました。

 

めでたい。

 

最近のことをメモ

11月も3分の1が終わります。

もう今年も残りわずかですね。

毎回同じ書き始めではありますが、ほんとに時間の経つのは速い、と言わずにおられない。

嬉しいことにオフ日が続くので、余裕ビンビンでブロク更新。(笑)

以前arteでもう視聴したアラン・ドロンのドキュメンタリーが、RTBFでも最近放送されたようで、今ネットで視聴できるのを見つけたので、それを聴きながら、であります。

ものすごくおもしろいドキュメンタリーです。

www.rtbf.be視聴できるのはあと5日間なので、すぐにこの↑リンクも消えちゃうでしょうが。

自分自身がvoyouヴォワユ(辞書で見ると、不良少年とかごろつきといった訳が記されてます)であることをよく知ってる彼が、美しさゆえにいつも女性たちがもたらしてくれることになる流れに逆らうことなく生きていくってところが、なんともすごいというかおもしろいというか…。

このての話を聞くと、フランス語のdon(与えられたもの)という言葉の意味が分かる気がする。

donってのは、喜びや幸運のみでなく、悲しみや苦しみや孤独をももたらすものなのね、ってことも。

 

さて、先月末、仕事でランスへ行き、その足でパリへ。その日のうちにブリュッセルに戻ることも十分可能だったけど、せっかくだからさらに1泊してきました。

 

ランスではずっと行きたかったフジタの眠るチャペルを訪ねることができて、とても嬉しかったです。

自分の死の場所として、最後の力を全部注いで作ったチャペル。

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チャペルの内部のフレスコの一部。

こんな父なる神、初めてみました。風神・雷神図みたい。

 

パリでは、ポンピドゥ・センターへ。

開館同時に入って、夕方ブリュッセル行きのタリスに乗るために北駅に向かうまでの5時間ぐらい過ごしました。

ちょうどベーコン展を観たかったところだったので、今回のパリ行きはほんとラッキーでした。

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このベーコン展については、あらかじめ11時のチケットをゲットしていたのに、それでもしばらく並んで入場する羽目に。

そうだった、忘れていたけど、パリでは人が並ぶのだった…。

それにしても、ベーコン展、想像以上の人気で、人がいっぱいでした。

ちょうど死者の日のバカンスに入ったところだったので、それも関係しているのかもしれません。

www.centrepompidou.fr

文学との関わりがテーマで、そういう展示がされていました。

プライヴェート・コレクションからの展示も多く、美術館では見たくとも見られない作品を見ることができて満足でした。

 

 

日本でも話題に上ったと想像しますが、昨日でベルリンの壁が崩れて30年。

TVでもいろんな特集が組まれていました。

この日の映像は、何回見てもやはり感動。

私は当時メキシコに暮らしていました。

6月に生まれた長女を抱っこしていた日々の記憶のひとつ。

ベルギーに来て今年で31年目だと思い込んでいたけど、30年目なんだと自分の間違いに気づいてしまった。

www.rtbf.be

 

現代思想の11月号、友人が読ませてくれたんですが、「反出生主義を考える」がテーマで、とても興味深い内容でした。

www.seidosha.co.jp

森岡正博さんと戸谷洋志さんの対談で触れられていたアーレントの「出生」、これってミシェル・セールの言うところの「新しい人たち」と同じだと思いました。

新しい人たち、今この言葉を聞くと、グレタ・トゥーンベリをまず思い出します。

 

 

と、今日のところはこのくらいメモしておくとしよう。

 

 

 

展覧会ふたつ&その他最近考えたことなど

昨日は久々に気合の入った掃除をしました。

気分すっきり!

フリーランスで仕事をしている私は、社長であり、経理担当であり、秘書であり、メイドさんでもあります。

社長はメイドさんに甘くて、仕事が立て込んでいると掃除や食事がいい加減でも許してあげちゃいます。

社長は何もしないでぼーっとしているのも好きなので、たまの休みには掃除でバタバタしてほしくない、やはりたった1日のオフ日では、気合の入ったそうじなどさせるわけにはいかないのよね。

 

さて、10月も下旬となりました。

ずいぶん日も短くなり暗いので、早起きが辛い。

今週末に時計の針を戻します。

そしたら、夜がやってくるのが早くなるので、もう何もしたくなくなります。

サマータイム制は2021年に終わりますが、それまでにEU各国、夏時間を取るのか冬時間を取るのか決めないといけない。

今までの調査だと、EU市民の半数以上が、夏時間を取る方を好んでいるそうですが、いずれにしろそれぞれの国にお任せ、今まで同じ時刻だったお隣の国と1時間ずれることもありうるので、そうなるとちょいと混乱も起きそうですね。

夏時間のままだと、一番日の短い時期は、夜が明けるのがここだと朝10時頃…、それはそれでちょっとイヤだわ。

www.rtbf.be

 

ところで、台風19号の被害はタイヘンなものでしたね。

モンスター級の大きさだと、あらかじめニュースでずいぶん言ってましたから、とても心配していました。

私の仕事にも影響が出て、いくつかの予定がキャンセルになりました。

被害を受けた方々を思うと、なんでもないことですが。

水害と聞くと、私が生まれた年の故郷諫早の水害を思い出します。

今回、そのときの雨量などをネットで検索して調べたのですが、

諫早豪雨 - Wikipedia

>南高来郡瑞穂村西郷(現・雲仙市)では24時間降水量が1109mmという驚異的な降水量を記録し、6時間降水量と12時間降水量では日本歴代最高記録を記録している。

とのこと。

全然知らなかった…。

 

この水害がなかったら実は私は生まれていなかった、という話はしょっちゅうしているのでここでは省きますが、

https://shohoji.hatenablog.com/entry/20140628/1403945348

この大水害で懲りた市は、治水事業をやり、氾濫した本名川を広くし、川に架かっていた眼鏡橋(江戸時代に建設された橋で、これが丈夫過ぎて流木や瓦礫をせき止め市街地への被害を拡大させてしまいました)を諫早公園に移したりしました。

(うちの祖父母も、家を建て直した際は、天井のうんと高い家にしました。)

 

私が長崎で仕事をしていた1982年、水害で大きな被害が出ましたが、その治水が幸いしたのか、諫早では全く被害が出ませんでした。

 

これは友人に聞いた話ですが、九州など今までも台風が直撃していたところでは、電信柱が4段階ある強度の中で最も強度の高い作りになっているのが、例えば台風15号でも大きな被害を受けた千葉などでは、最も強度の低い作りになっていたとか…。

気候変動の影響か、最近の台風が非常に大型化している中、こういうところに前もってもっと予算をかけるべきなのではないかと思いました。

 

今回の台風騒ぎの中でショックを受けたニュースに、台東区の避難所で野宿者の方が拒否されたというものがありました。

想像するに、この対応した職員の人は、きっと個人的にみて決して意地悪な人でもなんでもなく、「日本の普通の人」だと思います。

でもきっと、「マニュアルにない場合に自分で判断する」ということができない人だったのでしょう。
さらに、避難できなかったことで、もしかしたらその拒否された人が死ぬような事態に至るかもしれないということが想像できていない…。

こういう非常事態でなければ、マニュアルにちゃんと従う、役所的には好ましい(きっと学校でもおりこうさんな)人物だったかもしれません。

どういうマニュアルになっているか以前の問題だと考えました。

 

 

 

上述のとおり予定がキャンセルになってオフの日が増えたので、始まったばかりの展覧会をふたつ観に行くことができました。

 

王立美術館で始まったマグリットxダリ展。

 

もう20年くらい前、天候の悪いベルギーを逃れるために、家族で実験的にカダケスにしばらく移住してみたことがあります。

結局ベルギーの方がいいという結論に至り戻ってきましたが。

- 大金持ちならどこでも、健康で文化的な暮らしができると思うのですが、それほどお金がなくとも、それなりに健康で文化的な暮らしができる場所のひとつがベルギーだ、という結論に至ったのだけど、もっとも大きな問題の一つが、学校に昼ごはん時間に子供を迎えに行き、午後3時にまた連れて行かないといけない、という仕組み。

昼の時間をこういう風に拘束されると、もうどうしようもないな、と…。 -

 

そのとき、カダケスの空を見ながら子供たちと、マグリットの描く空みたいだね、とよく話していたのです。

そしたら今回の展覧会に際しての美術館の館長さんの説明によると、1929年、カダケスにダリを訪ねて滞在したマグリット、その後彼の描く空はカダケスの空なんだ、とのこと。

うわあ、感じたとおりだったんだ、と嬉しくなりました。

 

お互いに影響を及ぼし合ったということがよくわかる展示になってました。

 

www.fine-arts-museum.be

 

もう一つの展覧会は、王立図書館で始まった、ブリューゲルの版画展。

www.kbr.be

何より版画で大活躍したブリューゲル

私たちが雑誌や新聞を読むように、テーブルの上で消費するものであったという当時の版画です。

 

 

 

もう書くのが面倒になってきたのでこの辺でオシマイ。

 

最後に世界で最もエコロジックな3つの街、というニュースを貼り付けておこう。

 

www.rtbf.be